騒音をひっくるめて
快適な環境を模索

 夜の騒音や自律神経の乱れによる寝付きの悪さに悩んでいる人は、まずは眠る環境を整えるのが先決だ。

「夜は好きな音楽を聞いたり、無音で眠りたい人は耳栓をしたりして眠りやすい環境を整えましょう。また、快眠につながるGABAという成分を意識的に取ると睡眠の質が改善されます。GABAを多く含む『大豆もやしのナムル』を夕食に食べて、眠る前にトマトジュースに甘酒を加えた『甘酒トマトジュース』を飲むと、体が温まって血圧が下がるのでおすすめですよ」

 睡眠環境と食事を意識するだけでも、ぐっすり眠れるようになるかもしれない。そして、池谷氏は「騒音環境をひっくるめて、心地良いものに変えてみては」と、アドバイスを送る。

「職場で音楽を聴ける人は、音楽を聞きながら作業して騒音を紛らわすのも手です。自宅の壁を防音にしたり、騒音から寝室を遠ざけたりするなど、物理的に騒音を避ける方法もありますが、すぐには対応できないケースもあると思います。なので、週末は静かなホテルに泊まるなど、まったく別の環境に足を運んでリフレッシュすると平日の騒音ストレスもある程度は解消されるはずですよ」

 そのほかにも、休日に外がうるさいと感じたときは、あえて掃除機をかけて掃除に専念するなど「発想の転換」がストレスから解放されるカギだ、と池谷氏は話す。

 たかが騒音、されど騒音。命をかけてまで騒音のなかに身を置くべきか…これを機に周囲の環境を見直してみよう。