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最終更新日:2021年2月15日

食物アレルギーの食物経口負荷試験とは

こちらの記事の監修医師

KARADAs編集部

食物アレルギーの食物経口負荷試験とは

(画像=Adobe Stock)

食物アレルギーの診断には、アレルギーが疑われる食物を食べて症状が出るかを確認する食物経口負荷試験(食物負荷試験)が重要です。今回は食物負荷試験について解説します。

食物負荷試験の目的とは

食物アレルギーが疑われる場合、調理方法、食品の種類・量などの食物摂取歴、アレルギーが出た時の状況と症状、血液検査の結果などから食物負荷試験の必要性を検討します。

食物負荷試験の目的は、以下の2点です。

  1. 食物アレルギーの診断(食物アレルギーが不明の場合、口にしたことのない食物だが血液検査で陽性の場合)
  2. 食物アレルギーの診断を受けたうえで、安全に食べられる量を知るため(少量でも食べられる量を知りたい場合、加齢により治った可能性がある場合)

食物負荷試験を行う時期、食べる食品の種類と量を決めます。鶏卵のアレルギーであれば固ゆで卵を食べることが多いです。

鶏卵アレルギーは固ゆで卵、乳アレルギーは牛乳、小麦アレルギーはうどんなど、タンパク量が計測でき基準にしやすい食物を使用して試験を行います。

食物負荷試験中は原則的として試験対象以外の食品を食べることはできませんが、食べやすくするために調味料などの使用は可能です。

また、嫌がると無理に食べさせることができないので、子どもの場合は、事前に食物負荷試験について説明して、不安を取り除くようにしましょう。

食物負荷試験は日帰り検査と入院検査があります

食物アレルギーの重症度などに応じ、日帰り検査と入院検査にわかれます。

検査当日は、体調や体温を確認のうえ、決められた量の食物を食べます。1回で全量を食べる場合もあれば、複数回に分ける場合もあります。複数回の場合は20~60分おきに徐々に増量することが一般的です(例:固ゆで卵1個を3回に分けて食べる場合は1回目:1/8個、2回目(30分後):3/8個、3回目(2回目の30分後):1/2個)。

症状が出た場合は試験を中止し、飲み薬や吸入薬、注射薬などで治療を行い、状態が安定するまでは経過観察となります。

症状について判定するには十分な消化吸収を待つ必要があり、食後約2時間は経過をみるので、試験は3~4時間かかるのが一般的です。

食物負荷試験終了時に医師から結果が伝えられます

試験終了時に結果判定が伝えられます。症状なしは「陰性」、症状ありは「陽性」、口の周りが少し赤くなるなどの微妙な反応は「判定保留」となります。症状は数時間~1日遅れて出ることもあり、試験終了後の経過もみながら、食品の食べ方や食物負荷試験追加の必要性について、医師と相談してください。

KARADAs編集部
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