苦手なタスク管理をチームで克服するやり方とは？

日々の業務やプロジェクトを何事もなく円滑に遂行するためには、各メンバーに割り振るタスクの適切な管理が必要です。しかし、現実ではタスク管理が上手くいかず、複数人のマネジメントやプロジェクト途中で度々トラブルが発生しかける、というストレスを経験した方も多いのではないでしょうか。そこで今回は、適切なタスク管理をサポートする手法やツール、やり方を徹底解説します。タスク管理に苦手意識がありながらも、円滑な業務・プロジェクトの遂行のために行動を起こしたいという担当者の方は必見です。

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タスク管理とプロジェクト管理の違い

タスク管理に似た言葉に、プロジェクト管理があります。プロジェクト管理は、タスク管理と同じような文脈で使われることがありますが、両者には「粒度の違い」があります。プロジェクト管理は、設定された成果を上げるためにチーム全体のスケジュールやコスト、工数などを計画・管理・調整することです。一方、タスク管理では、プロジェクトの目的達成のために実行しなければならない各メンバーのやるべきことを管理します。つまり、プロジェクト管理は大局的なチーム全体の動きを管理するのに対して、タスク管理は局所的なメンバーひとりひとりの動きを管理するのです。

チームにタスク管理が必要な理由

タスク管理には大きく分けて「個人」と「チーム」の2種類があります。しかし、仕事におけるタスク管理では、チーム単位での管理が求められます。以下では、チームでタスク管理する必要がある理由をご紹介します。

メンバーによって管理方法がバラバラ

タスクの管理方法がメンバーによって異なるのは、マネジメントが困難になることを意味します。メンバーが自分のタスクを管理するのはもちろんですが、チームで動く以上は、リーダーがメンバーひとりひとりのタスクを把握して、全体を調整するマネジメントが必要です。個人でタスク管理すると、メンバーによって管理方法がバラバラになります。たとえば、「あるメンバーはメモ帳でタスク管理しており、またあるメンバーはツールA、別のメンバーはツールBを使っている」というように、同じプロジェクトに関わるメンバーでも管理方法が異なる場合です。メンバーにとっては、自分に与えられたタスクが明確になり、かつ、リーダーにとってはチームの一元管理ができるのが理想です。

テレワークが普及している

テレワークの普及によって、チームでタスク管理する重要性が認識され始めています。なぜなら、遠隔で仕事をするテレワークでは、オフィスや現場以上にチームの状況をリアルタイムで把握する必要があるからです。「今、何のタスクをしているのか」「完了した作業は何か」「遅れ気味なメンバーはいないか」など、テレワークをする前は職場の雰囲気や声がけなどで把握できていた部分がありました。しかし、テレワークではコミュニケーションが不足して、相手の状況を把握しにくい状況です。そのため、チームでタスク管理できる仕組みを整えて、メンバーの生産性を向上させるための取り組みが必要です。

タスク管理をする3つのメリット

これまで、チームでタスク管理する必要性をご説明してきましたが、そもそもタスク管理することにはどのようなメリットがあるのでしょうか。以下では、タスク管理をする3つのメリットをご紹介します。

業務が効率化される

適切なタスク管理ができている環境では、さまざまな面で業務が効率化されます。メンバーひとりひとりにタスクの進捗をヒアリングするのは、膨大なコミュニケーションコストがかかります。しかし、タスクに関する情報がすべて一か所で管理できる環境であれば、通常業務を圧迫しかねない作業を簡略化して、より価値のある業務に集中できるようになります。たとえば、メンバーのタスクをひとめで把握できるように一覧管理すれば、個々人の進捗だけでなく、プロジェクト全体を俯瞰可能になるので、課題発見までにかかる労力を最低限減らせます。タスクが管理されていない状態は業務のムダが多く発生しがちですが、適切なタスク管理が実現すれば、より効率的に仕事ができる環境になります。

