【測量士補】基本情報・試験概要・難易度

測量士補試験の合格率の推移&「簡単」とされる難易度なのに合格者が少ない理由

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資格試験において合格率というのは、その試験の難易度を推し量るのに重要な要素のひとつです。

測量士補試験は過去問さえすれば合格できるといった易しいイメージがあるかと思います。

たしかに測量士補試験は、過去問が繰り返し出題されるのが特徴ですが、本当にそんなに簡単なのでしょうか?

試験の合格率の変化を紹介しつつ、効率的に学習すれば難易度は決して高くないことを説明できればと思います。

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測量士補試験の合格率

アガルートアカデミー測量士補試験講座の中山祐介講師が、測量士補試験の合格率の推移と「簡単」とされるのに合格者が少ない理由について、動画でも解説しています。

※現在、講師による受講相談は実施しておりませんのでご注意下さい。


測量士補の受験資格として、年齢・性別・学歴などは必要ありません。

実務経験も必要ないため、誰でも試験を受けることができますので、受験のハードルは低いです。

では、どういった試験なのか、情報を以下にまとめていきます。

試験時間 試験科目
3時間
(13:30~16:30)
8科目
合計28題
1 測量に関する法規
2 多角測量
3 汎地球測位システム測量
4 水準測量
5 地形測量
6 写真測量
7 地図編集
8 応用測量

となっています。

配点は1問25点の700点満点で合格基準が450点以上です。

つまり、28問中18問(約65%)の正解で合格となります。

令和4年の測量士補試験は、2022年5月15日(日)に実施されました。

国土交通省『令和4年測量士補試験の実施状況等について』によると、令和4年の受験者数は12,556人で合格者数は5,540人(前年の合格者は4,490人)となり、合格率は44.1%(前年34.8%)という結果になっています。

次に測量士補試験の合格率について、過去の試験の推移を見ていきましょう。

年度 受験者数 合格者数 合格率
令和4年 12,556人 5,540人 44.1%
令和3年 12,905人 4,490人 34.8%
令和2年 10,361人 3,138人 30.3%
令和元年 13,764人 4,924人 35.80%
平成30年 13,569人 4,555人 33.60%
平成29年 14,042人 6,639人 47.30%
平成28年 13,278人 4,767人 35.90%
平成27年 11,608人 3,251人 28.00%
平成26年 11,118人 4,417人 39.70%
平成25年 10,596人 2,248人 21.20%
平成24年 10,551人 4,289人 40.70%
平成23年 10,233人 2,192人 21.40%
平成22年 10,387人 2,757人 26.50%
平成21年 10,520人 2,704人 25.70%

ある点以上を取れば全員合格の絶対的評価なので、問題の難易度により各年で上下しています。

受験者数は増加傾向にあり、合格率も近年は高くなりつつあります。

国家資格としては、難易度はそこまで高くはなっていません。

関連コラム:測量士補の難易度はどれくらい?土地家屋調査士試験の午前免除と合わせて解説

「簡単」と言われる難易度のわりに合格率が低い理由

合格率からすると3人に1人、測量士補試験に受かります。

測量士補試験は、過去問をこなすことができれば十分合格できるのですが、難しいポイントもあります。

合格率が低くなる理由1 計算問題がある

ひとつは計算問題の壁です。

測量士補試験の試験内容は、大別すると文章問題計算問題です。

28問中10問近く(約30%)は計算問題が出題されます。

計算自体は高校生レベルの数学が要求されますが、パターン化されていますので、一度壁を越えると次々と解くことができます。

ですが、数学が苦手な方や、長らく数学から離れていて公式等を忘れてしまっている方にとっては難しく感じられるでしょう。

関連コラム:測量士補試験に必要な数学は?出題範囲と求められるレベル

合格率が低くなる理由2 出題範囲の広さ

もうひとつは出題範囲です。

試験内容として、8つの科目から同じ割合で約3~5問出題されます。

全科目まんべんなく出題され、各科目間での知識の繋がりもあまりなく、全体の知識を網羅しないといけません。

そのため、不得意分野があると合格が遠のいてしまいます。

また、測量の知識がない人にとって写真測量や応用測量といった分野は、イメージしづらく理解が難しいです。

受験者の属性も合格率が低い要因に

測量士補試験は、高校や専門学校などの学生の受験者も多く、学生にとっては未知の分野であるため合格率が低くなっているではないかと考えられます。

また、大学の土木学科など測量法に記載する分野に該当する者で測量に関する科目を履修していれば試験を受けなくても、測量士補として登録することができます。

つまり、大学で測量を専門に学習している人は測量士補試験をわざわざ受けることはありません。

そのため、測量士補試験を受ける方は他分野からの参戦が多くなります。

関連分野の知識や前提知識がない受験者の割合が多いことも合格率の低さにつながっているのです。

計画的に勉強すれば合格できる!

受験する方々の中には、測量の仕事に興味がある学生や、測量の仕事に携わっている社会人など、それぞれの受験動機があると思います。

「測量機器を触ったこともなく実務経験もないが合格できるのか?」
「計算問題では、三角関数などの数学の知識が問われるが、高校生以来、勉強していないが合格できるのか?」

など疑問に感じている受験生はいると思います。

私自身もそうでしたが受験生時代は実務経験は皆無でした。

合格者のなかには、勉強時間が足りなかったり、自信がなかった方もいるはずです。

それでも、3人に1人は受かる試験です。

しっかり計画を立てれば10人に9人は合格できる試験だと私は思っています。

独学でも十分合格できますが、計画性に不安があれば、測量士補講座の検討もしてみてください。

それでは、合格を勝ち取りましょう。

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この記事の著者 萩原 裕大 講師

萩原 裕大 講師

中山講師の「複素数で解く!関数電卓による測量計算」を活用し、土地家屋調査士の試験にわずか4ヶ月間の超短期学習で合格。

アガルートアカデミー講師と土地家屋調査士実務を並行しておこなう。

自らの受験経験、実務経験をもとに定期カウンセリングを担当し、的確な学習アドバイスで受講生を合格へと導いている。

萩原 裕大講師の紹介はこちら

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