プロジェクト管理に役立つガントチャートをExcelで作成する5ステップ

プロジェクト管理にはさまざまな手法がありますが、そのなかでもガントチャートはスケジュールや実際の作業工数などを可視化できるため、多くの企業で利用されています。しかし、いざガントチャートを作成しようと考えても作り方が分かりづらく、なかなか導入に至らないという方も多いのではないでしょうか。そこで今回の記事では、ガントチャートをExcelで作成するための5つのステップについてご紹介します。また、Excelでガントチャートを作成するメリットやデメリットについても解説していますので、プロジェクト管理のためにガントチャートの導入を検討している担当者の方は必見です。

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Excelでガントチャートを作成するための5ステップ

プロジェクト管理はガントチャートを用いると視覚的に各タスクの進捗管理ができるので、Excelをはじめとした表計算ソフトで運用されるケースが大変です。以下ではExcelでの作成方法をご紹介しますが他の表計算ツールでも代用できる手順となります。

タスクの洗い出し

まずはプロジェクトを達成するために必要なタスクやフェーズを分割していきます。洗い出したタスクは「親タスク」としてガントチャートの縦軸に設定します。大まかなタスクの洗い出しができたら、今度はタスクを出来る限り細分化しましょう。目安としては、一番小さなレベルのタスクが数時間～数日程度の作業量で収まることです。細分化したタスクは「子タスク」となるので、親タスク同様に縦軸に配置します。このとき親子のタスクが必ず紐づくように配置しましょう。

タスクの割り振り

次にタスクの割り振りを行っていきます。特定の社員にだけタスクが偏らないようにバランスを見て割り振りを行っていきましょう。タスクの割り振りに偏りが生じると、担当者の負担が多くなるばかりではなく、他プロジェクトの作業での遅延が発生した際に影響を受けてしまう恐れがあります。こうしたトラブルはプロジェクト全体の進捗に影響を与えかねません。また、割り振りは社員のスキルに応じて行いましょう。社員の力量に合わないタスクを割り振ることは作業効率や品質の低下に繋がるため、避けておく必要があります。

開始日と終了日の設定

次に、タスクの開始日と終了日を入力します。この際、開始日と終了日はそれぞれ直接入力し「終了日＝開始日＋所要日数」といった数式では入力しないようにしましょう。このような計算式での日数の算出では、休日も作業日程とする前提での終了日しか算出できません。そのため、休日や祝日を除いた勤務日での算出には適していません。

タスクの依存関係を整理する

各タスクの開始日を入力する際には、タスクの依存関係について整理する必要があります。タスクの依存関係が理解できていない状況では、プロジェクトの計画破綻に繋がる恐れもあるからです。タスクの依存関係とは、あるタスクを完了するために他のタスクを特定の順番でひとつ以上完了させなければならないような関係を指します。前のタスクの完了へと依存するタスクを「後続タスク」、依存される側のタスクを「先行タスク」と言います。他のタスクに依存するタスクの場合は「先行タスクの終了日＝後続タスクの開始日」のような計算式での入力するのもおすすめです。

ガントチャートバーの設置

ここまででガントチャートに必要な項目の入力は終わりです。あとは、日付のバーを設置し、実際にガントチャートバーを設置していきましょう。タスクごとに開始日から終了日までのセルを塗りつぶしていきます。塗りつぶしではなく、図形を利用して矢印で工数を確認する方法もありますが、こちらの場合手動での図形挿入となるため、サイズなどが作成者によって変わってしまうため注意が必要です。

Excelのガントチャートを利用するメリットとは

Excelでガントチャートを作成することで、得られるメリットをご紹介します。

無理のない計画が立てられる

ガントチャートを作成すると、プロジェクトの計画段階において、その計画が無理のない妥当なものかが確認できます。たとえば、ほかのプロジェクト管理手法のひとつである「WBS」を使うと、開始日と終了日だけでタスクごとに必要な期間は分かりますが、プロジェクト全体を俯瞰的に理解することは難しいです。タスクの担当者やタスクひとつに関わる作業工数を割り振れば、「担当者ごとの工数に無理がないか」「作業の順番は適切か」などの検証を確実に行えるようになります。

