2022年9月2日 17:23 | 無料公開
現場を調べる千葉中央署員ら=2日午後4時5分ごろ、千葉市中央区生実町
現場は水かさが増しており、排水溝が見えない状態だった=2日午後5時35分ごろ、千葉市中央区生実町の生実川
2日午後2時50分ごろ、千葉市中央区生実町の生実川で「男の子が溺れ姿が見えない」と通行人の男性から119番通報があった。約30分後、同市緑区古市場町の中学1年生、早川京佑さん(12)が消防に救助された。早川さんは市内の医療機関に搬送されたが、死亡が確認された。千葉中央署が詳しい事故原因を調べている。
同署によると、早川さんは同級生2人と遊びに来ていて、パイプ状の排水溝に吸い込まれて溺れたとみられ、顔まで水に漬かっていた。当時、雨の影響で水かさが増していたという。市総合治水課によると、排水溝は直径約30センチ。
近くで工事をしていた男性は「男の子3人が川で遊んでいるのを見た。1人は肩の高さまで水に漬かっていて、(同僚が)危ないよと注意していた。買い物で1時間くらい離れて戻ってきたら事故が起きていた」と話した。
近所に住む40代主婦は「以前から夏休みに川で小学生たちが遊んでいるのを見かける。問題は聞いたことがなかった」と驚いた様子だった。
気象庁によると、関東周辺に前線が停滞し、暖かく湿った空気が流れ込んだ影響で、千葉市では2日、午前8時ごろから雨が降り始め、午前11時から正午までの1時間で最大15ミリのやや強い雨を観測した。市内には大雨注意報が出ていた。レーダー解析では、内陸部など市内の一部で午前9時ごろ、30ミリ以上の降水量も確認されている。
同庁担当者は「上流で強い雨が降れば、下流では雨が強くなくても増水する危険性がある」と話した。
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