一般社団法人 綾部青年会議所 2022年度 理事長所信
理事長 種清 喜之
2022年度 スローガン
IMAGINE
~想い描いた未来へゴーゴGO!!!~
【はじめに】
いかにポジティブな未来を大胆かつ真剣に想い描くことができるか。それこそが私たち
の目指す運動の起点です。
私たちは、新型コロナウイルス感染症の蔓延やAI技術の急速な発展など、これまでの当 たり前が通用しない、予測困難で最適解が常に変化し続ける不安定な時代に立たされてい ます。しかし、そのような難しい時代であることを理由に、日常の中で、ある種の思考停止 に陥っていることがありませんか。時代や環境が変化しても、青年会議所運動の本質は変わ ることはなく、どのような時代であっても、立ち止まるのではなく、本質を理解し、能動的 に行動を起こすことが重要です。
そこで大切なことが、ポジティブな未来を真剣に「想像する」ことです。素晴らしい理念 やビジョンが並んでいても、組織に属する一人ひとりがその具体的な未来の姿を想像でき ていなければ、理念やビジョンはただの文字にすぎません。未来に責任を持つ青年世代であ る私たちが、ポジティブな未来を真剣に想い描くことこそが重要であり、「明るい豊かな社 会」の実現に向けた運動の起点となります。そのことにより、個々の信念や判断軸が養われ、 どのように困難な時代にあっても、自らの頭で考え、最適解を模索し、変化し続ける環境に 適応しながら行動し続けることができると確信します。
1971年に綾部青年会議所が、故郷のポジティブな未来を大胆かつ真剣に想い描き提 唱した「丹の国構想」では、物質的な豊かさから精神的な豊かさへと転換する社会を予測さ れており、半世紀の時を超えた不安定な時代において、より輝きを増しています。この歴史 と伝統ある綾部青年会議所の一員であることを誇りに、まさに時代の転換期を迎えた今、私 たちは「丹の国構想」に示されている、自然と人間が真に調和した未来都市「ふるさと」を 「IMAGINE」し、その実現に向け邁進して行かなければなりません。
そのためにも、歴史と伝統ある綾部青年会議所を、よりしなやかで強い組織へと変容させ ることが求められております。昨年度、創立65周年認承60周年の節目を迎える中で、諸 先輩方の温もりや想いやり、組織の誇りに触れた今、組織変革と会員拡大を軸とし、100 周年を迎えられる持続可能な組織をメンバー一人ひとりが「IMAGINE」し、能動的に 運動を展開してまいります。
【未来を想い描き続けられる持続可能な組織へ】
◇組織変革
社会の変化が激しく、価値観が多様化する時代においても持続可能な組織としていくに は、これまで以上に多様な人材が活躍と成長を実感できる組織への変革が求められており ます。そのためには、基本的なルールの遵守や会議資料の管理などを徹底したうえで、会議 の効率化や多様な参加のあり方を模索するなど、多様な人材があらゆる形で運動・活動に参 加できる組織環境を整えます。多様なメンバーが役職に挑戦できたり、仕事や家庭とのバラ ンスを保ちつつ活動できたりすることで、活躍と成長を実感でき、組織への帰属意識や愛着 を高めることにつながります。持続可能な組織を目指し、昨年度発表した「中期ビジョン」 に沿った、枠にとらわれない大胆な組織変革を実行してまいります。
◇会員拡大
綾部青年会議所は1957年の創立以来、紫水ヶ丘公園の開発や市民病院の設立につな
がる社会開発運動の展開、綾部市市民憲章制定の提唱をはじめとする数々の運動で故郷の まちづくりに貢献すると同時に、まちに影響を与える人材を65年間にもわたり輩出し続 けてきました。昨年度、周年の節目を迎える中で、「そのような綾部青年会議所の歴史と伝 統を途絶えさせるわけにはいかない!」という強い想いと覚悟を新たにしました。
多様な人材が活躍・成長できる組織変革と並行し、20代の若い世代や子育て中の女性、 サラリーマンや市外在住者など、これまで以上に多様な人材の発掘とアクションを最重要 ポイントに、メンバー一丸となった全力の会員拡大を展開してまいります。
