First world パターン:救世主補佐
第二十一話 神々は無気力な願いには耳を傾けない。 だから私は気力全開で神に祈るぞ!!二次元の世界へ行くために!!
良い点悪い点共にご指摘くださったたぬきさん、感想をくださった地海月さん、ありがとうございました!
感想やご指摘をいただくのはどれもとても有難いですが、ストレートに「笑った」「続きが楽しみ」と書かれているのが、実は一番嬉しいかもしれませんね。
とりあえずのた打ち回ろう。ビタンビタン。
そして、シリアスを入れるべき……ですか……(゜∀゜;)
前回あんな宣言をしたあとだけれども……せ、説教じみなければ書いても大丈夫だろうか(汗
突然目の前で光が弾け、私は思わず片手で目を覆った。
なんだ。一体何が起こった?
徐々に目を焼いていた光が和らぎ、私はそっと手の陰から様子を窺う。
指の隙間から見えたのは、ふわふわと胞子のような光を纏った、純白の少年の姿だった。
「やっと会えました……」
少年は、ほわっと効果音が付きそうな笑顔を浮かべる。
…………え、誰?
「…………え、誰?」
「ええええええ、酷いですよ!僕です!」
いや、僕ですとか言われても。マジで誰だお前。
思わず地の文とセリフが重複しちゃったじゃないか。
私は目の前の少年に全く心当たりがなかった。
そして少年は、驚くべき事実を口にする。
「僕はあなたに
…………。
「…………ナンダッテー!?」
驚愕の事実!少年は私が粉々にしたシュガーポットの精だった!?
「あの日、まだ自我すら曖昧だった僕は、突然何者かに吹き飛ばされ、粉々に砕け散りました。このままではシュガーポットとしての使命を果たせず、破棄されてしまうのだろうと覚悟した時……僕は暖かな力に包まれました。すると見る間に砕けた体は元に戻り、曖昧だった自我すらその強力な力によって確固たるものへと変化したのです」
…………。
………………。
「…………oh……」
あまりに突拍子のない出来事に、脳内のキャパシティがオーバーキルを喰らった。
とゆうか、君を粉々にした何者かは私なんですけど。
「僕はあなたに恩返しがしたいんです……僕を救けてくれた、他でもないあなたに」
シュガーポットの精は、うるうるした瞳で私を見つめる。
私は混乱している。
今だかつてない程混乱している。
だが混乱するばかりではどうにもならない。
私は眉間の皺をぐりぐりと押し伸ばしながら、口を開く。
「……恩返しって、具体的には?」
「はい!あなたはこれから自分の紅茶に砂糖を入れる必要がありません!僕が自動的にあなたの紅茶に砂糖を入れます!」
「何それ超微妙」
「えええええええ!?」
えええええええ、じゃねぇよ!!
お前本当にそれが恩返しになると思ってたのかよ!
「てゆうか、私どっちかって言うとガムシロ派だし」
私がそう言うと、シュガーポットの精は「がーん!!」と言ってうな垂れた。
今自分で「がーん!」って言ったよな?
こいつ今自分で「がーん!」て言ったよな?
「…………そ……んな……」
シュガーポットの精は、うつむいたまま何やらぶつぶつと呟きだした。
おや?
「……信じてたのに……信じてたのに…………ガムシロップなんかに浮気だなんてえええええっ!!」
絶叫するシュガーポットの精。
いや、浮気とか!元からガムシロの方が好きだったし!
とゆうか信じる要素が今までのどこにあった!?
「あなたを殺してっ…………僕も死ぬ!!!」
ヤンデレ発言キタ――――――!!
そして『ゴゴゴゴゴゴゴ』とゆう効果音と共に、頭上に光のような輝く魔力を収縮させるシュガーポットの精。
超☆展☆開☆
「全くわけがわからないよ……」
本当にわけがわからないよ……何故私はこんなことに巻き込まれているんだ。
「だが……私に刃を向けると言うのであれば、容赦はしない」
そして『ギュオオオオオ』とゆう効果音と共に、右手に闇のような禍々しい魔力を凝縮させる私。
「来い、精霊……貴様の信念、貫いてみよ!!」
「信じていた人に裏切られた気持ち……あなたにわかるか!!」
俺達の戦いは、まだ始まったばかり!
