2021年度の小学校入試で、いわゆる難関校といわれる早慶合格者を100名以上出し、今注目を浴びている『スイング幼児教室』。受験をしない家庭にも参考になる「小学校受験から学べる子育ての極意」を教えていただく連載です。

今回は、子どもの褒め方について。「友達の奥さんは料理がすごく得意らしいよ」「あそこの旦那さんは、毎日洗濯と掃除をやってくれるんだって」など、大人でも言われただけで比較されているようで嫌な気持ちになるもの。子どもに何かを伝えたり、褒めているつもりでも、ついつい“他の子どもと比べた評価”になっていませんか?

無意識の「比較」に気をつけて

赤ちゃんの頃は我が子の日々の成長を喜んでいたのに、いつしか「○○ちゃんは絵が上手くてすごいわね。〇〇ちゃんより上手くなるように頑張ろう」というように、つい他の誰かと比べて評価をしてしまっていることはありませんか。

特に幼稚園や保育園などの集団生活が始まると、どうしても他の子と比較してしまうことも多くなるでしょう。例えば、他の子が本を一人で読んでいる姿を見て、自分の子がまだ字が読めないということに焦り、急いでひらがなドリルを買って子どもにやらせたり、ママ友から「〇〇くんはボール投げが上手ね。うちの子なんて全然できないのよ」と言われて嬉しくなったり…。他の子と比べて、できること、できないことに一喜一憂してしまいがちです。

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もちろん目標を持って取り組むことは大事ですし、それが時には「優れた他者を超える」という場合もあります。しかし、それは一時的な段階的目標であり、本来の目標ではありません。「他の人よりできたら褒める、できなければ叱る」という評価は、目標を持って成長しようとしている子どもにとって全く意味をなさないばかりでなく、子どもを無意味に他者と争い続けさせることになってしまいます。