【地域に影響を与えられる魅力ある組織へ】
◇会員開発
組織存続のみを目的とした会員拡大を展開していては、青年会議所の存在価値はありま せん。組織の本質や歴史・伝統を理解し、「明るい豊かな社会」の実現に向けた運動を、在 籍しているメンバーが実践することこそ、青年会議所のあるべき姿であると考えます。
予測困難で最適解が常に変化し続ける不安定な時代においても、地域に影響を与える運 動を展開するため、ポジティブな未来を大胆に想い描ける発想力と行動力を身に付けた人 材へと成長できる会員開発を展開します。
◇情報発信と情報共有
私たちの運動は、地域から共感を得ることでより組織の存在価値が高まり、地域に与える
影響は大きくなっていきます。そのためにも私たちの取り組みを地域に理解していただく ための情報発信は重要です。しかし、情報が溢れる現代にあって、一方的に情報を発信する だけでは埋没してしまいます。そこで、様々なツールを活用することはもちろんのこと、受 け手目線を意識した情報発信を展開してまいります。加えて、組織内の情報共有を強化する ことで、すべての運動・活動にメンバーの共感を得られるよう取り組みます。
【綾部の強みである人の絆を軸に持続可能な故郷へ】
◇故郷との絆を創出する仕組み構築
少子化や止まらぬ人口流出など、綾部市においても人口減少に歯止めがかからない状況 が続く中、Uターンや移住定住を促進する取り組みは益々重要になってきております。綾部 青年会議所が昨年度に取り組んだUターン促進事業で得たデータを分析・検証し、綾部市で 生まれ育った市外在住の方々が故郷に想いを寄せる機会の創出や、綾部市の強みである人 と人との絆を活かした、Uターンや移住定住を促進する新しい仕組み構築にも挑戦してま いります。私たちが故郷のポジティブな未来を想い描き、行動することで、持続可能な故郷 の創造に貢献してまいります。
◇郷土愛溢れる青少年育成
高校卒業と同時に約7割の若者が一旦綾部市を離れる現状において、将来的なUターン
促進や故郷を想い続けることができる人材の育成には、青少年が故郷で住み暮らす期間に 郷土愛を育む機会の提供が不可欠です。本年度は、綾部市の強みである人と人との絆を活か した、故郷での良き原体験を提供することで、将来綾部市を想い続けることができる人材創 出へとつながる青少年育成事業を展開してまいります。
【むすびに】
青年会議所で活動できる期間は限られています。だからこそ、その一瞬に全力を注ぎ、真
剣に取り組むことで、自らの成長や仲間との真の絆が生まれ、そのことにより、地域に影響 を与えることのできる運動の展開や人材への成長につながると考えます。そのような青年 会議所運動は、「修練」「奉仕」「友情」の三信条に集約されております。しかし、時として 「修練」がただの苦役とならぬよう、故郷の、そして自身や仲間、組織のポジティブな未来 を「IMAGINE」し、自らのJC運動の目的を設定しておくことが大切です。加えて、 想い描くだけではなく、そのポジティブな未来に向かって「ゴーゴGO!!!」と、明るく 楽しく行動を起こすことで、「明るい豊かな社会」の実現に向けた輝かしい運動の展開につ ながると確信します。
最後になりましたが、65年の長きにわたり、綾部青年会議所の火を絶やすことなくつな げていただきました、すべての諸先輩方に心から御礼を申し上げますとともに、この歴史と 伝統ある綾部青年会議所を、持続可能な組織としてしっかりと次の時代へつなげられるよ う邁進することをお誓い申し上げます。
基本方針
1、新たな人材の発掘と全員全力の会員拡大
2、多様な人材が活躍と成長を実感できる組織への変革
3、組織の魅力を高める会員開発と情報発信
4、人の絆を活かした持続可能な故郷創造
5、ワクワクと関係の質を大切にした組織運営