「…………とゆう夢を見たんだ」
「夢かよ!てか何その夢!」
横から鋭い突っ込みが入れられる。
「こんな夢を見た要因と思われるのは、おそらくシュガーポットを粉々にした時、心の中で『シュガーポット君』という呼び方をしていたせいで、無意識に脳内で擬人化した姿を創り上げていたせいだろうな」
「知らないよ!君が脳内でシュガーポットをなんて呼んでいたかなんて!」
ちなみに、今私がいるところは、提供された自分の部屋ではない。
ならノアの部屋かと言うとそうゆうわけでもなく、昨日の応接間でも地下でもなければ廊下でもない。
そもそもここは城の中ですらなく、ついでに言えば城ではないどころか――
さらには、今私に突っ込みを入れているのもノアではないわけで。
「それはともかく…………会いたかったよジョ――――ン!!」
言いながら、感極まって私は目の前のシルエットにタックルをかます。
「ちょ、危なっ!いきなり飛びつかないでよ!」
私の山をも貫くタックルを受け止めるという驚愕の耐久性を見せつけながら、ジョンが慌てたように言う。
「あ、ごめん」
「咄嗟に固められたからよかったようなものの……危うく突き抜けるところだったじゃない」
突き抜けるんだ、この体。
密着して間近で見たからわかったが、ジョンの体は無数のアルファベットのような文字が固まってできていた。
ジョンは情報体系の神なのか?
確かにこの体は注意しないと突き抜けそうだ。
「……それで、一体どうしたの?いくら『世界を渡る能力』を渡したとはいえ、神ワールド的なところには来れないようにしたはずだけど」
オリハルコンの塊すら砕く私の抱擁をものともせず、あやすように私の背中をポンポンと叩くジョン。
やべぇ、惚れそうだぜ。
「ああ、あのね?今日ノアに……こっちの救世主にね?えーと…………なんやかんやあって『そんな装備で大丈夫か?』って訊いたの」
「大体予想はつくけど何があった」
「そしたら、ふと『そーいやエ●シャダイ買いたかったなぁ……発売前に死んじゃったから、もう買えないんだよなぁ。ハードもテレビも電気もないからあってもできないけど……やりたかったなぁー』って思って」
「うん」
「そんなことを考えたら、無性に
「『かもしれない』って言いながら『もしかしなくても』なんだ。確定なんだ」
「それで、『ジョンに届けこの思い!届かなかったらヌッ殺すぞ!ケツから内臓引きずり出して、それで縛って魚の餌にしてやる!!』って念じながら寝たの」
「エグい!!なんて殺気に溢れたお願いごとなの!」
「そしたらここ来れた。一瞬泣きながら私の腕を掴んで全力疾走するにーさんの幻覚が見えたけど」
「……それ幻覚じゃなくて、現実だよ」
苦笑を浮かべながら「あいつも厄介過ぎる子を敵に回したねぇ」と呟くジョン。
私は改めてジョンをギュッと抱き締め直し、そのまま重心を上に持ち上げる。
「でもまた会えたねっジョン!もう会えないと思ってたから、私すっごく嬉しい!会いたかったよ!」
「うん、それはありがとう。でも無邪気に喜びながら私を抱え上げるのはやめようね」
「だって嬉しいんだもん!あとでおにーさんにありがとうってしなきゃ」
「嬉しいのは何よりだが、君なんか最初に会った時とキャラ違くない?そんな愁傷なキャラじゃなかったよね?」
「細けぇことはいいんだよ!!!(AA略)」
「…………さいですか」
***************
「で、具体的にはどうして欲しいの?」
思いっ切り抱き締め過ぎたのか、心なしか少々腰周りが細くなったように見えるジョンが言う。
……少しばかり申し訳なくなった。
ちなみに、今私達は向き合いながら見えない床に座っている。
「うん、あのね?とりあえず、私が買い続けてた漫画、ラノベ、DVDの新作、それから欲しいゲームとかが発売されたら、手に入るようにして欲しいんだよね。それから、ネットが繋げるようにして欲しい。それから、漫画やラノベの新作情報も知りたいから、ア●メイトとかのカタログも定期的に欲しい」
『世界を渡る能力』と『二次元力』を好きにできるジョンなら、できないことはないだろう。
ちなみに、テレビやらゲーム機やらパソコンは練成で出す予定である。
「うーん、そうだねぇ……」
ところが、以外にもジョンは考え込んでいるようだった。
顔はないが、あるとすればきっと困ったような表情を浮かべていることだろう。
「……え、もしかしてできない?」
「いや、できないことはない……けど」
「けど、何?」
どうも先程から歯切れが悪い。
どうしたんだ、一体。
「あのね、私はこうゆう個人的なお願いはおいそれほいと聞けないんだよ。なまじ私が神の中でもかなり特殊な部類に入るだけにね。私に会える人自体少ないし。それに、私の管轄下にある世界の住民ならまだしも、君は管轄外だし」
なん……だと……!?