タスクの優先順位が明確になる

プロジェクトメンバーにとって、タスク管理することはタスクの優先順位が明確になるメリットをもたらします。何も考えずタスクを処理したり、与えられたタスクに端から手を付けたりする状況では、個人のスケジュール管理に限界が来ます。そのため、タスク管理する際に「割り振られたタスクがどの程度重要なのか」「いつから着手して、いつまでに完了すべきなのか」を考える必要があります。タスクごとの重要度と緊急度が明らかになると、タスクの優先順位が決まります。タスクの優先順位が明確になれば、優先度の低いタスクばかりに時間を取られてしまう事態を意識的に減らせます。

プロジェクト達成までのプロセスが分かる

タスク管理をすることで、プロジェクト達成までのプロセスが可視化されるメリットがあります。適切なタスク管理をすれば、各メンバーに割り振られたタスクの進捗から全体の進捗が把握でき、プロジェクト達成までにやるべきことが明確になるためです。そのため、タスク管理はメンバーひとりひとりのやるべきことを管理するだけでなく、チームとしてどの方向に進んでいるのかを把握し、軌道修正するためにも重要な手法であると言えます。

苦手なタスク管理をサポートする手法

タスク管理は日々のプロジェクト管理をスムーズに進行させるために必要なプロセスであり、適切に管理できればメリットも得られますが、そもそも管理が苦手な方も多いのではないでしょうか。以下では、タスク管理が苦手でも簡単に管理しやすくなるフレームワークをご紹介します。

WBS

WBSとは、Work Breakdown Structureの頭文字を取ったもので、作業を分解して構造化する手法を指します。メンバーに割り振るタスクを決定する段階で使われる手法で、スケジュールはWBSをもとに作成されます。

WBSでは、上図のように、プロジェクトを粒度の大きなタスクA、タスクBに分類します。そして、タスクAをタスクA-1、タスクA-2、タスクBをタスクB-1、タスクB-2と徐々に分解して列挙します。この時、同じ階層のタスクの粒度は同程度になり、遂行順序も揃ったピラミッド型になります。WBSでは、大きな粒度のものから徐々に分解していく方法でタスクを洗い出すので、タスクの漏れや重複が起きにくいという特徴があります。

GTD

GTDは、Getting Things Doneの頭文字を取ったもので、「物事をやり遂げる」という意味があります。他のことを忘れて、今やるべきことだけに集中するための手法で、以下の5つのステップから成り立っています。

収集

脳をクリアな状態にするために、気になっていることをすべて書き出します。

処理

行動の必要の有無や具体的な行動を明らかにします。

整理

資料やリストなど、いつでも使える形に変換します。

レビュー

一度作成したリストを何度も更新し続けます。

実行

やるべきことが明確になったので、タスクを完了させるために行動します。以下では、具体的にどのように5つのステップを踏んでいくのか、ご説明します。

頭のなかで気になっているものがすべて書き出せたら(インボックス)、6つの質問を通して具体的な行動を明らかにしていきます(処理)。「いつかやる」、「資料」、「プロジェクトリスト」、「次にやること」は、今すぐにやる必要はないので、いつでもアクセスできるように整理しておきます(整理)。また、整理した情報はすぐに古くなるので、タスクを見直すタイミングで頻繁に更新しなければなりません(レビュー)。「すぐに行動」、「カレンダー」に分類されたタスクは、具体的な行動や予定を立てて、行動に移す必要があります(実行)。

時間管理のマトリックス

時間管理のマトリックスとは、身の回りのタスクの優先度を決めるために、「重要度」と「緊急度」の2つの軸を使う手法です。時間管理のマトリックスでは、以下のように4つの領域にタスクを当てはめることで優先度を決定します。

第１領域のタスクが最も優先度が高く、仕事の大部分のリソースを割くべきタスクが当てはまります。具体的には、取引先との打ち合わせや他タスクに大きな影響のある仕事などです。第2領域は、品質改善や業務フローの改善など、重要だがすぐに成果が出ないタスクが当てはまります。一方、第3領域はすぐに成果が出やすいので最も好まれるタスクではありますが、緊急度が低いので他のメンバーに任せる判断も必要になります。最後に、第4領域はこなす価値のないタスクが分類されます。プロジェクトのタスクの場合、第4領域に分類されるタスクはほとんどありません。

