アルベドになったモモンガさんの一人旅   作:三上テンセイ

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8.花園

 

 

 

 ──翌日、モモンガ邸。

 

 たった今、屋敷の前に一台の豪奢な馬車が横付けされた。

 

 車体に王家の紋が彫り込まれたそれの御者台にはクライムが座している。彼は手綱を巧みに操って馬を静止させると、ひらりとそこから飛び降りる。彼はいつもの精悍な顔つきで、モモンガが屋敷から出てくるのをそこで実直に待った。

 

 その一連を、モモンガは屋敷の窓から見ていた。

 

 

「ツアレさん、時間になったようです。それでは行ってきますので、少しの間留守を頼みますよ」

 

「はっ、はい。いってらっしゃいませ、モモン様」

 

 

 空のティーカップをツアレにあずけて、モモンガはゆったりと椅子から腰を上げた。

 

 ツアレは『八本指』から受けたトラウマのせいで、まだ屋敷から出られない。本当は屋敷の外まで主人を見送りにいきたい彼女だが、今の段階ではそれは無理なことだ。

 

 モモンガはそんなツアレに無理を言うつもりはないし、文句もない。彼は玄関先でツアレに留守を任せ、屋敷の扉を開いた。見上げれば、今日の空模様も晴れやかだ。

 

 モモンガが外套を揺らしながら屋敷の外へ出ると、それに気がついたクライムがキビキビとした動きで頭を下げて出迎える。

 

 

「おはようございます、モモン様」

 

「おはようございますクライムさん。まさかこんな立派な馬車で迎えにきてくれるとは思っていませんでした」

 

「無理を言ったのは私ですから……それに、これは私が仕えておりますラナー王女殿下から手配していただいたものです。ラナー様や『蒼の薔薇』の皆様方はモモン様と会えるのを心より楽しみにしておられます。それでは早速ですが、ロ・レンテ城へ向かいましょう」

 

「……ええ。今日はよろしくお願いします」

 

 

 邪気のない好青年の対応が眩しい。

 対して、馬車のステップを踏むモモンガの心持ちは重たいものだった。

 

 

(うへー……いきなり王女様と、王都のアダマンタイト級冒険者チームと顔を合わせて欲しいだなんて本当どういうことだよ……俺、なんか気に障る様なことでもしたか?)

 

 

 モモンガが着席したのを見計らって、馬車が出発する。ガタゴトと揺れる振動を大きな尻で受けながら、モモンガは溜息を零した。

 

 昨日偶然出会ったクライムと言う青年はこの国の第三王女の付き人で、王都のアダマンタイト級冒険者チーム『蒼の薔薇』とも顔見知りで、そして彼女達は予てよりモモンガと会いたかったらしく、なんやかんやがあって本日急遽会談することになった。

 

 そんなピタゴラスな偶然あるのだろうかとも思ってしまうが、実際そうなっているのだからどうしようもない。

 

 何が目的でモモンガに会おうとしているのかは、まだ知らされてなかった。

 

 モモンガの浅い考えだと、やはり王国からのヘッドハンティングといったあたりのことしか思い浮かばない。アダマンタイト級の戦士を自国の戦力に引き入れたいというのは、ごくごく自然な流れだろう。

 

 そうなると『蒼の薔薇』が同席する意味がよくわからないが、そもそも分からないことばかりのことを凡人の彼に推察しろというのも無理な話だ。

 

 正直モモンガは今日の会談を断りたかった。しかし『蒼の薔薇』はともかく、王女からの誘いを無下にするのは心象が悪い。何より観光目的でしか王都に来ていないせいで、モモンガには断る理由が特に見当たらなかった。

 

 

(そうは言っても、やっぱり断るべきだったか……?)