「そんな……っ!」
私は絶句した。
ジョンなら……ジョンは私を裏切らないと思っていたのに!!
こいつも所詮……私をいいように使ってきた神達と変わらないのか……!!
「落ち着け。話は最後まで聞きなさい」
絶望に震える私を、ジョンは制する。
「おいそれほいとは確かに聞けないけど、それならおいそれほいと聞かなければいいんだ」
「……日本語破綻宣言をした方がいいんじゃない?」
「まあ要は、よーく考えて害がなさそうだと判断したら、お願い聞けるってこと。君の願いはただの趣味に関するお願いだし、多分あげても大丈夫だと思う」
なんだ……なら最初からそう言えよ。
「大丈夫なら、なんでそんなこと言ったんよ……」
「うん、そこに繋がるんだけどね?大丈夫だと判断したにせよ、通常なら簡単には聞けないわけだし、神にお願い事をするわけだから、相応の対価が必要なわけ。以前私が君にあげた能力は、今までの功績とお詫びってことで対価なしだったけど、今回は違うからね。周囲への影響力は少ない内容とは言え、世界をまたぐわけだし……」
私は、ジョンが何を言いたいのかわかってきた。
「私には、対価になるものがないってことか」
「そうゆうこと。対価の基準はC●AMPのツ●サと似たような感じで考えてくれて構わないと思う。で、これくらいのお願いだったら物でもある程度融通が利くんだけど、異世界に飛ばされた君には私物がない。さらに言うと、死んで異世界に飛ばされた君は、関係性やら人の記憶やらを対価にするには微妙過ぎる。……となると今君が持ってるのは、その人間離れした能力と、肉体か。私としては一度あげたものを取り上げるようなことはしたくないし、これっぱっかりのお願いで手足もぐような可哀相な真似はしたくない……とゆうか、再生能力あるから君の手足ってあんまり価値ないんだよね」
価値ないって言われた……orz
まあ、事実だけど。
「なるほど、それは面倒な……ちなみに参考までに聞くけど、今まで対価払って願い事を叶えた人いたの?」
「友達の魔王が」
「想定外!?」
「行動時間のほとんどと世界への影響力を引き換えに、異世界から後継者
「……その自己犠牲精神……他の召喚者に見習って欲しいもんだ」
その友人の魔王さんの潔さに、ゴクリと喉を鳴らす。
「でも困ったなー…………あ、そうだ。この人間諦めた能力使って、何か手伝うのとかってどうよ?つまり、対価は行動と時間」
正直、神を手伝うったって何すりゃいいかわからんけどな。
私の提案に、ジョンは「ふむ」と頷く。
「いいかもね、それ……うん、そうだ、そうしよう。それじゃ瑠璃ちゃん、今度私の
……仕事の手伝いする気満々だったんだけど、まさかの
思いもよらない発言が出てきました。
「神にも
「いや、たまに仕事に飽きて勝手に遊びに行くだけだけど」
「勝手に行くの!?……仕事溜まらない?」
「
「ふーん……」
ちょっと驚きだったが、何にせよこれでオタクライフが復活するのであれば、有難いことこの上ない。
「で?その休暇とやらはいつ?」
「それは追々連絡するよ。さっきも言った通り、仕事に飽き次第だし。君のお願いに関しては、元の世界に戻ったら亜空間に欲しい物が放り込まれるようにしとくからさ」
「りょーかい。ありがとね」
笑顔でお礼を言って、私は再びジョンを抱き締める。
「ジョン……私は、必ず帰ってくる……新たな力を手に入れて、必ず……!」
「……ここを第二の故郷にしたいなら、オススメしないよ?」
「えー(´ロ`)」
