現在、交野市がすべきことは、①新型コロナウイルス感染症感染拡大防止、②新型コロナウイルス感染症による景気悪化の影響を受けた交野市民の皆様の経済支援のための財政出動、だと考えます。

 

 しかしながら、交野市は、交野市役所及び青年の家を集約化・複合化していきいきランド敷地内に移転すべく、交野市役所本館の耐震改修やゆうゆうセンターへの移転といった他の可能性を排除して進めて参りました。その過程にて、いきいきランド敷地内への移転費用が暴騰し、財政運営基本方針上35億円であるにもかかわらず、交野市民1人あたり13万円以上にあたる約100億円もの巨額の税金を投じざるを得ない計画であることがわかりました。

※雨水貯留施設と周辺整備は独自試算

 なお、交野市は、いきいきランドがJR河内磐船駅、京阪河内森駅、京阪交野市駅からは徒歩20分圏内であるため問題ないと主張しておりますが、JR学研都市線の快速停車駅である河内磐船駅・星田駅、京阪交野線の郡津駅・交野市駅・河内森駅・私市駅、という6つの鉄道駅がありながら、あえて徒歩20分圏内の場所に、そして、このような時期に交野市役所を移転するというのは市民無視と言わざるをえません。



 その後、交野第一中学校区における施設一体型小中一貫校の費用が約86億円にまで暴騰したため、再考せざるを得なくなりました。

 そして、交野市は、ゆうゆうセンターを増築し、ゆうゆうセンターに移転するなら幅はありますが、約45億円かかるとの超概算の案を示しました。それでも平成30年に財政運営基本方針で定めた「庁舎更新」「35億円」を大幅に上回っていますが、いきいきランド敷地内に移転するという今までの議論やパブリックコメントは何だったのでしょうか。これまでの行いを深く反省し、交野市民の皆様に謝罪すべきです。

 交野市は、平成26年度に1684.4平米の交野市役所別館の耐震工事と新別館の建設工事を実施しましたが、1億3985万3700円かかりました。交野市役所別館での耐震工事費用から、平米単価を算出し、交野市役所本館の耐震工事の費用を算出すると、参考価格ではありますが2億5700万円しかかかりません。交野市役所移転ではなく、交野市役所本館の耐震工事を実施すべきです。

 令和3年12月1日、交野市は、「補強を行うことにより、耐震目標値を満足する建物となる」と明記された交野市役所本館の「耐震診断報告書」を交野市議会総務文教常任委員会に示しました。これまで、交野市役所本館の耐震改修の可能性を排除して進めて参りましたがいったい何だったのでしょうか。









 令和4年3月24日、交野市役所で、新庁舎整備についての交野市議会議員と若手職員との意見交換会が行われました。その際に出た特筆すべき意見は次のとおりです。


①駅徒歩5分以内(いきいきランドなら20分)

 職員採用に有利だから

 交野市は庁舎が分散しており、駅から遠いと市民に迷惑がかかる

②保育園が近くにある(いきいきランドにない)

③コンビニ等が近くにある(いきいきランドにない)

 他に、収納スペース確保、職員用の洗面所の確保、といった意見が出ましたが、移転新築であっても、現在地での改修であっても解決できます。

 黒田実交野市長は、約100億かかるいきいきランドへの交野市役所移転を目指していましたが、いきいきランドは①〜③の条件を満たしません。逆に、今の交野市役所は、①〜③の全てを満たしています。なぜならば、交野市駅から近く、となりが保育園で、斜め向かいにセブンイレブンがあるからです。また、黒田実交野市長は、若手職員からもダメ出しを食らった格好です。

 若手職員は、ちゃんとした意見を持っていることは、今後の交野市にとって明るい材料だと感じました。

 令和4年4月28日、交野市は、交野市議会総務文教常任委員会に、交野市役所と青年の家との集約化・複合化を諦めて、青年の家を改修し、交野市役所をいきいきランド敷地内に移転する案を示しました。

 それでも85億9600万円かかります。市民部をゆうゆうセンターに移転することも含めると98億900万円かかります。約100億円が85億9600万円ないしは98億900万円になったので、コスト削減したのだとの自己主張をしたいのでしょうが、いずれにせよ、今の交野市に払える金額ではありません。なぜならば、令和3年3月に改訂された財政運営基本方針ですら、「新庁舎更新」50億円としているからです。交野市役所職員の大幅給与カットや市民サービスの大規模カットでもやるつもりでしょうか。このご時世、市役所の新築は、とんでもない金額がかかります。


 先の交野市長選にて黒田実交野市長は、「庁舎整備の推進」と記載したビラを配布しましたが、現時点でこの様ですから、事実上、公約は破綻しました。

 なお、私は、じゃんぼスクウエアを活用しながら、交野市役所本館の耐震工事、青年の家のエレベーター設置や改修し、交野市駅周辺の活性化や市民の利便性向上を実現します。