dstatが開発終了し、doolが後継となったことについて簡単にまとめた
dstatとは
dstatはLinuxで使う性能に関する指標の統計ツール
Pythonで書かれていて、柔軟に取得する指標を取捨選択したり、プラグインで拡張することができる。
dstat開発終了
詳しくは下記
https://bugzilla.redhat.com/show_bug.cgi?id=1614277
https://github.com/dstat-real/dstat/issues/170
https://github.com/dstat-real/dstat/issues/156
端的には、
1. RedhatがFedra Projectにおいて自社で開発するPerformance Co-Pilot(PCP)に、dstatを改変して取り込んだ。(pcp-dstat)
2. 一連のRedhatの行為に法的な問題はないが、Redhatはdstatは更新の途絶えた死んだものとみなして、dstat側とのコミュニケーションを怠った。
3. dstatはもともと更新頻度はゆったりとしており、開発は止まってはいなかった。
4. (未確認)Redhatはdstatをobsoleteとみなし、Fedra/RHELからdstatパッケージの排除とpcp-dstatへの置き換えの動きがあった。
5. dstatの作者はこれを既存ツールの知名度にただ乗りした乗っ取りとみなし嫌悪感を表明、嫌気がさしたことを理由としてdstatの開発終了を宣言した。
6. 別の人がdstatの開発を受け継ぐ意思を表明し、dstat作者の承諾を得た。これはdoolという名前で受け継がれた。
現在
- dstatの開発は止まったが、Web siteやソースコードはまだ変わらず元の場所にある。
- RedhatのPCPの中に取り込まれたpcp-dstatは、そのまま開発継続中
- doolは、dstatの後継となった
pcp-dstat
Redhatは、古いdstatはモダンなPCPに置き換わりました、とプロモーションしたようだ。
dool
doolは今のところdstatのPython3版という趣きで、元のdstatとの大きな差異は少ない。
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