 

 

 頬杖をついて外をぼんやりと眺めながら、モモンガは昨日から続く慢性的な後悔に囚われていた。

 

 彼ははっきり言って、お偉いさんのはずのアインザックやラケシルのことを若干なめた気持ちでいられるくらいには対応できる。エ・ランテルの都市長たるパナソレイとの対話もお手の物だ。最早緊張なんてあるはずもない。

 

 しかし王女はその限りではない。

 社会人として、社会的立場のある人間の顔色を窺うのはモモンガの得意とするところだが、王女は例外だ。本物のロイヤル・プリンセスとお話してくださいと言われ、何も心が動じない者がいたとしたらそれは馬鹿かスケルトンのどちらかだろう。

 

 モモンガはこの世界にきて初めてにして最も特異な緊張感に苛まれていた。お姫様と一体何を話せというのか。しかも同じアダマンタイト級の『蒼の薔薇』の面々とも顔合わせをしなきゃならないというおまけ付き。

 

 人となりが分からない以上『蒼の薔薇』に調子乗ってんじゃねぇといきなり喧嘩吹っ掛けられる可能性もあるし、何なら王女に不敬罪としてその場で斬首刑を理不尽に命ぜられる未来も決してないわけではない。

 

 半端に想像力が働くものだから、その先の最悪の結末ばかりを想定してしまう。空は快晴なのに、どんよりとした雨雲がモモンガの心を覆っていく。

 

 

「モモン様、こちらになります」

 

「……え?」

 

 

 気づけば、王城のとある一室の前だった。

 

 馬車に乗ってからここまでの記憶がとんと無い。

 延々悶々としていたせいで、どうやら上の空でここまで来ていたようだ。

 

 クライムが不思議そうにモモンガを見ている。

 どうやらもうこの扉の中に、王女と『蒼の薔薇』が待っているらしい。

 

 

(か、帰りてー……)

 

 

 モモンガは手土産の類を用意していなかったことに今ここでようやく気がついた。いや、そもそも王家の姫に冒険者風情が手土産なんか用意するものなのか。思考と不安がぐるぐると頭を巡る彼に、クライムが少し不安そうに「よろしいですか?」と伺いを立てる。

 

 

「…………はい」

 

 

 モモンガが重たく頷くのを見て、クライムは扉を叩いた。

 

 

「ラナー様。『漆黒の美姫』モモン様をお連れしました」

 

 

 クライムがはきはきと声を投げると、部屋の中から鈴の音の様な可憐な返事が返ってくる。クライムは一拍の後に扉を押し開けて、モモンガに入室を促した。

 

 

「モモン様、どうぞ」

 

「……ありがとう」

 

 

 その一歩は何よりも重たかった。

 モモンガは意を決して──観念して──中へと踏み入る。ふわりとした絨毯の感触が、足甲を伝った。

 

 緊張と不安のピーク。

 

 モモンガが中へと入ると、目に飛び込んできたのはまるで花園の様な可憐な光景だった。一つの円卓を囲む美少女、美少女、美少女……。

 

 

(……顔面偏差値高すぎないか?)

 

 

 美少女しかいない。

 ペロロンチーノ大歓喜の光景である。

 彼ならば即座のスクリーンショットを怠らない場面だろう。

 

 ……いや、美少女しかいないというのは語弊があった。

 

 正確に言えば面妖な仮面をつけた奇怪な少女と、ゴリラの様な男も交じっている。それでもこの一室の空間は、今までモモンガが触れてきたことがないような華やかさで溢れていた。

 

 ラナーや『蒼の薔薇』の美しさは何となく噂で聞き及んでいたが、それでもモモンガの想定を遥かに上回る美しさなのは間違いない。彼は瞬きばかりの時間、呆気に取られていた。

 

 そしてそんな花園の中にあってもひと際輝く、金色の髪が美しい少女が微笑んでモモンガを見ている。

 

 

(なるほど……『黄金』か)

 

 

 モモンガの目にも、彼女こそが王女なのだと光よりも早く理解できた。

 

 他にも美しい少女はいるというのに、その少女の存在だけが何か隔絶されたものを持っている。ナザリックの大図書館に蔵書されている様な、御伽噺の中の美しい姫をそのまま体現したかのような存在だ。

