55号「打てちゃうから打てちゃう」王貞治会長が村上宗隆を祝福 超一流しか分からない感覚

西日本スポーツ

 58年の月日を経て、ついに日本選手が自らの記録に肩を並べた。1964年にシーズン55本塁打を放ったソフトバンクの王貞治球団会長(82)がヤクルトの村上を祝福。「これからもっともっと50本、60本塁打とかを何度も打ってくれるような結果を僕は期待している」と目を細めた。

 世界のホームラン王に映る村上の魅力は「強烈さ」だと語った。「打者としての強烈さを出していることがすごい。(プロ)5年目でほかの選手を圧倒的に引き離して、チームの勝利に貢献している。彼の強烈さは見る者の胸に飛び込んでくる。彼の本塁打は日本で一番の強烈さを持っているからね」と褒めちぎった。

 自らもたどり着いた55本への道。超一流にしか分からない感覚もあるという。「打てるときは打てちゃうんですよ。多分、村上君もそうだと思う。打てちゃうから打てているだけで、特別なことをやっているわけではない。自分が感激したり、興奮したりしているようでは打てなくなる。1本打てばまた次と取り組んでいると思う」と説明した。

 58年前との違いについては「今の時代は広角に打つことが求められている。相手もデータで研究してくる。今は(投手)分業制なので(1試合で)同じ投手に4回当たるわけではない。(リリーフの)専門家も出てくる。そういう中で量産するのはわれわれの時代より難しい」と強調した。

 本塁打に誰よりもこだわるからこそ、村上の快挙に喜びが募る。「アメリカで大谷君が注目されているのは投手ですごいのもあるけど、やっぱり本塁打をね。それだけ本塁打はファンの皆さんも望んでいる。彼(村上)も誰も歩んだことのないところを一人で歩いている。常に自分が切り開いていかないといけない。より大きな本塁打をよりたくさん打つことにチャレンジしてほしい」とエールを送った。(小畑大悟)

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