お悩み社長
M&Aいろは塾では、売手オーナーが初めてM&Aの仲介会社を選ぶ時に「ここは気を付けた方がいい」「この会社はこういうことをしている会社」というポイントを、同業者の視点で分かりやすく説明しています。
初めてM&Aの仲介業者を選ぶ時にあまり比較せずに選ぶ方も結構いらっしゃるので、筆者としては「比較するならこういう部分をちゃんと見て!」という気持ちでお伝えしています。
本日はM&Aの仲介を行う「みつきコンサルティング」について解説していきます。
「みつきコンサルティング」と検索してみると、こんな感じの関連ワードも出てきています。なので、営業方法も含めてどんな会社なのか見ていこうと思います。
それではみていきましょう!
みつきコンサルティングの評判・口コミについて
みつきコンサルティングは電話やDMで営業するケースが多いようで、ネットの評判はこんなコメントが数多くみられます。
匿名さん 2022/01/19 14:50:05
何度も電話・封書届き無視していたら代表自宅にまで封書が送られてきた。度を越して迷惑極まりない。ホームページを見たとあるが当社はホームページなど無い・・・
匿名さん 2021/10/29 15:41:02
ミツキコンサルティング。
「社長に資料をお送りしている件」と。
どういった内容か伺うと「M&Aの件でご案内」との事。
全てお断りするよう言われておりますので不要でございます失礼します。で終話。
何か言いかけてましたが切りました。
匿名投稿なので真偽の程はなんともいえませんが、多くの方から電話やDMで営業をかけられたという投稿があります。
内容から推測するとM&Aを勧誘する類の営業をしている可能性が高いように思います。
M&A仲介会社がM&Aの売手に対して営業をかけるときによく話が出る内容なので、電話やDMなどから判断いただければと思います。※参考になるような記事はこのブログでもいくつか取り上げています。
また、一般的にですが、もし本当に特定の買手からの名指しだったとしても、他の買手と比較せず、また、他の仲介会社を使うことを検討せず、そのままM&Aを進めてしまうと機会損失を生むことになるので注意が必要です。売手はよりたくさんの買手と同時に交渉した方が良い条件が出る可能性が高いです。
なお、
「代表者の自宅がなんでわかったの?」
と思われる方もいるかもしれません。
代表者の自宅は確認しづらいものですが、商工リサーチなどの企業情報を買うことで調べることができます。
なので、「知らない会社から変な営業受けたくない」という方は、商工リサーチや帝国データバンクには一切情報提供しない方が良いと思います。企業情報を取り扱う会社は、情報を集めて広く営業をかけたい会社などに売っているだけなので。
また、元社員の口コミでは、みつきコンサルティングはインセンティブがあるものの、仕事ができる人から会社を辞めていく、みたいなコメントがみられます。
参考 みつきコンサルティング(外部サイト)openwork
こういう現象はM&A業界ではこの会社に限らずよくある話です。
優秀かどうかは別にして、案件をたくさん成約しているコンサルタントからしてみると、案件を成約しないコンサルタントというのはお荷物な存在なので、そんな人に給与という形で稼いだ報酬を分け与えていることに不満がたまるんですね。
ある人はもっと成約時のインセンティブ率が高い会社に転職し、またある人はそもそも経営陣もお荷物だと思って独立(←筆者)していきます。
この結果、自分ひとりでコンサルティングできない人や新人ばかりが会社に残ってしまうということはあり得ますので、実務経験者の離職があるという会社については、自分の会社を担当するコンサルタントの実績や経験があるか、能力的にも問題無いかをきちんと確認しておいた方が良いでしょう。
そもそもみつきコンサルティングってどんな会社?