 

 モモンガは王女──ラナーの御前で片膝をついて傅くと、落ち着いて口を開いた。

 

 

「ラナー・ティエール・シャルドロン・ライル・ヴァイセルフ王女殿下、並びに『蒼の薔薇』の皆様方。お初にお目にかかります。エ・ランテルで冒険者を務めさせて頂いておりますモモンと申します。ご用命に従い、馳せ参じました。この度はこの様な会談に、私の様な者をお招き頂き恐悦至極の至りです。本日は皆様にお会いでき、光え──」

 

「だぁらぁ! 長ぇよ! お貴族様かっての!」

 

 

 ゴリラの様な男が、堪らず叫ぶ。

 

 それを見て、王女──ラナーがくすくすと口元を隠して笑っていた。

 

 

「こちらこそ初めまして、モモン様。とても礼儀正しい方なのですね。今日は来てくれてありがとうございます。私のことは親しみを込めてラナーと呼んでいただければ嬉しいですわ」

 

「はっ」

 

 

 モモンガはそう返して、更に頭を垂れた。

 

 

(はっ。とか言っちゃったけど、王族とのやりとりのマナーなんて知らないからな……これで合ってるのか……?)

 

 

 内心焦りながらも、モモンガは体面的には冷静にやりすごせていると思いたい。兜を脱ぐタイミングが遅れた様な気もするが、仮面を被ったままの少女もいることだし、そこは見逃してもらいたかった。

 

 礼を尽くすモモンガの後頭部に、ラナーの柔らかい声が掛けられる。

 

 

「そうしているのも何ですし、とりあえずモモン様もどうぞお掛けください。クライム、お茶の用意を」

 

「畏まりました」

 

 

 背後でクライムが茶を淹れる気配を感じたところで、モモンガはゆっくりと立ち上がった。空席は一つなので、自然とそこへの着席を促される。左にラナー、右に──

 

 

「初めまして。私がアダマンタイト級冒険者チーム『蒼の薔薇』のリーダー、ラキュースです。モモンさんのお噂はかねがね聞いておりました」

 

 

 ──ラキュース。

 

 ラナーにも劣らない美貌を湛えた少女だ。

 一見冒険者という肩書が浮かばぬ貴族令嬢然とした麗しい見目であるが、きりとした口振る舞いや瞳の輝きが、凡百の令嬢達とは一線を画した存在だということを肌身に感じさせる。

 

 モモンガは社会人経験を遺憾なく発揮しながら、柔和にラキュースに応対する。

 

 

「かの高名な『蒼の薔薇』のラキュース様に認知されていたとは光栄です。エ・ランテルで冒険者となってから、『蒼の薔薇』の名を聞かぬ日はありませんでした。目標とさせていただいていた方々とこうして同じテーブルに着ける日がこようとは、恐縮です」

 

「……思っていた以上に真面目な方なんですね、モモンさんは」

 

 

 ラキュースはそう言って、困った様に笑った。

 冒険者としては恐らく礼儀正しすぎたのだろう。それは冒険者稼業をある程度経験してきたモモンガにとってもなんとなく分かる。しかし王女の御前に於いては礼儀正しすぎるということはあるまい。モモンガはビジネスマンとしてのガチガチ武装を解くつもりはなかった。

 

 ラキュースは自己紹介を終えると、チームの双子の忍者、仮面の少女、筋骨隆々の戦士の紹介もしてくれた。その最中、戦士の性別が女性であるということにモモンガが兜の下で目をまんまるにしていたのは誰にも知られてはならない秘密だ。

 

 ラキュース、ティア、ティナ、ガガーラン、そしてイビルアイ。

 

 前衛職が多い様に感じるが、それでもバランスの取れた良いパーティだとモモンガは思う。何より、現地基準でこれだけレベルの高い女性が一堂に会し、チームを組んでいるというのも奇跡だ。『アインズ・ウール・ゴウン』は男女混合のギルドではあったが、少数チームを組むにあたって同性同士の方が相性はいいだろうことは流石にモモンガにも分かる。