「えー、って君ね^^;…………やれやれ。まだ二回しか会ってないってのに、ここまで私に懐いてくる子は始めてだよ。大体は初対面時にドン引きされるからね……とゆうか、この私を突っ込みに回させる君が規格外なのかねぇ」
楽しそうに、そしてどこか嬉しそうに、ジョンがくつくつと声を立てて笑う。
規格外と言われたが、事実なので否定しない。
私はジョンから体を離し、今度は胡坐に組まれた真っ黒い足に突っ伏す。
「……私はジョン好きだよ。他の奴らがおかしいんだ」
いや、むしろ私みたいなのが懐くような
果てしなく同類臭がするしな……そんな気がしてきた。
「ジョンは、私の言ったネタをちゃんとわかってくれるじゃない。それに、本当は私とは関係なかったのに、ちゃんと責任持ってお願いした能力くれたし、プレゼントくれたり、何かと気にかけてくれたりとかしてくれたじゃない…………他の神みたいに、私を好き勝手使わないしさ」
ふー、と息を吐いて目を閉じる。
なんとなく感傷的な気分になって、口を開いた。
「友達になってくれよー、ジョン。今の私は、何も、持ってないよ」
多分私は、無意識に気を張り続けていたんだと思う。
私を殺したにーさんをあそこまでボコッたのは、もちろん相手の好き勝手っぷりに怒ったからだったけど……やっぱりあの世界は、私にとって『帰る場所』だった。
今はそれがない。
私を知る人間も、私の知る常識もどこにもない。
普通の人だったら、この足場のない状況に落ち込んだり、取り乱したり、絶望したりするだろう。
でもそれはあくまで『普通の人』の話であり、自分には該当しないと思っていた。
今でもそう思ってるし、そもそも『普通の人』のように振舞うことは、自分のプライドが許さなかった。
「君も充分人間だと思うけど……いや、これは禁句かな。君は自分が人間じゃない方が楽かい?」
「さーね。でも、何でもかんでも『お揃い』じゃなきゃ嫌だってゆう人間どもには、嫌気が差すよ」
「そう。でも、ここには君と私しかいないよ。……君が泣いたって、誰も見ないよ」
「泣かねーよ。そんな人間じみたこと、誰がするか」
「泣くのは人間だけじゃないよ。悪魔だって泣くさ」
「…………確かに、私は悪魔かもね」
『悪魔』だとか『化け物』だとかゆう言葉は、もう言われ慣れ過ぎてなんとも思わない。
ゆっくりと瞼を上げると、字列でできた足と、その下を走る無数の紙が目に映る。
私は仰向けに転がって、黒い顔を見上げた。
「でも、私は泣かないよ。このくらいで泣くような、そうゆう生き物じゃないよ、私は」
「…………」
随分と、哀しい物言いをしたかもしれない。
でも今の私は、その判別すらできない。
ジョンは黙って、真っ黒の手を私の瞳に被せた。
「……そっか……もう休みなよ。泣きたくないなら、そのまま寝ちゃなさい」
思いっ切り気を抜いて弱音を吐いたせいか、確かに少し疲れた気がする。
私は、ジョンの言葉に甘えることにした。
「おやすみ、ジョン」
「おやすみ、瑠璃ちゃん」
私の両目は、最後まで乾いたままだった。
説教臭くないよう、しっとり系で攻めてみましたが、今回ちょっと長くなり過ぎました。
そしてジョンにはデレる瑠璃ちゃん。
自分でも思うのですが、この二人(?)はよく似ています。
相手に無茶振りするところとか、Sいところとか、心構えみたいなところとかが。
(この小説では、ジョンはまだそうゆうところは見せておりませんが)
一般人には甘えられない瑠璃ちゃんにとって、波長の合うジョンは貴重な存在なのでしょう。
でも恋愛には発展しないので悪しからず。
元ネタの紹介
・全くわけがわからないよ
某魔法少女アニメのセリフ。
ま●マギです。