発信力が未来を変える!フリーの音楽家が教える自由に生きるためのヒント ── 吉田 佐和子

発信力が未来を変える!フリーの音楽家が教える自由に生きるためのヒント ── 吉田 佐和子

発信力が未来を変える!フリーの音楽家が教える自由に生きるためのヒント ── 吉田 佐和子

吉田 佐和子(よしだ さわこ)

1986年生まれ。京都府福知山市出身。クラリネット奏者。パリ在住。コンテンツプロデューサー。福知山の魅力発信WEBマガジン『ふくてぃーやま』編集長。アラサー女子と音楽家が自由に生きるためのヒントを発信中。

こんにちは!クラリネット奏者の吉田佐和子と申します。

私は現在、フリーランスのクラリネット奏者としてとても充実した日々を過ごしていますが、以前までの私はやりたいことと現実とのギャップに悩む日々を過ごしていました。

そんなわたしが望む未来への距離をグッと縮めることができたのは、ブログやSNSを活用した『発信力』のおかげです。

過去のわたしのように、働き方やキャリアに悩むみなさんに向けて、なりたい自分に近づくための『発信力』のコツをお伝えします!

音楽家としてのこれまでの経緯

わたしは中学生のときにクラリネットという楽器に出会い、クラリネット奏者になることを夢見て音大へ進学しました。

一般的に、演奏家志望の音大生は演奏技術を磨くことだけに没頭してしまいがちで、卒業後はアルバイトをしながら活動する人が圧倒的に多いのですが、わたしもその例に漏れず「音大を出ればプロになれる」と勘違いしてしまい、仕事を発注してくれる人や会社とのつながりを殆どつくらずに大学4年生を迎えてしまいました。

もちろんそんなわたしが演奏家として稼いでいけるわけがなく、音大卒業後は安定した一定の収入が見込める高校の非常勤講師として働いていました。

でも、非常勤講師としての生活を送りながら『なんで音大目指してたんだっけ?』と自問自答するようになり、中学生からの夢だった『クラリネット奏者になる』という夢を叶えるために、新卒2年目にフリーランスとしてアルバイトをしながら演奏活動を始めることにしたのです。

そこから3年間は関西を拠点に活動し、そのあとの3年間は東京を拠点に音楽活動を展開。東京に移住してからは作曲もするようになり、2014年には全曲オリジナル作品を収録した1stアルバム『heart voice』、2015年には2ndアルバム『Letter』を発売しました。

※CD収録音源はこちらから視聴いただけます


吉田佐和子 Sawako Yoshida


そして、小さいころから夢見ていた自分のCDがタワレコに並ぶという光景を見ることが出来たのです。

なぜ積極的に情報発信を行うようになったのか?

フリーランスとして活動するようになったとき、大学時代から続けていたブログをそれまでより頻繁に更新するようになりました。

そして、ブログで音楽に対する思いや、演奏のお仕事をしたときのレポート、レッスンの内容をアップしていたところ、ある日ブログを読んでくださった方から演奏の依頼がきたのです。

ブログを更新して、思いや今後のビジョン、お仕事の内容を発信していれば、お仕事がくるということを体感すると同時に、この出来事が「もっと情報発信をしていこう!」と強く思うようになったきっかけとなりました。

SNSの具体的な活用方法



ブログで手応えを感じてからは、もともと新しいもの好きということもあり、Twitter、Facebook、インスタグラムなどのSNSも積極的に使うようになりました。

新規ファンを獲得するためには、Twitterがもっとも有効です。

ブログなどの一定時間滞在するコンテンツに1度触れるよりも、Twitterの短いコンテンツに複数回触れる方が、ファンとの距離はグッと縮まりやすいのです。

SNSのいいところは、ユーザーとの交流の様子を見られる部分にあります。

たとえば、わたしが動画配信などを行ったあとに『動画を見てくださったみなさん、ありがとうございました!』と投稿すると、見てくれていた人がコメントをくれます。そこで他のユーザーと交流する様子を見た人は、わたしがどんな人なのか?より深く分かってくれるでしょうし、それを見て『自分がその人と関わったときにどんな感情になるか』ということを想像しやすくなります。

