好きなことから逃げ続けるから、ダメな人生になる

私は今まで優等生の道を歩んだことはありませんが、なぜか、優等生に相談されることがよくあります。一流企業に勤めている人や医者、日本一と言われている大学を卒業した人からも相談されることがあります。しかも、みんな「自分の人生、このままでいいのか?」という重いテーマであったりします。

「優等生になりたい」と頑張っている人は、たくさんいると思います。私はそのように努力できる人を、心から尊敬します。なぜなら、私はどれだけ頑張っても、優等生にはなれなかったからです。優等生になるための道を進んでいっても、すぐに他のことが気になり、脇道にそれてしまうのです。ひとつの道を選んで、ひたすら努力できた人は、本当にすごいと思います。

しかし、ひとつだけ忘れてほしくないことがあります。優等生という道は、あなたではなく、他の誰かが作ったものである、ということです。そして、その道が永遠に続くことはないのです。あなたがどれだけ優秀でも、いつかは必ず「優等生という道」から外れ、自分自身で人生を作っていかなくてはいけないときがくるのです。今進んでいる「安定した道」は、いつかなくなります。この事実から目をそらしてはいけない、ということです。

他人の作った道から外れる

優等生ほど、他人の作った道を外れるのが遅くなります。そして、遅くなればなるほど、精神的ダメージは大きくなるのです。10代で早々と「他人のつくった道」から外れるのと、40代、50代になって、ようやく「自分自身で人生を作っていかなくてはいけないんだ」と気づくのでは、心が受けるダメージはまったく違ってくるのです。

人生は遅かれ早かれ、自分で道を作っていなくてはいけないときがくるのです。優等生の道を歩んできた人でも、定年を迎えたら、その後は自分でやりたいことを見つけて、そのやりたいことを続けるための努力をしていかなくてはいけないのです。楽しい人生を送るとは、「自分のやりたいことをやっていく」という道を自分自身で作っていくことなのです。他人に与えられた道はいつか終わってしまうので、いつか必ず「自分のやりたいこと」を見つけなくてはいけないときがくるのです。そして、それを始めるのが早ければ早いほど、精神的ダメージは少なくなるのです。

好きなことから逃げ続けるからダメになる

本当にダメな人生とは、自分の好きなことから逃げ続けて終わってしまう人生です。優等生という道、安定した道、他人から認められるような道から外れたとしても、好きな仕事さえやっていれば、卑屈になることはないのです。給料が下がったり、小さな会社で働くことになるかもしれませんが、好きなことをやっている限り、「自分はダメだ」と感じることはないのです。

自分が好きなことさえ見つけてしまえば、人生は本当にシンプルになり、どんどんラクになっていきます。もし、他人に与えられた道に馴染めなくてドロップアウトしても、自分の好きなことができる環境を、自分で作っていけばいいだけだからです。他人が作った道に「自分の居場所」を感じられなくても、そこから飛び出し、自分にとって居心地のいい場所を自分で作っていけばいいのです。

他人の道を外れたときが、人生の始まり

優等生の道を歩むことで、周りから褒められれば、そこから外れるのが難しくなります。それが本当に自分が好きな道でなくても、そこに居座ってしまうのです。自分が好きなことを見つけて、それをやり続けられる環境をつくる。こんな当たり前のことを、当たり前のようにできなくなってしまうのです。

どれだけ他人にバカにされようが、どれだけ他人に見下されようが、自分が好きなことを選び続けられる人は、ダメ人間ではないのです。周りの反応に振り回され、自分の好きなことを諦めてしまった人がダメなのです。本当の自分の人生が始まるのは、「他人が作った道から外れたとき」ということを忘れないようにしていきましょう。