政党が病院を持つことはありませんから「共産党系の病院」という表現は適切ではありませんが、ほぼ、全日本民主医療機関連合会(全日本民医連)に加盟する医療機関がそれに当たると考えられます。
これは戦前にあった「無産者診療所」を前身とする医療機関で、「無産者診療所」は当時、医療の恩恵を受けにくい貧しい人々などを対象に活動を展開し、当時の貧困な医療制度の改革を強く訴えたため、政府の激しい弾圧にさらされました。
無産者診療所は結局ほぼ全てが閉鎖を余儀なくされて終戦を迎えますが、そこで働いていた医師や看護師が中心となって戦後に再建されたのが「民医連」というわけです。「民医連」は、組織としては、日本共産党の政策を積極的に支持する立場を取っています。
ただし、日本共産党は、他党の組織ぐるみ一党支持押しつけを強く批判してきた政党ですから、自分の党に対しても、組織ぐるみ支持押しつけは行っていません。あくまで組織内の党支持者が後援会を作って、そこが自主的に支持拡大の活動を行っているという形です。
現在、民医連は加盟事業所1700カ所以上、職員約6万2千人、医療生活協同組合員と「友の会」会員約318万人を擁する大組織ですが、これは同党の党員約40万人、機関紙発行部数約173万部を大きく上回ります。もちろん加盟医療機関職員が共産党支持者とは限りません。
「共闘・協力関係にあるとされる団体又は執行部に党員が多い団体」という括りなのでフロア・スタッフ全員にいたるまで支持者がどうかは定かではありませんが、概ねそうなのではないでしょうか。全国各地にある「勤医協○○病院」はこの組織下ですね。
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