負荷の高い部分がわかる

ガントチャートによって作業負荷の高い部分が視覚的に理解できるようになるので、作業負荷の分散も可能です。ガントチャートにおいて、グラフが重複している部分は、そのタイミングで同時に複数の作業が発生することを意味します。こうした場所をそのまま放置していては、場合によってはプロジェクトの失敗に繋がる恐れもあります。グラフの重複する場所は、調整を行うなどして無理のない工程となるように管理すれば、プロジェクトの無理のない進行が可能になります。

工程やスケジュールが共有できる

プロジェクト開始前の時点で、メンバーとすべての工程やスケジュールがガントチャートにて共有できます。各メンバーがそれぞれ自身の担当作業のみしか知らず、全体の流れが把握できていないという状況では、生産性の低下の恐れがあります。ガントチャートによって工程やスケジュールが共有されると、メンバーはプロジェクトの全体像を把握したうえで、先行タスクや後続タスクの担当者の確認などが行えるようになります。これにより、メンバー間の連携も取りやすくなります。

進捗状況が可視化できる

プロジェクト開始後もガントチャートは進捗状況の可視化に便利です。プロジェクトを進めていくなかで、作業の遅延やトラブルが起こることもあるでしょう。そんななか、各タスクが適切に管理されていなければプロジェクトの遅延にダイレクトにつながってしまいます。しかし、ガントチャートを確認すれば任意の日付に対してタスクの進捗がわかります。そのため万が一、作業が遅れている場合でも管理者が改善策を素早く立てられ、後続タスクの処理メンバーへの負担を軽減できるようになります。また、メンバーも適宜ガントチャートを見れば他メンバーの進捗を確認できるため、各部署ごとの細かなフォローも見込めます。

Excelでガントチャートを作成する際の注意点とは

メリットがある一方で、Excelでガントチャートを作成する際には注意も必要ですので、以下でご紹介する内容に気をつけましょう。

ファイルの破損の恐れ

Excelで作成されたガントチャートは、ファイル破損の恐れがあるので注意が必要です。特に、条件付き書式で計算式を利用する場合などはセル同士が参照するかたちになるため、少しの誤動作で紐づくセルの表示がおかしくなってしまう可能性があります。そのため、ファイルの取扱いには十分注意しましょう。誤操作によるファイル破損を避けるためにも、ファイルの編集は管理者のみが行えるようにロックをかけておくなどの対策を練ることをおすすめします。

共有が難しい

Excelには共有機能がないため、Excelでガントチャートを作成した場合、メールで送るか社内の共有サーバーなどにアップする必要があります。さらに、ガントチャートの編集はパソコンのローカルで行われるため、共有されているものが常に最新だとは限りません。誤って古いものを参照してしまい、結果としてスケジュールの変更に気付けなかったとなれば、プロジェクトの円滑な進行を妨げる恐れもあります。そのため、管理者は最新のものが常に共有できるように注意するのはもちろん、メンバーが更新を分かるように工夫を施す必要があります。

作成したガントチャートを効率的に管理できるツール

以下ではExcelでガントチャートを作成するデメリットを解消し、より簡単にガントチャートを作成・共有できるツールをご紹介します。今回ご紹介するツールのBacklogは、ガントチャートの作成を含めプロジェクト管理に必要な機能がオールインワンで詰まっているツールです。タスク（課題）を作成すると自動的にガントチャート形式で表示されるほか、マイルストーンやカンバン形式のタスク管理機能も備わっています。

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ガントチャートを利用したExcelでのプロジェクト管理まとめ

Excelはあくまで表計算ソフトであって、ガントチャートの作成に特化したツールではないため、機能としては不足があります。今回ご紹介したBacklogには、タスクを作成するだけで自動的にガントチャートを作成できる機能があるほか、マイルストーンやカンバン形式のタスク管理機能など、プロジェクト管理に必要な機能がオールインワンで詰まっているため、ツールを切り替える手間なく、プロジェクト管理やタスク管理が行えるようになります。Backlogは無料でトライアルできるので、ぜひBacklogでガントチャートを中心とした効率的なプロジェクト管理を実現しましょう。

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