平川アナウンサー:
「TSKとJALのコラボ企画です。スタジオには客室乗務員でJALふるさと応援隊の横井美樹さんです
JALふるさと応援隊 横井美樹さん:
「横井美樹と申します。どうぞよろしくお願いいたします。きょう取材したのは平田木綿街道の造り酒屋が手掛けた宿泊施設です。かつて木綿産業で栄えた町で地域の活性化に繋げようという取り組みを取材しました」
今回取材に訪れたのは来月、出雲市平田町の木綿街道にオープンする「RITA出雲平田」です。
JALふるさと応援隊 横井美樹さん:
「とても趣のある建物ですね。こちらはもともと何に使われていたのですか」
酒持田本店 持田祐輔社長:
「100年前に建てたんですが道具小屋として漆器などいれていました」
この蔵を活用した宿泊施設を手掛けたのは1877年創業の酒持田本店です。この地で145年にわたり日本酒を作り続けています。所有している国の登録有形文化財の蔵を一棟貸しの宿に改装しました。
JALふるさと応援隊 横井美樹さん:
「とても解放感がありますね。木の香りも感じられて素敵な建物ですね」
地上2階、地下1階の建物内には建設当時の梁や柱がそのまま残されています。そしてお風呂には。
酒持田本店 持田祐輔社長:
「私たちは酒蔵ですので、こちらで日本酒風呂を楽しんでいただけます」
美肌効果があると言われる成分を調査分析して作った風呂専用の日本酒を入れ「酒風呂」を体験できます。
JALふるさと応援隊 横井美樹さん:
「日本酒のいい香りがします」
酒持田本店 持田祐輔社長:
「まず香りを楽しんで、肌触りも楽しんでもらえればと思います」
食事にもこだわっています。ディナーは木綿海道にあるイタリア料理店とコラボしていて、食事10品と酒持田の日本酒6種類のペアリングを楽しむことができます。そして朝食は宿泊施設の並びある創業104年の醤油店でいただきます。
JALふるさと応援隊 横井美樹さん:
「こんにちは。醤油のいい香りがしますね」
持田醤油店 持田俶子さん:
「木桶の中にもろみがいっぱい入っていますから、匂いがでてきますでしょうね」
朝食はこちらです。地元産のお米に、」ここで仕込んだ醤油をたっぷりつけて焼いた焼きおにぎり。シジミの味噌汁。そして持田さん手作りの煮物など体に染みる朝食です。
JALふるさと応援隊 横井美樹さん:
「とてもおいしいです。お米と醤油の甘味がすごく感じられました」
持田醤油店 持田俶子さん:
「皆さんに来ていただいて良かったと言って帰って下さるとありがたいと思っております」
食事、建物の雰囲気、さらにはお風呂まで。この地域の恵みを体感できる、まさに「街全体に泊まる」宿泊施設です。
JALふるさと応援隊 横井美樹さん:
「なぜ酒屋が宿泊施設をつくられたのですか」
酒持田本店 持田祐輔社長:
「日本酒はブームと言われながら消費は実は伸びていません。私たちが施設を作って日本酒のお風呂やペアリングメニューを楽しんでいただくということで、日本酒を飲むきっかけになってくれれば」
コロナ禍で日本酒の出荷が思うようにいかない中、これまで使っていなかった蔵を有効活用。県の補助金も活用しながら約1800万円をかけて改装しました。さらに地域全体のことも考えています。木綿街道では1980年代から急激に店舗数が減り始め、近年では酒蔵、醤油店など6店舗のみになっていました。ここ数年で料理店などがオープンし賑わいを取り戻しつつあるものの、後継者のいない店舗や空き家はそのままです。こうした空き家を活用した宿泊施設で街全体の盛り上がりに期待を寄せます。
JALふるさと応援隊 横井美樹さん:
「食事の提供もそうですが、木綿街道の方々と一緒になって地域を盛り上げているんですね」
酒持田本店 持田祐輔社長:
「空き家を改築して活用していくことで建物自体も残るし、この試みを他の方が自分もやってみようと思っていただければ。木綿街道、平田、出雲、島根と広がっていけばいいなと思っています」
木綿街道にオープンする「RITA出雲平田」。日本酒を醸してきた酒屋が地域に明るい雰囲気を醸し出す新たな拠点をスタートさせます。
平川アナウンサー:
「横井さん、蔵を改装した宿泊施設、素敵ですね」
JALふるさと応援隊 横井美樹さん:
「蔵の面影を残しながらも過ごしやすい空間に生まれ変わっていて、ここで一日のんびりしたいと思いました。また地域の人たちの思いが繋がり、街に賑わいがもどりつつあるのも感じました。JALでも地域活性化に貢献しようとふるさと応援隊がナビゲーターとなり、半島グルメの魅力を伝えるプロジェクトを展開しています。島根半島のグルメは、きょう取材した平田木綿街道の來間屋生姜糖本舗の生姜糖で、9月22日からネットでの販売も始まります。こうした取り組みを通し、木綿街道活性化の一翼を担えればと思います」