仙台二華への期待
  ケネディ駐日アメリカ大使が来校

 

平成25年5月13日,キャロライン・ケネディ駐日アメリカ大使が来校し,本校生徒との交流の場をもちました。ケネディ大使は,本校のSGH(スーパーグローバルハイスクール)の取組やアメリカ合衆国デラウエア州のミドルタウン高校との姉妹校交流に関する質問などをされ,「将来,グローバルに活躍できるような人になってほしい」と,本校生徒に対する期待の言葉を述べられました。

 

  学校評議員からのメッセージ

 

『清き光を未来へ繋いで』

東北大学大学院農学研究科 助教 伊藤 絹子

 ♪ 誠の心磨きつつ 清き光を世に揚げむ♪ 私は校歌のこのフレーズが好きです。自分の心に問いかけて,どのような存在でありたいのか考え,それに向かい努力してゆこうという意思を感じます。 本校は前身である二女高までをいれると100年以上の歴史があります。この100年の間に科学の進歩・産業の発展により私たちのライフスタイルは大きく変わり,快適で便利な生活ができるようになりました。人間社会の豊かさはこれに比例してきたでしょうか?  私が水産学,生態学の研究を通して確信したことは,ヒトを含めて全ての生物は,自然のシステム,すなわち,水や物質の循環・太陽エネルギーを基点とする生態系に依存しなければ生命を維持できないという基本認識の大切さです。生態系は生命をつなぎ続けている自然の壮大なシステムです。 東日本大震災を経験した私たちは,いま一度,自然と人間との関わりあい方について,問い直す必要があると思います。身近な自然に少し目を向けるだけでも様々なことを感じ,学ぶでしょう。忙しい日常のなかでは目前の問題に心奪われがちですが,ほんとうに大切なことは何か,一人一人がそれぞれの立場で考えてほしいと願います。  物理学者の湯川秀樹博士は手帳のはじめには必ず「一日生きることは一歩進むことであれ」と記していたそうです。私も,生きることは新しい自分を創りあげてゆくプロセスであると思います。もし困難なことに遭遇してもそれは成長へのチャンスです。真剣に考える機会になり,その状況を受けとめてくれる「環境 」が必ず存在するからです。環境とは家族,友人,先生…相互の絆によって結ばれている様々な空間のこと。  本校には,互いが信頼しあい,ともに高め合う空気(清き光)が受け継がれてきています。この清き光はさらに輝き,世界へそして未来へ繋がると信じています。

(学校評議員 同窓生)