部の構造は、突き通し、所謂
チクワ形状だ。
だが、澄んだ高音を発すると
いう珍しい個体。
先角内部はこうした構造が強度
確保からは望ましい。
シャフト木部が途中までが
ストレートで、半分から先
がネジ切り構造になってい
る形状。
先端部には逃がしがある。
先角はフタ付の物だ。
構造概略図を私がドローしてみた。
キューの個体は新品時から5年間
毎日数時間使われ続けた。
一般店舗置きではないので、全く
壊れていない。
育ちの経年変化は踏んで来て
いる。
この同型が複数手元にあったので、
一番良い木部個体をクラブ総意で
私が授受した際に先角を象牙に
交換した。
みた。突き通しのパイプ構造と
ネジ固定のフタ付き先角の合体
自分なりには推察できる。耐久
性と固定密着度を高める設計だ
からだ。
固定度を高めるためにはネジ切り
による先角固定が優るが、根元の
部分に逃がしをネジ外周よりも
細く設けてしまうと耐久性が一気
に落ちる。
だが、シャフトと先角固定でネジ
切りをするリペア業者は、根元
までネジを切るのはよいのだが、
逃がしをネジ山径よりも細くして
しまい、著しく耐久性を落とし、
また衝撃による先角の首振り現象
を発生させる可能性が大きくなる
構造にしてしまっているのが殆ど
だ。
カスタムキューのスペアシャフト
とした。
ただ、フルノーマルであっても、
大元が現在の海外製廉価キューの
材料とは異なるのかと思われる。
それにしても、先角内部の構造
一つとっても、かなりキュー自
体の性能と耐久性に影響を及ぼ
すものではと思う。
突き通し構造のネックは、接着
剤が殆どシャフトと先角の両面
には着いていない事だ。密着さ
せて押圧入れするので当然そう
なる。
先角はネジ切り式が一番良いだ
ろう。
ただし、完全密着度が高いと
やはり接着はされない道理に
なる。
それは緩みが生じる事だろう。