エネルギー政策の大転換です。岸田総理は、次世代型の原発の建設を検討するよう指示しました。

ぷりっぷりの生牡蠣が目玉の飲食店。電気代の高騰に悩まされています。

ジャックポット カヴァルッチョ 小倉薫店長
「7月の光熱費推移表を見て、こんなに上がったんだって」

6月の料金は17万円、7月は23万円と6万円も値上がり。食材の入った冷蔵庫や冷凍庫は24時間つけっぱなし。猛暑でエアコン代もかさんでいます。

ジャックポット カヴァルッチョ 小倉薫店長
「正直厳しいなと。もうちょっと安くならないかなという気持ち」

ウクライナ情勢などを背景に電気代は高騰。東京電力ではこの1年で3割値上がりしています。

こうした中、政府はエネルギー政策の大転換に舵を切りました。

岸田総理
「次世代革新炉の開発・建設など、今後の政治判断を必要とする項目が示された。年末に具体的な結論を出せるよう検討を加速してください」

岸田総理は、「次世代原発」の増設や建て替えの検討を指示したのです。

2011年の福島第一原発事故以来…

安倍晋三総理 当時(2018年)
「原発の新増設は現時点では想定してない」

事故以降、歴代総理は再稼働は進める一方、増設などについては否定してきました。それを急転直下、方針転換したのです。

政府関係者
「古い原発はいつか動かせなくなるんだから、新しい原発は必要。脱炭素、電力の安定供給には原発を動かすしかない」

さらに、審査に合格しても動いていない7基についても来年夏から順次再稼働を目指す方針です。しかし、これまで東京電力の柏崎刈羽原発でテロ対策の不備が相次いで発覚するなど問題は山積しています。

街の受け止めは…

街の人
「原子力やらない方がいいよね。他の方法はいくらでもあるじゃないですか。安易すぎるでしょ」
「個人的には賛成かなと思っていて。化石燃料とかだけだと厳しいってのもあるし、世界的に脱炭素の流れがあるので」
「稼働はしないでほしい。風力発電でもいいと思う」

エネルギー価格の高騰と、根強い安全性への懸念。今後、世論を二分する議論が始まりそうです。