概要
| この記事は多大なネタバレを含みます。未試聴の方は注意。 |
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『デリシャスパーティ♡プリキュア』の敵対勢力。
組織名について、媒体によっては「怪盗ブンドル団」と表記・呼称される事もある。
全ての料理を独り占めにしようと目論んでおり、この世の料理を司る異世界クッキングダムが大切に守って来た、あらゆる世界の料理の作り方が描かれたレシピ本「レシピボン」を第1話より前の時点ですでに盗み出した。
レシピボンから得られた知識によって「料理の妖精・レシピッピ」達の存在を知ったブンドル団は、それらを捕獲してコレクションしようとしている。
また、団長のゴーダッツはレシピッピを奪う理由を「レシピボン」を満たすためと語っており、一向にレシピッピを捕獲しきれていないにも拘らず部下たちを叱責するようなことをせず、焦ったり困ったりしている様子が全く見られないため、一度でも捕獲できれば一応の目的が果たせるのだと思われる。
ブンドル団の怪盗達がレシピッピを捕獲する時は 「ブンブン、ドルドル、ブンドル~!」 なる詠唱と共に、弁当箱の様な小型の「捕獲箱」の中に標的を閉じ込める。
後に登場する改良型の捕獲箱は更にレシピッピを探知するレーダーの役目を果たしており、こちらの詠唱は 「トルルン、トルルン、ブンドル~!」 。
赤の×印の上に金色のBの文字を描いたものが団のシンボルマーク。
悪の秘密結社の例に違わず、腕を突き上げて 「ブンドル、ブンドル~!」 とシュプレヒコールを行うのが恒例になっている(因みに第3話では何故か2回シュプレヒコールを行なっている)。
構成員にはこのシュプレヒコールをダサいと思う者もいるようだが、セクレトルー曰く「今更変えられない」らしい。
アジトは無数の青いクリスタル状の物体が浮かぶ異空間に存在する。
この異空間には、地面を抉り取ったような巨大な浮遊島が浮かんでおり、島の中央には猫をうらポジ状態にしたような形状の大きな丘陵がある。この丘の上にいくつもの建造物群が立ち並んでおり、これが彼らのアジトである。
ブンドル団のアジトからは人間界と繋がる転移ゲートを開くことができ、ブンドル団メンバーはそのゲートをくぐってアジトとおいしーなタウンを行き来している。
このゲートは原則的にはメンバーがアジトに帰還するまでは閉ざされずに維持されているようで、ブンドル団のメンバーはレシピッピを奪った後に帰還するためには、人間界側に開かれたゲートのある場所まで歩いて向かう必要がある。
(デリシャスフィールドから脱出する時には瞬間移動してるが、あれはあくまでフィールドの外に出ているだけで、瞬間移動でアジトのある異空間に戻れるわけではない)
プリキュアたちが人間界側に開かれたゲートを発見することができれば、こちらからアジトに強襲することは理論的には可能。ただし、人間界側に開かれるゲートの細かい座標はランダムで決まるため、彼らが出現する正確な場所を事前に察知するのは不可能である。
構成員
上層部
| ゴーダッツ(声:不明) |
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| ブンドル団の団長として君臨する謎の存在。 |
| セクレトルー(声:木下紗華) |
| ブンドル団に所属する怪盗で、ゴーダッツの秘書を務める女性。他の怪盗の上司でもある。 |
怪盗
ブンドル団の幹部的な存在で、ゴーダッツに仕える怪盗達で構成されている。
主に人間界でレシピッピを奪う行動要員として活動する。
| ジェントルー(声:茅野愛衣) |
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| ブンドル団に所属する怪盗の少女。その正体は菓彩あまねで、ゴーダッツによって拉致・洗脳された存在。第12話で洗脳された心が浄化された後、組織を脱退した。 |
| ナルシストルー(声:阪口周平) |
| ブンドル団に所属する怪盗の青年。第9話から登場し、第13話から脱退したジェントルーの後任となる。第24話で最後通告を受ける。 |
| スピリットルー(声:かぬか光明) |
| ブンドル団の怪盗で、ナルシストルーが開発したロボット。第25話から登場し、最後通告を受けたナルシストルーに代わって活動を開始する。 |
怪物
| ウバウゾー(声:堀総士郎) |
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| ジェントルーが使役する怪物。レシピッピを捕らえた捕獲箱の闇のエネルギーから誕生する。主に料理の味を奪う。 |
| モットウバウゾー(声:堀総士郎) |
