【杵築】環境の良い河川に生息する「ニホンイシガメ」の保護に取り組んでいる杵築市山香町野原の工藤清さん(77)が子ガメの飼い主を募集している。個体数の増加や環境への関心を持ってもらおうと、毎年取り組んでいる。今年は約50匹の飼い主を募っている。
 ニホンイシガメは日本の固有種。外来種の増加などで減少傾向にあり、国は2012年に準絶滅危惧種に指定している。警戒心の強さ、生育環境によって甲羅の色が変わるといった特徴がある。
 今年は気温の上昇が早かったため、例年より2週間ほど早く産卵が始まり、小さい卵が目立ったという。子ガメは、ふ化後約10日から1カ月が経過している。
 工藤さんによると、近年は中国での人気の高まりを受け、1匹当たり1万円以上の値が付くこともあり転売なども起きているという。
 希望者は転売防止などの観点から登録料として2千円を支払う必要がある。登録後、記念品が受け取れる。工藤さんは「頭の良いカメなので大事に育ててほしい」と話す。
 申し込みは先着順。問い合わせは工藤さん(0977・75・2026)。