上手なタスク管理を実現する5ステップ

タスク管理が苦手な方でも、以下の5つのステップを踏むことができれば、円滑なタスク管理が実現可能です。

すべてのタスクを洗い出す

第一段階として、タスクの洗い出しが必要になります。最初にタスクの洗い出しをしなければ、タスクの漏れや重複が発生した際に、大きなミスに繋がる恐れがあります。漏れと重複がないようにタスクを洗い出すためには、アップストリーム型でタスクを書き出していきます。アップストリーム型は、ゴールから逆算してプロセスを遡るようにタスクを洗い出すことを指しますはじめに、プロジェクトの目的を明確にします。プロジェクトの目的が分かれば、プロジェクトの成果物であるアウトプットに必要な要素が明らかになります。そして、プロジェクトのアウトプットを生み出すためのタスクを、ひとつひとつ考えていきます。アップストリーム型は、頭のなかでイメージできるタスクだけでなく、プロジェクトの成功に必要なタスクを漏れや重複なく書き出せる特徴があります。

タスクを可能な限り細分化する

洗い出したばかりのタスクは、抽象的なものが多いので、具体的な行動に落とし込めるほどの粒度に細分化します。細分化しないとメンバーが実行に移せないほかに、期日設定やスケジュール管理が曖昧になるなどの問題につながります。たとえば、「プレゼン資料の作成」のタスクの場合、以下のように細分化できます。

情報収集
構成案作成
発表原稿作成
デザイン作成
第三者チェック

「プレゼン資料の作成」だけでは具体的に何をすれば良いのか明確ではなかったですが、5つのタスクに細分化されたことで、次に取るべき行動が瞬時に判断できるようになりました。このように、粒度の大きなタスクを細分化して粒度を小さくすることで、メンバーが働きやすくなると同時に、タスク完了の基準が明確になるのでマネジメントもしやすくなります。

タスクの優先度を決定する

タスクの洗い出しと細分化が完了したら「時間管理のマトリックス」を活用して、タスクを4段階の優先度に分類します。時間管理のマトリックスは、縦軸に重要度、横軸に緊急度をとり、やるべきタスクの順序を明らかにする手法です。時間管理のマトリックスのなかでも最も優先すべき分類が【重要度が高い-緊急度が高い】です。プロジェクトの根幹に関わるタスクに多く、今すぐに行動しなければ損失につながる恐れのあるタスクです。【重要度が高い-緊急性が低い】は長期的な視点が必要になるタスクです。今すぐに取り掛かっても短期的な成果は出ませんが、プロジェクトの成功には欠かせない要素になる可能性あるタスクです。【重要性が低い-緊急性が高い】の分類は、プロジェクト自体に大きな影響力はありませんが、すぐに対応することが求められるタスクです。【重要度が低い-緊急度が低い】のタスクは最も優先度が低く、ほとんどの場合取り組む必要のないタスクです。タスクの優先順位を決めることで、コストをかけるべきでないタスクを見極め、効率的にプロジェクトを進める準備が可能になります。

スケジュールにタスクを組み込む

タスクひとつひとつに、必要な人数と作業時間を見積もり、プロジェクト全体のスケジュールに当て込みます。実際の作業工数や日程が見えてくるので、スケジュールの妥当性をプロジェクト開始前に確認できます。プロジェクトがスケジュール通りに進まないことを考慮し、タスクひとつひとつに可能な限りバッファ(余裕)を設けましょう。時間的猶予があれば、予期せぬトラブルが発生した際に調整や改善が可能です。また、タスクに必要な人と時間を正確に把握するためには、過去データや現場での観察、ヒアリングをして情報収集する方法が確実です。

継続の仕組みを整える

メンバーがストレスなく日々のタスクを管理でき、かつ、リーダーが通常業務とタスク管理をマルチでこなすためには、継続できる仕組みが必要です。タスクはExcelやスプレッドシートで管理するのではなく、専門のタスク管理ツールを導入すべきと言えます。タスク管理ツールには海外産のものも多くありますが、無計画に導入することはおすすめできません。やはりサポート面で不十分で、日本語版ドキュメントも充実していないため、自社のメンバーが十分に使いこなせないリスクがあるうえに、高い運用コストを支払う状況になる可能性もあります。そのため、継続して利用するためには、国内産のツールで、タスク管理に関する機能がオールインワンのツールを導入しましょう。たとえば、Backlogは導入したまさにこの条件を満たしていて、あらゆるタスク管理を一元化できます。

