よし、公務員試験にチャレンジしてみよう!
でも……、独学がいいのか予備校を利用する方がいいのか?
そんなお悩みで立ち止まってはいませんか?
ここでは、学習時間、テキスト選びの方法、学習情報の集め方など、独学で公務員試験にチャレンジするたのに必要なノウハウを徹底分析します。
自分が独学でチャレンジできるかどうか、ぜひ確認してみてください。
目次
公務員試験は独学で合格できる?自力で合格するには?
前提として、公務員試験に限らず、司法試験や公認会計士など、どんなに難しい試験であっても、独学で合格することは可能です。
ここでは、独学で合格するためのポイントを説明しましょう。
独学で公務員試験に合格する7つのポイント
- 1500〜1600時間を目安とした勉強時間を確保する
- 試験対策に特化した参考書を選ぶ
- 合理的学習方法を知る
- 各試験科目の頻出箇所を知る
- 最新の受験情報を掴む
- 自分で学習スケジュールを立てる
- モチベーションを維持する
1500〜1600時間を目安とした勉強時間を確保する
必要な時間数には、受験先など個人差がありますが、ここでは「大卒程度の行政系公務員を受験」「0からのスタート」を念頭において説明します。
参考までに、大手予備校の講義時間数が概ね650〜800時間です。
独学であれば、2倍は必要だとして、少なくとも1500〜1600時間は必要と考えるべきでしょう。
「受験予備校を利用する=情報ひいては時間を買うということ」です。裏を返せば「独学で勉強する=時間をかけて情報を手に入れる」ということです。つまり、独学だとプロが用意してくれる情報を自力で集めなければなりません。そのため、より多くの時間が必要になるわけです。 |
つまり、独学で合格を目指すなら、早めのスタートが必須です。
少なくとも、本試験の1年半前から準備すべきでしょう。
1年半前からスタートした場合は、1日平均4時間強です。
ただ、これは1日も欠かさず毎日4時間強を勉強に当てた場合です。
仕事や大学、家族や知人との付き合いなど、予定通りに学習時間を確保するのは至難の技です。
平日の勉強時間の確保だけでなく、毎週末と休日は全面的に受験準備に充てることになります。
試験対策に特化した参考書を選ぶ
公務員試験の最初に立ちはだかる壁が試験科目の多さです。
教養科目が10科目以上、専門科目が法律系、経済系あわせて8科目以上、ほかに小論文、専門記述が課されるところもあります。
ですから、まずは「公務員試験対策に特化した参考書と問題集」を準備する必要があります。
間違っても、専門書を購入しては行けません。
書店やネットで、公務員試験用の参考書を選ぶべきです。
いくつもの資格予備校が創意工夫を凝らした参考書・問題集を作成・出版しています。
できれば書店で手にとって、活字の大きさやデザイン、紙の手触りetc.本試験まで継続して使えるものを選ぶようにしましょう。
合理的学習方法を知る
どんな受験勉強にも合理的学習方法のノウハウがあります。
頻出分野、インプットの仕方、過去問の活用方法、時間配分など、受験ノウハウを知らないまま始めたのでは、時間もエネルギーも無駄に消費することになります。
合理的学習方法を知るために、受験テクニックに関するノウハウ本を何冊か読んでみるのもいいでしょう。
また、合格体験記を読みあさるのも得策です。
※関連コラム:合格者の声|アガルートアカデミー
各試験科目の頻出分野を知る
膨大な量の全ての科目、全ての分野を満遍なく学習するのは非常に非効率的です。
頻出箇所を知って、メリハリある学習をすべきです。
そのための最高の武器が過去問です。
過去問は本試験に対する情報の宝庫です。
したがって、学習の早い段階から過去問を「読む」ことです。
いきなり解説を読んでも構いません。
どの分野からよく出題されているのか、どのあたりで引っ掛けてくるのか、過去問を分析することで見えてくるものが多くあります。
最新の受験情報を掴む
公務員試験は情報戦です。
受験年度の採用の有無、試験日程、試験内容の変化、業務説明会、インターンシップ、本試験問題など最新情報を入手することが必要です。
また、教養科目、専門科目、小論文、面接では時事問題が出題されますので、時事対策も重要です。
ネットの情報だけでなく、友人、知人からの信頼できる情報、新しい情報を入手できるように絶えず網を貼っておくことです。
自分で学習スケジュールを立てる
公務員試験の膨大な試験科目をこなすためには、計画性が必須です。
受験予備校の講座を受講すれば、カリキュラムがあり、その通りに学習を進めれば自然とスケジュール管理ができます。
しかし、独学者は自分で学習スケジュールを立てなければなりません。
受験予備校のパンフレットにあるカリキュラムを参考にして、ざっくり計画を立ててみると良いでしょう。
学習し始めは、科目ごとの時間配分がわからないので、カリキュラムにある各科目に割り振られたコマ数を参考にすると、スケジュールを立てやすくなります。
モチベーションを維持する
独学による公務員試験は1年半にも及ぶ長丁場です。
その間、1人でコツコツと学習を続けていかなければなりません。
受験予備校の利用者であれば、教室やネットなどを通じて担当講師からの励ましやアドバイス、同じ講座を受講中の仲間と切磋琢磨してモチベーションの維持もしやすい環境にあります。
他方、孤独な独学者にとって、モチベーションの維持こそ最大の壁かもしれません。
そのため、身近な人に受験することを宣言したり、勉強した結果のメモとしてブログを書いたり、Twitterで日々勉強の進捗状況をつぶやくのもいいかもしれません。
とにかく、ご自身の性格にあったモチベーション維持の方法を実践することです。
独学のメリットは?