もちろん普段の投稿からも、人間性を感じてもらえることは出来ますが、誰かとコミュニケーションをとっている時にこそ、その人の個性がより強く出るのです。

ファンと交流出来る場も一種類だけではなく、Twitter(短いコンテンツ)、ブログ(長いコンテンツ)、動画配信やファンクラブ(親近感を与えるコンテンツ)を利用しています。

どんなツールでもやっぱり向き不向きがあるので、それぞれを一定期間継続して使用し試行錯誤をするなかで、あなたにぴったり合うコンテンツや運用の仕方を見つけてみてください。

目的に合わせて適切なツールを活用し、ファンとの関係性を築く

それぞれの場所で「そこでしか出来ない体験」をしてもらうことも心がけています。たとえば、このインタビュー記事に使われている写真はファンクラブのメンバーに先に見せて『どの写真がいいと思いますか?』とみなさんの意見を聞きました。

これからは、ファンと一緒になって物事をつくり、その過程やわたし自身が夢を叶えていく瞬間を間近で見てもらい、一緒に熱狂してもらうことが大切です。

つくり手側に回った人は、その良さをより伝えたくなり、拡散力が一気に増加するのです。

あなたが発信したことが、どんどん拡散されて、より多くの人に届く『発信力』を身につければ、1人で出来なかったことも、いろんな人が協力してくれるようになり、あなたがやりたいことや、叶えたい夢にぐっと近づくことが出来るのです。

ちなみに、最近特に重視しているのは、やはり動画配信(ツイキャス、Facabookライブ、SHOWROOM)です。

動画はとても情報量が多く、ツイキャスやFacebookライブの場合、オンタイムで視聴が叶わなかった場合でも、録画を見られるように設定することも出来ます。文字や写真で発信するよりも、文字を言葉として話している方が圧倒的にわたしの個性は伝わりやすいと思うので、動画配信はとてもおすすめです。

以前、ふるさと福知山でのコンサートを開催するためクラウドファンディングにチャレンジしたことがあるのですが、そのときに情報拡散や、経過報告に利用したのはTwitterとFacebookでした。

最近はVALUという個人の価値を仮想通貨を利用して取引することができる新しいサービスも登場し、ウェブを通じて知らない人たちがつながるスピードは更に加速しています。

VALUでは、普通のことをしていても他の人と差がつかない=わたしのVALUを買ってもらえないと考えたので、ブログ全力応援サロンと吉田佐和子ファンクラブ『吉田病友の会』に無料でご招待させていただく特典をつけました。

ファンクラブなのに病気にかかってるの?と思われた方もおられるかもしれませんが、合言葉のようにそのコミュニティーだけで使う言葉があると、メンバーのテンションを上げたり、結束を高めることが出来るのです。

何より『吉田佐和子ファンクラブ』なんて普通すぎて誰の記憶にも残りません。何をしていても、記憶に残らないものより、記憶に引っかかるものをつくることにこそ意味があるのです。

いまはSNSで簡単に交流が出来る時代ですが、ブログなどのストック型メディアとSNSなどのフロー型メディアの双方を使い、簡単にコミュニケーションがとれる場所と、ファンクラブのように深いコミュニケーションをとれる場所の両方を運営していくことが大切だと考えています。

ウェブでの発信をとおして得られたもの

このように情報発信に取り組んできたところ、2015年にクラウドファンディングにチャレンジした際には、51万円もの資金をみなさまにご支援いただきました。


たくさんの皆さんのおかげで、ふるさと福知山の自主公演を演奏会を成功させることができたのです。


▲ふるさと福知山で開催した第13回フレッシュコンサートの様子

また、SNSや動画配信を積極的に行うことで、1ヶ月で200枚CDアルバムを売ることもできました。1ヶ月で200枚という数字は、CDが売れないと言われる昨今では決して少なくない数です。