 

 紅一色のパーティが王国最強の冒険者チームというのは非常に面白いと、モモンガは素直に思う。ユグドラシルは……というか、MMO世界は何せ、男性人口の方が圧倒的に多かったから。

 

 

「──私は今、大体あそこら辺の区画にある借家を借りてるのですが、ラキュース様達は今どちらを拠点に?」

 

「様はつけなくて大丈夫ですよ。そうですね、私達は今は──」

 

 

 モモンガ、ラナー、『蒼の薔薇』は本筋に触れる前にアイドリングトークに花を咲かせた。休日は何をしているかとか、王都にくるのは初めてだとか、冒険者としての逸話のあれこれの解説とか……そんなところだ。

 

 特に食いつきがいい話題はやはり『ザイトルクワエ』に関連することだった。

 

 この話はどこに行っても受けが良く、最早モモンガの鉄板ネタとなっていた。皆あの時のガゼフの様に真剣に手に汗を握りながら聞いてくれたのだが、特に興奮していたのは英雄譚好きだというクライムだった。離れたところから本当に少年の様なきらきらした瞳で聞いてくれるものだから、モモンガの舌もいい具合に回る。

 

 そんなこんなで、モモンガがこの部屋に来てから既に三十分は経過していた。

 

 

「モモン様は本当にすごい方でいらっしゃいますのね」

 

「いえ、私はタイミングや所持していたマジックアイテムにたまたま恵まれていただけですよ。私と同じ状況、同じ所持アイテムであったならば、きっと『蒼の薔薇』の皆さんの方が円滑に依頼を達成できるはずですから」

 

「おいおい、謙遜もいきすぎると嫌味だぜ?」

 

「謙遜ではありませんよ、ガガーランさん。私は結局どこまでいっても単騎……。チームとして発揮できる力と比べると、どうしても汎用性や対応力は落ちますからね」

 

 

 謙遜もあるが、本心でもある。

 ザイトルクワエの様な特級の怪物に関しては難しいかもしれないが、それ以外の依頼だと『蒼の薔薇』の様な手数・頭数が多い方が対応しやすい依頼が多いのも確かだ。

 

 本心で言っているからこそ、『蒼の薔薇』からそれ以上の反論はない。発言に対して謙遜や嫌味の色が見られないから当然だ。

 

 

(『蒼の薔薇』……特にリーダーのラキュースさんは予想以上にいい人で安心したな)

 

 

 話の中で何となく、モモンガはラナーと『蒼の薔薇』は信頼の置ける女性達だと感じた。想像以上に人としてまともな感性を持っているし、カルマ値で言えば極善だろうということは判断できる。もちろん彼は女性──延いては人間の怖い二面性も知っている為、手放しに信頼しているわけではないが、それでもこの場で緊張がほどけるくらいには打ち解けられた。

 

 そしてそれは『蒼の薔薇』の面々にとっても同様のことだ。全面的に信頼を置けるわけではないが、それでも『モモンは善よりの人間』という印象は抱いている。

 

 彼女達のファーストコンタクトは、双方にとってとても和やかなものとなっていた。

 

 

「兜は脱がないのか? 冒険者モモンは『美姫』の名を冠するほどの美女だと聞いているが」

 

 

 話もそこそこに盛り上がった中、テーブルの直線状にいる双子の忍者の片割れがぶっきらぼうにモモンガに問う。そういえば私も気になってました! とラナーが無邪気に続いたところで、モモンガはうっかりそのことを自覚した。

 

 

「……そういえば、素顔を見せるのを忘れていましたね」

 

「おっちょこちょいなのねモモンさんは」

 

「おっちょこちょいなのは鬼ボスもそうだろう」

 

「うるさいわね」

 

 

