土とか、食ってみようかな②:熊本城の「食べられる壁」を再現してみた

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今回食べている土である「珪藻土」はアメリカから輸入されたものですが、日本国内でも産出はあるそうです。
代表的な産地は北海道、石川、岡山、大分など。七輪の材料になったり、漆喰と同じように建築材料に用いられています。

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熊本城は可食だった

築城の名手、加藤清正が手掛けた最高傑作のひとつ、熊本城

そして工夫の最たるものが壁。
本来は藁を芯材に泥を塗りこめて作る土壁ですが、熊本城では藁の代わりにかんぴょうを練りこみ、土には我らが珪藻土を用いて、いざというときは丸ごと食べることができるようにしていたとのこと。高校の時、日本史の便覧に「飢饉の際には家の壁も崩して食べた」なんて書いてあった記憶がありますが、もともと食べられるように作った壁だとしたらちょっと話が変わってくるような気もします(もちろん食べたくて食べているわけじゃないんだけど)。


結局熊本城は清正公存命中は戦の舞台になることはなく、その土壁や畳も食べられることはなかったと思いますが、彼の危機管理の素晴らしさとその技術を令和の世に伝えていくべく、実際に土壁を作って食べてみようと思います。

食べられる壁を作ってみた

作るにあたり、かんぴょうと珪藻土のほかにもうひとつ、用いられていたものがあると考えます。
それは「海藻糊」。日本においては土壁はその素材を問わず、壁の強度を上げ崩れないようにするための「糊」を用いる必要があります。現在ではいろいろな材料が使われていますが、もっとも一般的であったのが、海藻を溶かして作る海藻糊だったそうです。これはテングサのような「煮て溶かすことができる」海藻で作る接合剤で、多くはフノリやツノマタといった海藻で作られてきたそうです。

コトジツノマタ

味:★★☆☆☆
価格:★★☆☆☆



途中から完全に妄想で再現しているので、歴史クラスタ的に「これはあり得ん!」というところがあればご指摘ください。
まあそれはそれとして食べられる壁は本当に食べられます。メイトリックスが第3次大戦を起こす前に、ぜひ皆さん家の壁を珪藻土に変えておくことをお勧めします。




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