| ナルシストルーが使役する強力な怪物。第13話から登場。料理の味だけでなく、料理に対する思い出も奪う。 |
社会的・経済的な被害をもたらす存在
第1話から「ブンドル団にレシピッピを奪われた事で閉店に追い込まれた飲食店通り」が登場している。本編開始後も、最終的にプリキュアにレシピッピを取り返されるものの、「一時的に味の変化を起こしている」事は確かであり、これは店の評判低下に繋がる。
物語が進むと同時に現れた改良型の捕獲箱で奪われた際は味こそ変化していないものの、料理に対する記憶や思い出が失われると言う、より悪質な被害を齎しており、食べる人間に無自覚に降り掛かる点が特に恐ろしい。どちらにしても、店からお客さんが離れていってもう来なくさせるには十分過ぎる。
- ジェントルーが第1話~第12話でレシピッピを奪った時は「料理が」紫色のオーラに包まれたが、ナルシストルーが第13話で(改良型捕獲箱で)レシピッピを奪った時は「人が」緑色のオーラに包まれた描写となっている。
- ナルシストルーが第13話で「しらすどんのレシピッピ」を奪った際には、現場から離れたなごみ亭でしらす丼を食べていた品田あんにも緑色のオーラの影響で料理に対する記憶や思い出が失われる影響が出ていた。
仮にレシピッピを取り戻してもお客さんの信用を取り戻すには時間がかかるし、こればかりはプリキュア達もどうにもできない。
従来作の敵は確かに様々な物理的被害を及ぼしたが、戦闘終了後に原状復帰がなされる事が多いため、継続的に見れば被害が少なかった。
今作でのプリキュア達はデリシャスフィールド内で戦うために物理的な被害は小さくて済むが、ブンドル団がもたらす社会的経済的な被害は非常に大きい、と言う独特なタイプの悪役といえる。
南米ストリートの謎
第1話の時点でゴーストタウン化しているおいしーなタウンの南米ストリートからレシピッピを奪ったのが誰なのかは未だ不明である。
第12話まででレシピッピを見つける事ができたのはジェントルーだけである為、単にジェントルーの仕業とも考えられるが、数多くの店を廃業に追い込むという非道なやり方的にジェントルー以外の人物(別動隊の新幹部?)の可能性もある。
ブンドル団の「怪盗」の正体
ブンドル団の怪盗たちがゴーダッツに洗脳されている人間なのか、自らの意思でゴーダッツに仕えている怪人なのかは現時点では不明。
第8話ラストでジェントルーの正体が私立しんせん中学校の生徒会長・菓彩あまねである事が判明し、第12話にてあまねがゴーダッツによって洗脳されていた事実が明かされた。
あまねの事は現地(人間界)の土地勘があったから洗脳し、傀儡の怪盗=ジェントルーに仕立て上げて利用していただけに過ぎなかったのである。
ローズマリーによれば、洗脳を強化された者は次第に本来の心を失って行く事が語られており、実際ジェントルーは12話でその症状が現れかけていた。
このようにジェントルーの正体は人間界出身の人間の少女であったものの、セクレトルーは8話でそんなジェントルーに対して敵を睨み付けるかのような表情を見せ、9話で初登場したナルシストルーに至っては苦しんでいる様子のジェントルーを見て楽しんでいる等、他の怪盗は人間ではないかのような描写が強調されている(彼らも実は洗脳されているという可能性もゼロではないが、ナルシストルーは第13話でこの疑惑を否定している)。
13話において、セクレトルーがあまねのことを「この世界(人間界)の人間はあてにならない」と他人事のように呼んでいた為、セクレトルーとナルシストルーが異世界出身の存在(人間なのか、怪人なのかは不明)であることが示唆された。
ブラック企業(組織)疑惑…問題だらけの組織運営
今作では、ジェントルー以外の敵幹部が第8話まで出撃していないため「第8話終盤でジェントルーが苦しそうにふらついていたのは過労のせいではないのか」と心配していた視聴者もいた。
ここ数年の敵勢力は基本シフト制(三幹部の体制)で交代して出撃していたので、どうしてもジェントルーが酷使されているように見えてしまう。
早くもブンドル団にブラック企業疑惑が出ていた。
第9話以降もジェントルーが連勤したあげく、上司・同僚に罵倒され続ける等、もはやプリキュアシリーズにおけるブラック企業の代表格であるナイトメアやエターナル、クライアス社に匹敵するくらいの真っ黒な組織と言っても過言ではない。
プリキュアの数が増えたり、ジェントルーの洗脳が解けかけていたり、レシピッピが捕獲出来ていない状況が続いているというのに誰もジェントルーの代わりに出撃しようとしないという「正しくブラック企業として駄目な一面」も見受けられた。
そもそも、10代前半の未成年の少女である菓彩あまねを拉致したあげくに、浄化されるまで徹底的に働かせていたのだから、ブラック企業どころか軍隊やテロ組織並の強制徴用であった。
