2021年度の小学校入試で、いわゆる難関校といわれる早慶合格者を100名以上出し、今注目を集めている『スイング幼児教室』。受験をしない家庭にも参考になる「小学校受験から学べる子育ての極意」を教えていただく連載です。
今回は、「優しさ」についての考察です。最近では「褒めて育てる」という風潮もあるため、叱るタイミングに悩む親も多いとか。大原先生が考える、本当の優しさとはどういったものなのでしょう。教えていただきました。
優しさは「気づくこと」から始まる
「優しい人になろうね」「思いやりのある人になろうね」。親は子どもに向かって、よくそんなセリフを口にします。優しく、思いやりのある人に育ってくれること。それは親にとって、何よりの願いかもしれません。
では、そもそも「優しさ」とはなんでしょうか?例えばお友達とものの取り合いになった時、相手に譲ってあげることが優しさでしょうか?自分がやりたかった遊びを我慢して、お友達のやりたい遊びを優先してあげられる子が優しい子なのでしょうか?
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残念ながら、それらは必ずしも「優しさ」とは言えません。相手に譲ったり我慢したりすることがいけないわけではありませんが、これらをイコール「優しさ」だと考えるのは、一概に正しいとは言えないかもしれません。
むしろ大事なのは、お友達と意見がぶつかったときに、その体験を通して自分と相手の気持ちの違いに気づけるかどうか。そして自分の行動を振り返って、自分はどうしたらよかったのかを考えて次の行動に生かせるか。
優しい子に育てるとは、子ども自身がこれらのことに気づき「本当の優しさ」を持てるように、サポートすることから始まるのではないでしょうか。