なぜ地下芸人は活躍するのか
今年もM-1グランプリの季節がやってきた。
8月1日から、東京や大阪、福岡など全国各地で芸人たちが1回戦に臨んでいる。
公式チャンネルでは毎日のように予選突破を果たした芸人のネタ動画が配信されており、楽しみにしているお笑いファンも多いだろう。
年末の決勝を存分に楽しむためにも、いまのお笑い界のトレンドをおさえておこう。ずばり、「地下芸人」だ。
簡単にいえば「売れていない芸人」を指す。エントリーフィーを払えば誰でも参加できるような地下ライブに出場して、日の目を見ない生活を続ける芸人たちがそう言われてきた。しかし、ここ最近、その地下芸人たちの活躍が著しいのだ。
もっとも有名なのは、昨年の「M-1グランプリ2021」を制した錦鯉(SMA)だろう。「M-1グランプリ2021」でファイナリストに肩を並べたモグライダー(マセキ芸能社)や真空ジェシカ(人力舎)も、今年上半期でブレイクした「地下芸人」といっても過言ではない。
8月15日、株式会社トドオナダが興味深い発表をしている。3000以上のWEBメディアをモニタリングできるツール「Qlipper」のデータを活用し、『M-1グランプリ』『キングオブコント』『THE W』『おもしろ荘』で活躍した芸人を対象に、Webニュースの記事数を用いて芸人の人気度を調査を行ったのだ。
すでに優勝から8ヵ月以上も経っているのに、錦鯉が圧倒的1位なのだ。さらに、4位に真空ジェシカ、9位にモグライダーがランクインしている。一過性の人気ではなく、もともと彼らに実力があったことが窺える。では、いま注目しておきたい地下芸人は誰なのか。本稿では、夜明け前の7組を紹介したい。