みつきコンサルティングは2005年に設立されている会社で、みつき税理士法人という税理士法人が母体になっているようです。
最近では、この会社のように税理士・会計士がM&Aを本業並みに取り扱うことも増えてきています。
(弁護士とかは紹介フィーとかを貰うとアウトなんですが、税理士・会計士は昔から売手の紹介をしてフィーを貰うということが多かったです。それが最近では自前でM&Aコンサルをし始めるようになった、という流れですね)
筆者も知り合いの税理士から聞いた話では、「税理士業務をするよりよっぽどM&A仲介をしていた方が儲かる」という話もあります。かなり正直な意見ですね。
あと、「税理士や会計士であればM&Aも得意なのではないか」と思う売手オーナーも一定数いたりするので、集客する際の武器になったりする点は税理士・会計士がM&Aに参入するメリットでもあるかと思います。
能力的には、もしM&Aの主担当者が税理士であれば決算書が読めないという事はないと思いますので、そこら辺のM&Aコンサルタントを名乗る人よりかはちゃんとした話はできると思います。
ただ、注意すべきは税理士法人系のM&A仲介会社であったとしても、税理士資格を持っていない未経験のコンサルタントが主担当になることはよくあるので気をつけましょう。
M&A業界では、一部の大手仲介会社なども士業色の強いM&A仲介会社として事業展開していましたが、事業規模が拡大するにつれて未経験のコンサルタントも採用するようになり、他のM&A仲介会社と同じように営業に力を入れる会社になっていきました。
M&A仲介会社が規模を拡大しようと思ったら税理士・会計士の有資格者ばかりを採用することは難しくなるので、フロント営業は一般社員に任せて、時々社内にいる税理士がサポートするくらいの体制にすることがほとんどです。筆者が知っている中では、大手上場仲介会社はだいたいこういう体制ですね。
なので、士業の先生に任せたいという希望があれば、実際どのような体制でM&Aをサポートしてもらえるのかをきちんと確認してみるようにしましょう。
補足ですが、税理士・会計士事務所でも、M&Aについて得意・不得意があるので注意しましょう。みつきコンサルティングの場合はガッツリM&Aやっています、という会社なので大丈夫と思いますが、M&Aに携わったことのない税理士・会計士事務所だと、「買手の探し方が分からない」とかも往々にしてあります。
みつきコンサルティングにM&Aを任せた方がいいの?
みつきコンサルティングの場合は、ホームページ等に仲介手数料の記載がないので、仲介手数料については判断できません。
話をする際には、まず第一に手数料をきちんと確認しましょう。
こちらの会社に限らず、DMが届いたからと言って比較せずに仲介を任せてしまうと仲介手数料で損をする可能性があるので、よく比較しましょう。
仲介手数料の比較にはこちらの記事もご参考ください。
電話やDMにどう対処すべきかという点についてですが、M&Aをそもそも検討していないという場合であれば反応する必要もないかと思います。
もし、M&Aの可能性が少しでもあるという場合であれば、まずは自分で色々な仲介会社の手数料を確認したり、仲介会社に任せる以外の方法(自分でM&Aを行う、まずは引継ぎ支援センターに行ってみる)なども広く調べた上で、必要であればお問合せするのがよいと思います。
電話やDMで営業を行う会社の場合はゴリゴリ営業するタイプのコンサルタントも多いので、何も調べず連絡してしまうことで押しの弱い方だと流されてしまう可能性もあるからです。
重要な点として、筆者が口を酸っぱくして言ってもいるのですが、「M&Aコンサルタントの質については、仲介手数料の高さには比例しない」ので、大手上場仲介会社よりもみつきコンサルティングの手数料が安かったとしても、必ずしもコンサルタントの質が低い訳でないので、その点は自分の目できちんとレベル感を確認するようにしてください。
もし、コンサルタントの見極め方に困る方は下のお問合せフォームで質問していただいても構いません。
またこちらも記事もよろしければ参考にしてみてください。
いかがでしたでしょうか?
こちらの会社のような営業は現在盛んに行われておりますので、もしかしたらあなたの知り合いの社長にも同じ連絡が来ているかもしれません。
M&Aの事は相談しずらい部分もありますが、どういう仲介会社からどんなアプローチがあったかを知り合い同士で情報共有することは、仲介会社選びの参考にもなるはずなので、是非一度聞いてみて欲しいなと思います。
また、M&Aいろは塾では本音ベースでM&A業界を解説しつつ、実際にM&A仲介も行っておりますので、興味のある方は是非M&Aいろは塾の紹介記事もご覧ください。
ご参考いただければ幸いです。
最後まで読んでいただき有難うございました!
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