発信を継続して行うことが出来たのは、何より関わってくれたみなさんに嬉しい気持ちをたくさんもらったからです。

ウェブでの発信をしていてよかったなぁ、と感じるのは、楽しかった、嬉しかった、音楽に感動した、など、発信したものに対してダイレクトに感想を受け取ることが出来る点です。

『発信する→ユーザーの反応を見て発信内容を分析する→分析した内容を次の発信に活かす』というサイクルをスピーディーに回すことで、より発信力を磨くことが出来るのです。

いまの活動はすべて完全帰国後の夢へつながる

わたしは、ずっと音楽家という一つの職業だけで生きていくことが『正解』だと思っていました。

その考えに縛られて、ふるさとである京都府福知山市をもっと元気なまちにしたいという思いや、発信が好きな思いを押し殺して、ずっとずっと、右往左往していました。


▲だいすきな場所、福知山の広小路商店街で

でも、それは『正解』を探し求めていたわけではなく、結局まわりの目を気にしていただけ。ほかの誰でもないわたしが、わたし自身を信じてあげられてなかったからだということに気づいたんです。

どの道が一番いいとか、成功につながるとか、そういうことじゃなくて、わたしの基軸となるものを大切にしながら歩んでいけば、いつかその道を振り返ったとき『いい人生だった』と胸を張って言えるものに変わると知ったのです。

現在わたしはパリに住んでいますが、完全帰国する3年後に叶えたい夢があります。それは、わたしの大切にしたいものを織り交ぜた、この2つです。

・完全帰国した3年後、ふるさと福知山に『プロデュースする場所』をつくりたい。
・同時期に福知山に関する曲を集めたCDとわたしのおすすめ福知山スポットを集めた本を制作して、わたしのだいすきな音楽や福知山のことをもっとたくさんの人に知ってもらいたい。


たった一度の人生をワクワク出来ることで埋めたいし、楽しいことはみんなと共有したい。これからも、さまざまな発信をとおして、この夢に向かって“一緒に”ドキドキ・ワクワクしてくれる人を増やしていきたいです。

キャリア・働き方に悩むあなたへ向けて



活動を支援してくれたり、思いに共感してくれるファンが欲しいけれど、なかなか上手くいかない。好きなことを仕事に変えたいけれど、どうやったらいいか分からないという人に「いろいろ発信するといいよ」と言うと、「自信がないから無理」と言われることがあります。

でも、その人は自信がないんじゃなくて、心の底では本当はやりたくないんだと思うんです。

発信したら傷つくとか、大変だとか、効果がなかなか出ないから、とか、始めない理由や続けない理由なんて、山ほど出てきます。

本当にやりたいことなら、人はなんとか実現しようと行動を起こします。まずは『いまの現状を変えたい』と感じたその気持ちを力にして、何か行動を起こしてください。

また、発信力がついてくると、いろんな出来事が起こります。いろんな人から会いたいと言われたり、お仕事の話を持ちかけられることもあるでしょう。

どんなときも、あなたが一番大事にしたいもの(作品、信念、人、場所など、どんなものでも構いません)を、必ず大切にしてください。収入が苦しくても、周りからの評価がなかなか上がらなくても、あなたの大事にしたいものを守り続けてください。

想いを丁寧に発信し続ければ、あなたの大事にしたいものに共感して、あなたの描いた未来に熱狂してくれる人が必ず現れます。その人は、きっと「あなたの大事にしたいもの」を大事にしてくれるはずです。

あなたがいま大切にしているものをやさしく抱きながら、望む未来へ向かって、発信を続けてくださいね。

▼吉田 佐和子さんの最新の情報はこちらでチェック!
ブログ:http://sawakoyoshida.com/
Twitter:https://twitter.com/sawaclarinet