 ラキュースがティナを小突こうとするが、それをひょいと躱される。そんなやりとりもありながら、その場の人間の視線は一斉にモモンガへと向けられた。やはり兜の中身は気になっていたらしい。

 

 

「……それでは、すみません。今更ですが、脱がせていただきます」

 

 

 モモンガは若干の居心地の悪さを感じながら兜に手を掛けると、ゆっくりとそれを脱いだ。

 

 

「……まあ!」

 

 

 ラナーから、そんな感嘆詞が漏れる。

 

 はらりと落ちる艶やかな黒髪。

 薄絹や白磁を思わせるキメの細かい白肌。

 妖艶とも無垢とも思われる唇は淡い桃色を湛えていて、若干垂れ目がちな目には翡翠の瞳が収まっている。

 

 まさしく傾城傾国と呼ぶに相応しい美貌は、ラナーとはまた違う属性の美の到達点として、そこに君臨した。

 

 部屋の空気が一変する。

 ただでさえ花園の様な華やかさだったその一室に、それを上回るほどの宝石の花弁が一挙に咲き乱れたようだった。

 

 ごくりと、ラキュースの喉が小さく鳴る。

 憮然としていたイビルアイの肩が僅かに揺れて、ガガーランの軽い口笛が飛んだ。

 

 そんな中、椅子を激しく鳴らして立ったのは、双子忍者のティアだ。そんな片割れを、ティナは不思議そうに見ている。

 

 ティアは真っすぐにモモンガを見据えると、腰を直角に折って、右手を綺麗に差し出した。

 

 

「結婚を前提にまぐわってくだ──」

 

「お前は黙ってろ!」

 

 

 ガガーランによって椅子に押し潰されたティアがぎゃふんと鳴いた。大きな手でぺしゃんこに潰されたティアが恨めしい目で睨むが、それ以上の眼光のガガーランの前では為す術もない。冗談じゃんとか、冗談の目じゃねぇよとか、喚きながら押し問答しているが、それを無視してラキュースが割って入る。

 

 

「す、すみません……あの子ちょっと変わってる子なんです。気にしないでください」

 

「……あはは」

 

 

 何かまぐわうって言いかけませんでした? と、モモンガは若干の冷や汗を流しながら、先程から蟀谷に突き刺さりまくってくる熱烈な視線と合わさない様に努めた。何か、目を合わせた瞬間に捕食されそうな危険性を感じる。

 

 しかし何というか、この気の置けないチームの砕けたやりとりがモモンガにとっては懐かしく感じていた。

 

 冗談を言い合え、背中を任せられる彼女達のチームとしての在り方にかつての『アインズ・ウール・ゴウン』が重なり、モモンガの瞳が僅かに翳る。

 

『漆黒の剣』と旅していた時もそうだったが、独りでいる時より、こうして側で他のチームが楽しそうにしている時こそ彼は孤独を感じてしまうらしい。そして若干だが、卑屈になってしまう。お前達のそのチームもいずれ『アインズ・ウール・ゴウン』と同じ末路を辿るというのに、今は楽しそうでいいな、と。

 

 

「……モモン様? どうかされました?」

 

 

 心配そうに、ラナーが顔を覗き込む。

 モモンガはぶんぶんと頭を振って、なんでもないですよと笑顔を見せた。

 

 卑屈な部分が全てではない。

 むしろ楽しそうにしているチームがただ羨ましいというのが本心の大部分だ。故に彼は女々しい自分を恥じる。

 

 モモンガはそんな情けない自分の気持ちを、紅茶と一緒に飲み干した。

 

 

「それよりも……そろそろお聞きしてもよろしいでしょうか。私をここへ呼んだ本当の理由を」

 

 

 ようやく、本筋に触れる。

 

 モモンガが問いかけると、彼女達の表情が一変して引き締まった。

 やはり単にお茶会を開きたいだけではなかったようだ。モモンガは心の中でネクタイを締めると、臨戦態勢を取った。

 

 

 

 

 


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