タスク管理ツールの選定ポイント

効率的にタスク管理するためには、タスク管理ツールのサポートが不可欠です。以下では、自社に合うタスク管理ツールの選定ポイントをご紹介します。

必要な機能が過不足なく揃っているか

各運営会社からリリースされているタスク管理ツールは、同じ機能が一律に搭載されているわけではなく、それぞれに特徴があります。そのため、自社がタスク管理ツールを導入するに至った理由を明らかにして、必要な機能を明確にし、過不足のないツールを選定しましょう。

サポート体制は充実しているか

社内で本格的にタスク管理ツールを運用するために、事前に必ず把握しておきたいポイントが、サポート体制です。誰でも使いこなせるようなツールであれば、サポートを利用する機会はあまりありませんが、わからない点があればサポートしてくれるツールは安心して導入できます。また、「もっとこういう機能が欲しい」「こういう使い方がしたい」という要望に対応してもらえるツールがあれば、より自社にマッチした運用が可能です。

低コストで運用できるか

タスク管理ツールは無料で利用できるツールもありますが、プロジェクトやチームの規模が拡大すると有料プランに移行する必要に迫られます。そのため、有料プランに移行しても低コストで運用できるツールをはじめから検討しましょう。低コストで運用できるタスク管理ツールは、タスク管理に必要な機能を過不足なく揃えているので低額な料金プランを実現しています。

タスク管理が苦手な方におすすめのツール

以下では、タスク管理が苦手な方におすすめのツールをご紹介します。タスク管理が苦手な方のなかには、自分ひとりの力で管理しようとして失敗してしまう方がいます。タスク管理の目的は、あくまで業務やプロジェクトを何事もなく円滑に遂行することです。そのため、可能な限りタスク管理に割く時間や労力を削減し、より創造的な仕事に充てるためには「タスク管理ツール」の導入・運用が必須です。また、タスク管理ツールにはタスク管理機能だけでなく、業務情報を共有できる情報共有機能や、コミュニケーションが取れるメッセージ機能が必要です。業務に関する情報が一元管理されていない環境では、情報の分散が発生して業務効率の低下を招きます。今回ご紹介するBacklogは、タスク管理に必要な機能を全て備えたオールインワンのツールで、情報共有機能やコミュニケーション機能も利用できるので、タスク管理の一元化が実現するツールです。

タスク管理に関する機能がオールインワン：Backlog

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Backlogは、機能が豊富でカスタマイズ性の高いタスク管理・プロジェクト管理ツールです。ガントチャート機能やマイルストーン機能、カンバンボード形式のタスク管理機能が備わっており、タスク管理に必要な機能がオールインワンで詰まっています。

こんなチームにオススメ

IT企業・ITツールに慣れている若手中心の企業…ITリテラシーが高ければ、すぐに使いこなせます。

導入担当者を1人割り当てられる、中〜大企業…導入担当者が利用方法を設計し浸透させれば、問題なく利用できます。

エクセルやスプレッドシートを使ったタスク管理に限界を感じているチーム…タスク管理・プロジェクト管理に特化した機能が完備されています。

Backlogの料金

スタータープラン：2,640円／月（ユーザー数30人まで）
スタンダードプラン：12,980円／月（ユーザー数無制限）
プレミアムプラン：21,780円／月（ユーザー数無制限）
プラチナプラン：55,000円／月（ユーザー数無制限）

Backlogの料金の詳細はこちらから

苦手なタスク管理を克服する方法まとめ

タスク管理の苦手を克服し、円滑なタスク管理を実現するためには、WBSやGTD、時間管理のマトリックスなどの手法や、タスクの洗い出しから運用までのステップを正しく理解する必要があります。また、実際の業務やプロジェクトでタスク管理する段階では、Backlogのようなツールを使った管理が必要です。Backlogを活用すれば、タスク管理だけでなくプロジェクトや業務の情報がすべて一元管理できます。無料でトライアルができるので、ぜひBacklogを導入して、苦手なタスク管理をチームで克服しましょう。

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