独学は、金銭的コストが少なく、場所と時間を選ばず、マイペースで勉強できる |
何と言っても、独学の最大のメリットは、金銭的コストが少なくて良いということです。
参考書や問題集を買うだけで済むため、お金をかけたくない人にとって大きなメリットになります。
また、受験予備校などに通う時間と交通費も節約できます。
さらに、忙しい人にとっては受験予備校への通学が時間的ロスになりますし、移動自体がストレスにもなります。
独学であれば、こういった無駄を省くことができます。
また、受験予備校だとカリキュラムや授業のスケジュール、進行速度が決められていますが、合わない場合もあるでしょう。
独学であれば、勉強のペースを自分でコントロールできます。
独学のデメリットは?
あらゆる情報を自分で集めなければならず、孤独と戦う必要がある |
独学の最大のデメリットは、試験情報を自分で集めなければならないことです。
頻出箇所や勉強方法、スケジュールの立て方、不明点が出た場合の答え、採用情報、面接対策……正確で新しい情報を自ら集めるのには時間と労力を要します。
また、孤独に絶えて毎日勉強を続け、モチベーションを維持するのは想像以上に大変です。
公務員試験の独学におすすめの人の特徴4選
長期間、孤独に耐えてコツコツと頑張れる人
公務員試験は長丁場な上に、多くの科目を粘り強く、コツコツとこなしていかねばなりません。
そのため、長期間、誘惑を断ち切り、分からないことが出てきても自分で調べて解決し、粘り強く頑張り続ける意志の強さが求められます。
この意味で、スポーツなどで一定の結果・成果を残した経験のある人も向いています。
モチベーションを維持できる人
長期間、勉強を続けるのは、モチベーションの維持が不可欠です。
「公務員になりたい、ならなければならない」と考える何らかの強い動機のある人はモチベーションの維持が可能です。
因みに、動機は何でも構いません。
かつて、筆者の教え子に、「制服フェチなので絶対、防衛省の事務方になる」と強い動機を持つ女子がいました。
もちろん、合格しました。
自己管理のできる人
膨大な量の勉強をこなすためには、主体的にスケジュール管理が重要です。
また、長期間にわたって頑張るためには健康管理も大切です。
難易度高めの試験に合格した経験のある人
難関中学・高校・大学の受験で合格経験がある人、難易度の高い国家試験で合格経験がある人は、受験慣れをしているので、受験勉強のコツがわかっているので有利といえます。
最後に
いかがでしたでしょうか?
ここまで読んでこられて、もしかして「難しそうだから、公務員試験はあきらめようかな……」と不安になられたのではないでしょうか。
でも、あきらめる必要はありません。
職務内容や勤務地のバリエーション豊かで、安定性の高い公務員になることを諦めるのは、人生の選択肢を狭めることになって、あまりにも惜しい話です。
繰り返しますが、余裕を持って始めれば、独学での合格は可能ですし、実際に独学で合格される方は毎年います。
でも、独学に不安を感じられたのなら、受験予備校を利用すべきです。
独学も、予備校利用も手段が異なるだけで、「公務員試験に合格」という目的は同じですから。
確かに、受講料(大手予備校の通学講座だと30〜40万)はかかりますが、合格すれば最初のボーナスで取り戻せる程度です。
「独学=時間を使って自分で情報を手に入れる」
「受験予備校を利用する=時間と情報を買う」
どちらを選択するかは、ご自身のライフスタイルに合わせて考えられたら良いと思います。
独学と予備校利用のいいとこ取りをするのであれば、通信講座の理由を考えるといいでしょう。
通学講座に比べて格段に受講料も安価な上に、中には合格者へ受講料の返還制度を用意しているところもあります。
つまり、独学の最大メリットである費用の点について、独学よりも安価に抑えられる可能性があります。
アガルートアカデミーの通信講座は、コンパクトなカリキュラム、定期カウンセリング制度だけでなく、内定者には受講料全額返還という他社にはない制度で受験生を応援しています。
公務員として国や地方で働くことは、得難い経験です。
ぜひ諦めることなく、チャレンジしてみてください。