お母さんはスーパーマンじゃない!子どもが産まれて変わった人生観。

お母さんはスーパーマンじゃない!子どもが産まれて変わった人生観。

お母さんはスーパーマンじゃない!子どもが産まれて変わった人生観。

初めまして!1月からFledgeにてママライターとして活動しております、富塚沙羅と申します。現在は2児の母で、ライター業はまだまだ第一歩を踏み出したばかりですが、日々吸収しながら精進している真っ最中です。

そんな私は、昨年末に長年勤めていた会社を退職し、今年からフリーランスとして新しく歩み始めました。なぜ働き方を変えたのかなぜこのタイミングだったのかを恥ずかしながら実体験をもとに書かせて頂きます。少しでも何かのヒントになって頂けましたら幸いです。

まず「そんな簡単にライターってなれるの?」と思う方も多々いらっしゃると思いますが、そこは“自分がなんとしてでもやりたいんだ!”という持ち前の強い気持ちとポジティブシンキングで乗り切り、子どもが保育園で歌っていた「だれでも最初は一年生~♪」という久しぶりに耳にした歌詞にも励まされ、背中を押されました。単純なんです(笑)

現在はライター・宣伝・WEBサイトの制作進行など、今まで培ってきた経験や人脈を基に、自分のできること&やりたいことを仕事として働いている毎日です。

富塚 沙羅(とみつか さら)

東京都出身。日本大学芸術学部卒業後、念願の映画業界で宣伝の仕事に長年携わる。昨年末に会社勤めを一旦リセットし、今年2018年1月からフリーランスに。 ライター、宣伝などパラレルワーク実践中。現在2才&6才の姉妹ママ。

勇気を持って大事なものを手放し、家庭を優先する生活にシフトした。

私自身子どもの頃から「映画」が大好きで、大学卒業後からずっと映画業界で働いてきました。そんな学生の頃から夢だった仕事を一旦手放してまで、フリーランスという働き方へシフトした理由、それは大きく2つあります。

★時間の融通がきくこと。

これはフリーランスという働き方のイメージに、一番近いですよね。

会社に勤めていると、どうしても時間の制限が出てきたり、自分の仕事が終わっても会社を出にくかったり…という経験が、働くお母さんには少なからずあるかと思います。

会社への出勤時間に左右されることがなく、自分の采配で最大限スケジュールが決められるというのは、子育てをしながら日々時間に追われて働くお母さんにとっては最も魅力的なポイントかもしれません。

その分自分自身でのタイムマネジメントが肝心になってきますが、私の家庭は主人の仕事が非常に忙しく、ほぼ母子家庭状態のため…(苦笑)、私一人で朝の送りからお迎え、そして寝かしつけまでをやり切る毎日の中では、この部分は一番大きかったです。

★上の子が、小学校へ上がるタイミングであったこと。

「小一の壁」とよく言われますが、私の周りでもこのタイミングで働き方をシフトした方、しようか悩んだという方が数多くいます。

上記の時間の融通にもかかりますが、私の場合、子どもが入学する小学校が唯一提携している区立の学童クラブが夕方18時までの運営と聞き、正直困り果てました。

夕方18時までに帰るとなると、会社を17時過ぎには出ないといけない。それって結構至難の業です。小学1年生だとまだ一人で帰ることが出来ないので、お迎えは必須です。

(ちなみに私が住んでいる区は、小学校に学童クラブが付いていない所が多いため、提携している学童クラブまで子ども達だけで移動しなければなりません。これも心配です!)

保育園は19時前後まで開園している所が多数かと思いますが、やっと小学生に上がって少し手が離れるかと思いきや、それぞれの地域によりけりですがお迎えの時間が早くなったり、今度は宿題を一緒に見る時間などが必要になってきます。

入学して少なくとも半年は、子ども本人もお母さんも環境の変化に慣れるのが大変…と聞いていたこともあり、日々の生活の中で子どもの異変に気づける心と時間の余裕が欲しいと思った私はこのタイミングで一度働き方を変える決断をしました。

富塚沙羅1
また現時点の自分の生活スタイルを考えると、自分がやった分だけお給料に反映させられるフリーランスの働き方は、安定はしないものの今の自分にとってはストレスが少ない働き方なのかなと感じたことも大きいです。

時間のなさ=心の余裕のなさに。働き方を変えて、少しでも心の余裕を確保したかった。

…とフリーランスへ転身した大きな理由を書かせていただきましたが、総じての理由は「このままじゃ家庭が壊れる」と本気で思ったからです。

お迎えのタイムリミットがあるお母さん達は、ものすごい勢いで仕事をこなしたり、常に頭の中はタイムスケジュールでいっぱい…という日が多いかと思います。

家へ帰ってからも、キッチンにパソコンを置きながら料理をしている現実があり、「まだみんながバリバリ働いている時間に、私は子どものために味噌汁を作っています…」とよく心の中で呟きながら、遠い目になっていました。。

夫婦、家族を存続させていくためにはやはり努力が必要ですが、その努力も“最低限の心の余裕”がないと出来ません。【時間のなさ=心の余裕のなさ】となって、お互いへの思いやりが残念ながら欠けていきます。