結局、彼女の連勤記録は12(12話では2回出撃しており、出撃回数は13回)まで延び、さらには「調整」という名の強い洗脳まで施す有り様である。
このような人を人とも思わない組織体質の為、第12話では普段は心優しい性格のゆい、ここね、らんですらブンドル団に対して「許さない」と憤慨の感情を露にした程である。
第13話以降はナルシストルーが毎回出撃しているが、他の悪の組織の様にローテーションをせずに1人のメンバーを連続出撃させている事に加え、ブンドル団がいくら怪物を強化しても結果をイマイチ残せていない点から余り強そうに見えないと言う意見もある。
- 逆に本作のプリキュア側の戦力の方が充実しすぎて、ブンドル団から離脱し4人目のプリキュアとして覚醒したキュアフィナーレの加入は戦力過剰ではとまで言われる始末。
- これについては第21話で初見殺し級に凶悪な攻撃を仕掛けてくるモットウバウゾーが出現し、ブラックペッパーの加勢が無ければ詰んでいたケースが出てきたため、改めてブンドル団の恐ろしさが再確認された。
余談
名前のモチーフは「分捕る」から。
現在彼らが強奪・誘拐した物は、クッキンダムの秘宝・レシピボンやおりょうりの妖精・レシピッピ、人間の菓彩あまね等、モチーフ通りの行動をしている。
また、前述のように副次的かつ回避・対処困難な被害として飲食店に対する風評被害を広げていることから、SNSの台頭及びコロナ禍における不安定な社会事情等を起因とし、時には悪意がないところからすら広まりうるデマやフェイクニュースの類が裏モチーフではないかと推測されている。
何気に砂漠の使徒や幻影帝国の様な終盤まで一部敵キャラが人間界出身の現代人である設定が曖昧にされてた敵組織があるなかで(殆どが異世界人)、現代の地球人を利用した事がハッキリ明らかにされた初の敵組織となった。
関連タグ
デリシャスパーティ♡プリキュア
プリキュアの敵一覧
犯罪組織 怪盗
プリキュア関連
- エターナル:プリキュアシリーズにおける、「盗賊」要素を持つ敵勢力繋り。こちらはメンバー全員が生粋の「怪人」で構成されており、より暴力的な手段を用いる。
- マイナーランド、幻影帝国、ディスダーク:プリキュアシリーズにおける、「洗脳」で他者を利用していた敵勢力。マイナーランドに至っては全構成員が黒幕の洗脳下だった。
- ビョーゲンズ:プリキュアシリーズにおける、人間界に社会的な被害をもたらす存在で描かれている敵組織繋がり。
- オドレン、ウタエン:プリキュアオールスターズシリーズで登場した、「怪盗」コンビの敵。こちらは比較的コミカル寄り。
他作品関連
- デッドマンズ、脳人:同時期のニチアサ作品の敵対勢力。構成員が人間で構成されている他、前者は組織ならではの言葉がある点が共通する。
- ロンダーズファミリー、アリエナイザー、異世界犯罪者集団ギャングラー:スーパー戦隊シリーズにおける犯罪組織がモチーフの敵組織。ブンドル団と同じく、悪辣非道に描かれている点が共通する。
- レオナルド・メディチ・ブンドル:名前のモチーフが同じキャラクター。
- 美食會:本作と同じく「食」をモチーフとする作品の敵対勢力。目的もブンドル団と同じく『全ての料理の独占』だが、組織のトップの「義母の分までこの世の全ての食物を喰らい尽くす」目的の為、レシピは疎か食材や料理人まで拐うと、より悪辣非道な組織である。
- ビショッカー軍団:本作と同じく「食」をモチーフとする作品の敵対勢力。
- ダークイーターズ:本作と同じく「食」をモチーフとするNHKEテレ作品の敵対勢力。しかし、やっている悪行はブンドル団よりショボすぎかつくだらなすぎる……。
- 快盗戦隊ルパンレンジャー:ニチアサの四年前の怪盗繋がりの組織。こちらはヒーローであり、普段はレストランで働くなどブンドル団と正反対の立ち位置である。
- 怪盗帝国:『探偵オペラミルキィホームズ』より。怪盗達によって構成される集団つながり。
- 綺羅星十字団:『STARDRIVER』に登場する敵組織。構成員全員がルーを着用する、団員同士の挨拶的な所作に「綺羅星!」を口にする等の類似点が見られる。
- ネロス帝国:組織内の下級構成員に対するいじめが壮絶である。登場人物のテロップ表示の演出が似ている他、ランダムに開くゲートが共通している。
- ベガ星連合軍:少年少女を洗脳して戦わせるやり口や指揮官と開発担当が対等の関係なところ、テロップの演出が共通している。
- ドロッチェ団:星のカービィシリーズの一つ、参上!ドロッチェ団に登場するネズミの盗賊団。カービィと幾度もお宝(食べ物)の奪い合いをする点が似ている。
あとまわしの魔女たち←ブンドル団→?