許せなかった共同企業体の姿勢 リニア工事、生コン洗浄水問題
有料会員記事
リニア中央新幹線工事などの残土を使い上伊那郡中川村の「半の沢」で進む県道松川インター大鹿線改良工事。4月に駒ケ根支局に異動して間もない頃、工事の問題を訴える情報が寄せられた。工事現場で生コンクリート混じりの車両の洗い水をそのまま流している、と。
工事は県とJR東海の協定に基づき、JR東海が発注し、大手ゼネコンの鹿島(東京)などがつくる共同企業体(JV)が進めていた。
「大手ゼネコンが関わる工事で、そんなずさんなことがあるだろうか」。初めはそう受け止めたが、情報の内容はかなり具体的だった。4月22日午前、情報提供者と一緒に工事現場に向かった。近くには天竜川支流の小渋川が流れていた。
緊張しながら離れた茂みから現場を眺めていると…
(残り1679文字/全文2000文字)