働き方を変えて少しでも心の余裕を確保することは、子どものため、家族存続のため、そして自分のために必要な決断でした。

お母さんはスーパーマンじゃない。

子どもを育てるって、本当に大変な大仕事ですよね。

私は初めての子育てが始まった時、妊娠して出産までの大変さは何となく分かっていたけれど、産まれてからもこんなに大変だなんて無知でしたし、結構早々に病院からも退院となって「あとは家庭でよろしく~」という現実に震えました(笑)

子どもが保育園にまだ慣れない頃は、朝泣きながら「ママ、ママ~」と泣き叫ぶ子どもを背に保育園を後にし、こっちが泣きそう~という日は数えきれない程ありました。

そんな時には自分を納得させるため、色んな育児書を読みあさりましたが、結局一番心に残った言葉は“お母さんはスーパーマンじゃない”という何気ない一言でした。

仕事が終わってお迎えに行って、家でせっかく急いで作ったご飯も「いーらない」とポイっと床に投げ捨てられ(笑)、泣きながら子どもと2人きり夕飯をとった記憶も。

育児して働いてといっぱいいっぱいの新米母だった自分にとって、完璧に出来ないのは自分だけじゃない、全部できなくて当たり前と、いつのまにか背負っていた重荷をこの言葉が下ろしてくれました。

思えば、結婚して一年後に妊娠が分かってからというもの、現在に至るまでまさにノンストップで走ってきた日々。

映画の宣伝という特殊な仕事柄、非常に不規則な生活をしていたこともたたって、妊娠が分かった時はすぐに“切迫流産”と診断され、ある日突然急に何もしちゃいけないと病院で宣告されました。「明日会社があるんですけど…」と返すと、こんな時にあなた何言ってるのと「もちろんお休みしてください」と看護婦さんに呆れ顔で言われたのを覚えています。

その時は、なんて無茶なことを言うんだと内心腹を立てていましたが、今思えば命の重さに匹敵するものはなにもないと心から思います。

キャリア志向だった自分の概念が覆ったあの日から、出産、子育て、保活、仕事への復帰と、初めての経験となる道を脇目をふる暇もなくひたすら走り続けてきましたが、あまりに忙しく日々の生活が過ぎ行く中で、何かを学んだり自分に必要な事をインプットする時間と余裕が欲しいと思ったことも、働き方をシフトした理由の一つです。

富塚沙羅2

仕事と育児の両立に散々葛藤してきた今、もっと女性が働きやすい社会になって欲しいと切に思う。

自分がフリーランスへ転身した理由をいくつか書かせて頂きましたが、やはり働くお母さんにとってはデメリットも多くあります。

認可保育園・学童クラブ入園審査の際に、ポイントが低かったり、会社員よりも劣勢になることが多い。

制度的に、産前産後休暇・育児休暇がないこと。

育児休業給付金等がないこと。 

先日こちらの記事でも書かせて頂きましたが、自営やフリーランスの給付金&休暇制度も、会社員と同等となれるシステムが欲しいです!
女性の活躍推進が叫ばれる今、多様な働き方に寛容な制度を整えていくことは、急ぎ必要な課題だと思います。

私自身、一人目妊娠の時は契約社員で、育児休暇がないという会社の規定で退職していたため、認可保育園に申請する際は「求職」扱いで最低点でした。案の定認可は入れるわけもなく、退職した同じ会社に再就職という形になったのですが、保育園が決まらないと就職が確定出来ず、会社が決まらないと保育園に入れないというどつぼにハマり、とても大変な思いをしました。幸い認証保育園へ入れたので再就職出来ましたが、同じように苦しんでいる方は沢山いらっしゃると思います。

子どもが産まれてからは必然的に社会とかかわる機会が急激に増え、今まで出会うことのなかった人たちと出会い、仕事とは違うベクトルの経験を通して、自分が知らずに固執していた価値観や人生観が様々に変化していきました。

そして仕事と育児の両立に、まるで修行のように散々葛藤してきた今、女性がより働きやすい社会になって欲しいと切に願うので、可能な限り現場の声を発信し続けていけたらと強く思います。

子育てに手がかかるのも、最初の10年ほど。子どもも徐々に手が離れていきます。あんなに一緒にいたいと「ママ、ママ」と泣いていた上の子も、最近は「ママ今日は仕事で何したの?」と上司ばりに毎日報告を迫られます(笑)

仕事に興味を持ち色々聞いてくる子どもと話をしていると、成長を感じると共に、このまま仕事を続けていていいのか…と日々両立に悩み苦しんでいた5年前の自分に「子どもは成長するから大丈夫」と声をかけたい気持ちになります。

働き方を変えた今も、引き続き自分と向き合って今後の人生に悩む日々ですが、人それぞれ家庭環境も置かれている仕事の状況も違う。だから自分のロールモデルは決してなく、自分自身で模索しながら道を切り開いていく、それが今の自分にとって一番ベストな選択だと思います。

生き方は十人十色。状況や環境によって、それぞれがハッピーになれる働き方を実現できる社会になることを願っています!