○月〇日
ルフィとゾロを相手取って数時間。
2人の流桜の精度も上がってきた。
ルフィの覇王色の扱い方も良くなってる。
正直相手にするものしんどくなってきた。
邪魔者も移動しながら戦ってるついでに覇王色で排除したし、そろそろかな。
私は覇気を全力で込める。
これで終わりだ。
「仕留める!!
覇王抜刀術・
「鬼気九刀流 阿修羅 抜剣 亡者戯!!」
「ゴムゴムのォ!業火拳銃!!」
私たちの攻撃がぶつかり、雲が割れる。
ついでに体の芯がずしんと重くなる。
もう限界だ。
でも雲割り達成したし、これで私も最強の一角だな。
そんなことを考えながら、私の意識は薄れていった。
あー、しんどかった。
そして事前の話どおり、視線の端に彼女が。
あとはよろしく、ね。
【ロロノア・ゾロ視点】
くいなと戦い始めて数時間。
明らかに変なことが多い。
ルフィが力を使い果たし、覇気が使えなくなっても、
くいなは覇気を使わずに吹っ飛ばす程度に抑えていた。
おかげでルフィは10分後に戦いに戻ってきた。
その間、おれは押されてはいたが、致命傷を負うことは無かった。
おかげでおれとルフィは大きく成長した。
纏う覇気の扱いも慣れてきた。
そして、おれとルフィの攻撃とくいなの攻撃がぶつかり、くいなが倒れた。
勝った。
二対一とはいえ、こいつはおれの目標だ。
感慨深いが、気になることは多い。
ルフィも首をかしげている。
早速聞こうと思ったら狛犬のような動物に乗った小娘が現れた。
「待ってけろォー!
おらの家でその人を休ませてほしいでやんす!」
「だれだお前?」
こんな子供もカイドウの部下なのか?
強い、と言う感じでは無いが、、、
「おらの名前はお玉!
霜月水雉様に頼まれてここに来たエースの仲間でやんす!」
「なに!?」
エースってルフィの兄貴だよな?
どういうことだ?
**************************************
○月〇日
知らない天井だ。
カイドウ以外に負けるのは久々だな。
しんどかったけど達成感がある。
右側にはお玉。
左側にはルフィとゾロ。
簡単に説明をしてくれていたようだ。
ゾロとルフィの表情もそんなに険しくない。
まあでも直接話した方が良いだろう。
身を起こして説明をする。
どうしてこういうことになったのか、と言う話だ。
九里ヶ浜に漂着するゾロたちを発見するのに、お玉の能力を頼ろうと思いお玉に会いに行った。
最初はものすごく警戒されたが、私がエースの命の危機を救ったという話をしたらめっちゃ懐いた。
可愛かったなあ。
そしてエースの仲間がワノ国を救いにくるから手伝ってくれと伝え、
ゾロたちが到着した時にお玉の部下の動物に教えてもらい、
諸悪の根源カン十郎を始末したのだ。
一から説明してあいつがスパイだと信用してもらうのには無理があるし、
信用してもらえたとしても、懇切丁寧に話していたら逃げられる。
それは困る。
ゆえに問答無用に切り捨てたのだ。
そして、行方不明だったゾロの居場所をお玉の部下の動物に教えてもらい、
ルフィと合流した時点で奇襲。
目的はルフィゾロの強化とオロチの部下の忍びの排除だ。
私が元々おこぼれ町とかいろんな所をふらふらしていたおかげで、
お玉に会いに行っていたことをカイドウ側には怪しまれなかったようだが、
オロチには疑われていたらしい。
まあ仕方ないね。
そしてルフィとゾロだが、成長した2人を相手取ると私でも厳しい。
負けた時元気に話せるかも分からない。
それじゃあカン十郎の件の言い訳が出来ない可能性がある。
なので、お玉に来てもらったのだ。
カン十郎がスパイだと知ってるのはメタ知識だが、
私が九里の大名であることは周知の事実。
普通にオロチから聞いたということにした。
説明材料は同じ黒炭姓で最初からの部下だったということ。
錦えもんならカン十郎が虐げられていたことを知ってるはずだ。
その理由は黒炭だから。
そしてゾウにジャックがたどり着いたのもあいつがリークしたからだ、と伝えた。
そして私の目的だが、当然カイドウの撃退だ。
ゾロには暴力で無理やり言うことを聞かされていたということにして伝えた。
その中でもなんとか反抗して可能な限りの善政をしいた、と。
カイドウに対してゾロがめっちゃ怒ってた。
まあ客観的には間違いないし、嘘にはならないだろう。
お玉も私が来てから飢えることは無くなったと言ってくれたし。
そして、ゾロに今後の為の情報を教える。
おこぼれ町のお菊。
兎丼のヒョウ五郎と河松、そしてキッド。
鈴後に河松の帰りを待つ狐。多くの武器。
鬼ヶ島のヤマト、多数の爆発物を含む武器。
この2年でなんとか調べ上げたということにした。
本当はただの原作知識だけど。
まあ一緒だろ。
そして、私も討ち入りに加勢をするとも伝えた。
カン十郎の件は少し疑われたが、遺体は錦えもんたちが持ち帰ったので、
懐とかを調べればなんか出るかもね、と伝えた。
まあ出てくるかどうかは知らんけど。
どっちでもいいよね。
事実なんだし。
スパイの存在を疑う描写もあった。
ルフィと一緒に旅したりワノ国に残るつもりは無いし。
疑われたままでもいいや。
それにゾロは信じてくれるでしょ。
さて、じゃあ次のフェーズにいきますか。
派手にやったし、私が麦わらに負けたのは知れ渡っただろう。
ルフィはやりづらくなるかもね。
でも、それでも大丈夫なくらい強くした。
頑張ってねー。
私は世界一強い女がこの島に来るまでここで待ってよう。
実際結構しんどいし。
部屋を出るルフィとゾロを見送り、お玉に看病されながら、私は眠りについた。
協力者はお玉ちゃん。
彼女の能力は動物限定とはいえめっちゃ怖いですよね。
裏切ったギフターズ達ってどんな状態なんだろう。
ちなみに新技はダム堀りの時のやつとは別です。
ボムボムの実の能力を使って一撃の威力を最大限まで高めた居合です。
その分隙も大きいです。