アノニマスダイアリーの下記エントリが注目を集め、同調する多数の匿名エントリ*1と少数の反論を集めていた。
anond.hatelabo.jp
はい
https://www.jcp.or.jp/akahata/aik4/2005-05-25/02_02_0.html
日本共産党の不破哲三議長が二十四日、朝鮮総連結成五十周年記念レセプションでおこなったあいさつは次のとおりです。
在日本朝鮮人総連合会の結成五十周年に当たり、お祝いのあいさつを申し上げます。
批判者の無関係な落度を指摘することは、いわゆる「そっちこそどうなんだ主義」という詭弁になりがちだ。
とはいえ相対化のためであっても、個別の論点としてならば政党はあらゆる批判を受けいれなければならないという考えもある。
はてなブックマークでは最初にコメントしているkihiketufuwabe氏などが、出自から近さや親密さを主張している。
[B! 増田] 共産党は過激な団体と関係がないと言えるのか
id:kihiketufuwabe 朝鮮総連はその出自から日本共産党と極めて近くて、2000年以降も志位さんや不破さんが褒め称えてるくらいには親密な関係なんですよね。ま、人を拉致するくらいは共産党にとっては「過激ではない」のかもしれません
実際には下記コメントなどで指摘されているように、むしろ共産党は日本の主要政党では朝鮮総連と最も対立してきた。
id:is11045 日共より金丸信や野中広務の方が朝鮮総連との関わりが深いのはその派閥の後輩の茂木もさすがに認めるところだろう。もちろん旧社会党ほどではないけど。
id:nabeteru1Q78 金丸訪朝団(自民党の幹事長が超党派の議員で金日成詣をした)に共産党は入っていない。社会党は入っていた。拉致問題を国会で取り上げ始めたのも共産党。共産党と朝鮮総連が仲が良かったなどというのは歴史の捏造。
事実として他のコメントで指摘されているように、自民党をはじめとして各政党も朝鮮総連のイベントに顔を出している。そこに共産党も参加することは、むしろ歴史的な関係の変化だった。
id:kobu_tan レセプションでは、自民党の佐田玄一郎副幹事長が小泉純一郎首相(自民党総裁)のメッセージを代読。そのほか、民主、公明、社民各党の代表があいさつしましたhttps://www.jcp.or.jp/seisaku/zenbun/index_.html
id:fatpapa これを関係というなら自民党の方が関係強いだろw 拉致までする酷い国ではあるが一応実質的な外交窓口だからな。
id:el-condor 記事中で共産党が拉致については批判する姿勢を示しているとか、朝鮮総連は準外交機関としての性質もあるので無碍にできない、とかはこの筆者氏のネトウヨ的な単純思考では理解できないのかな。
歴史的な変化は共産党との関係だけでない。翌2006年に朝鮮総連と韓国民団が和解をおこなうような雪解けの時期だった背景がある。
www.jcp.or.jp
在日本大韓民国民団(民団)の河丙鈺(ハ・ビョンオク)団長と在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)の徐萬述(ソ・マンスル)議長が十七日、東京都千代田区の朝鮮総連中央本部で初のトップ会談を行いました。
双方が調印した共同声明は、二〇〇〇年六月の「南北共同宣言」の理念に従い、「長い間続いてきた反目と対立を和解と和合に転換させる」と表明。南北分断を受け半世紀以上にわたり続いてきた対立の解消に向け、「歴史的な出会い」(声明)になりました。
そのような文脈の記事でも、わざわざ拉致問題の解明を求めていることを考えれば、現状でも共産党は他党と比べて朝鮮総連と距離をとっている。
また朝鮮総連は国内マイノリティの支援団体という側面もあり、対立していた歴史はむしろ在日コリアン社会*2にわだかまりとして残っている。
もしも旧統一協会、現家庭連合の信仰の自由を広く主張するくらい人権を重視するならば、そうした朝鮮総連との全面的な対立こそ共産党への批判として有意義かもしれない。