法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

王様は服を着ていると閣議決定したなら、白昼堂々と皮膚に毒をぬる暗殺が自然死になって無罪放免

数日前、沖縄県知事選で候補者に対して薬莢が投げられるという報道があったが、なかなか続報が出ないという不思議な状況になっている。
街頭演説中の候補者、薬莢のようなもの投げつけられる 沖縄県知事選:朝日新聞デジタル

候補者や陣営関係者らに向かって薬莢(やっきょう)のようなものを投げつけた。周囲には多くの聴衆がおり、現場は一時騒然とした。

米軍北部訓練場の返還地に残留している空包など米軍の廃棄物を見つけて通報したり、訓練場のゲート前に空き瓶や空き缶を散乱させたりといった活動をしていた。

薬莢が投げられたのが自民党などが支援する保守系候補ということで、沖縄県の代表的な新聞紙が事件を報じていないなどという虚偽も流れたらしい。
沖縄知事選「佐喜真候補向け薬きょう、を報じず」は誤り 紙面・ウェブでも掲載<ファクトチェック> - 琉球新報デジタル|沖縄のニュース速報・情報サイト

玉城デニー知事が不利になる案件は、例え事件であっても報道しない。これが反日メディアの実態だ」とつづっている。

 27日午後5時時点で、投稿には2400件超の「いいね」がつき、拡散させるリツイートは950件。引用リツイートは31件あり「中共新聞」「デニーと新報、タイムス消えてくれ」「地方紙も反日マスメディアのひとつ」などと、沖縄の新聞が中国と結びついているかのように印象づけたり、なくなるべきだとの所感を記したりするコメントが付いている。

見比べるとわかるが、少なくとも琉球新報の記事は朝日新聞の速報記事よりも詳細で、投げられた候補者名も明記してある。
佐喜真候補の沖縄県知事選の演説中に薬きょう投げつけ 県警、女性を任意同行 - 琉球新報デジタル|沖縄のニュース速報・情報サイト

県知事選候補者の佐喜真淳さんの街頭演説中にチョウ類研究者の女性が、複数の薬きょうのようなものを選挙カーに向け投げ付けた。薬きょうのようなものは、登壇していた佐喜真さんの近くにいた県議や運動員に当たったほか、選挙カーなどに当たった。けが人は確認されていない。


薬莢を投げたとされるチョウ類研究者は「アキノ隊員」という名前で知られる宮城秋乃氏。数時間後に警察から解放され、挑発的なツイートをおこなった。


自民党のみなさん、逮捕されず未使用の空包も押収されることなく0時頃解放されましたよ!人に向けて火薬の入った銃弾を投げつけたのにこれでいいんですか?暴力に屈してはいけません、自民党もそれ以外の人も自民党のためにもっと声をあげてください。

もし琉球新報に批判される要素があるとするなら、解放後の宮城氏に取材しながら、「目撃者などによると、薬きょうは空と見られ」という見解を書いたことだろう。
投げつけられた銃弾がどのような背景をもつものなのかは、小野田英氏によるリプライ*1で引用された中村之菊氏のツイートを見ればわかる。


これ回収されてないんですよ??問題ぢゃないんですか??なのに、防衛省は'支障除去は完了した'という姿勢を変えません。


この質問何回目かわかりませんが、届けています。回収してくれないのです。

米軍が回収していない弾薬や、朝日記事にある「空き瓶や空き缶」も、日米の公式見解では存在しないことになっている。
だから、おおやけに投げつけられても危険ではないことになるし、翌日の家宅捜査と翌々日の刑事告訴を報じる記事でも危険性はつたわらなくなる。
沖縄知事選の薬きょう、自民が告訴「3人に当たった」 女性宅を家宅捜索 | 沖縄タイムス+プラス ニュース | 沖縄タイムス+プラス

発生は26日午後6時半ごろで、薬きょうのような物が県議と運動員の計3人に当たったとしている。けがはない。

もし米軍が廃棄しながら存在しないことになっている弾丸で重大な事件が起きたとしても、この国では不能犯になるか、別件で逮捕するのかもしれない。

この国では、あるいは世界でも、存在するのに存在しないことになっていることが多すぎる。

*1: