天皇陛下、エリザベス女王の国葬に参列へ 関係親密、宮内庁が調整

エリザベス女王

多田晃子

 英国のエリザベス女王国葬に天皇陛下が参列する方向で宮内庁が調整を進めていることが、関係者への取材でわかった。今後、閣議を経た上で正式に決まる見通し。天皇が外国王室などの葬儀に参列するのは異例で、皇室と女王、英王室との関係などを重視した。

 関係者によると、皇后さまは体調を考慮した上で、参列を検討するという。皇室が英王室と長年親密な関係を築いていることや、新型コロナの影響で延期されたものの、2020年に即位後初の外国訪問として天皇、皇后両陛下が英国に招待されていたことなどが考慮された。天皇が外国王室や元首の葬儀に参列するのは珍しく、1993年のベルギーのボードワン国王の国葬に当時天皇、皇后両陛下だった上皇ご夫妻が参列した例があるのみという。

 現在の両陛下ともに英国に留学経験がある。参列すれば、即位後初の外国訪問となる。(多田晃子)

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 英国のエリザベス女王の訃報(ふほう)を受け、宮内庁は10日、天皇、皇后両陛下が9日から3日間、お気持ちとして喪に服すと発表した。 同庁によると、両陛下は深い悲しみの気持ちと心よりの哀悼の意を持っているという。上皇ご夫妻も同期間、お気持ちとして喪に服すという。(多田晃子)