和語の里(Wagonosato) - 日本語・データ化・考察 -

やまとことば・和語・日本語に関する情報をデータ化・日本語の問題点解説。語彙力・難読漢字クイズなどによる教養アオリの否定など。

辞書についてPart6「新語時事用語辞典」と「実用日本語表現辞典」【Wikipedia:井戸端】

辞書についてPart6「新語時事用語辞典」と「実用日本語表現辞典」【Wikipedia:井戸端】

f:id:peaceheart:20200129233228j:plain

前回の記事で個人辞書※1の問題を書きた。個人辞書※1=この記事で説明する便宜上"webで個人運営・webの小さい会社運営の辞典"を[個人辞書]と呼ぶ

        ↓ 

辞書についてPart5【社会的責任】個人辞書が著作主張!?

 

 

Wikipedia:井戸端でも個人辞書はネタになっていた!!

f:id:peaceheart:20200130203654j:plain

Wikipedia:井戸端とは

いろいろ使われてるが、役割の一つをカンタンに言えば

[wikiの書き方はどうあるべきか]を議論するような場所。

Wikipedia:井戸端

ここ井戸端は、ウィキペディア日本語版について、運営や方針、新しいアイディアや作業の仕方、その他様々なことで質問や提案、議論、意見交換を行う場所です。

引用:https://ja.wikipedia.org/wiki/Wikipedia:井戸端

 

▼個人辞書の話題(Wikipedia:井戸端) URL

2020/01/30に「Wikipedia:井戸端」での話題の内容を引用したので軽く目を通してほしい。

 

タイトル:「新語時事用語辞典」と「実用日本語表現辞典」

実用日本語表現辞典 http://www.practical-japanese.com/
新語時事用語辞典 http://www.breaking-news-words.com/
というウェブサイトがあります。名前だけ見ると一見広く流通している[紙の]辞典であるかのように見えるせいか時々出典として使われているのですが、ウィキペディアの出典として利用するには、信頼性がかなり不安です。どちらもウェブサイトであり、体裁は普通のブログで、文責不明で、個人主催か会社主催なのかも不明です。主催者のペンネーム、ハンドルネームすら見当たりません。「新語時事用語辞典」と「実用日本語表現辞典」はウェブリオに転載されているようですが、著名な出版社の辞書と並んで表示されていたりして紛らわしく(ウェブリオで三省堂大辞林と実用日本語表現辞典が並んで表示される例:http://www.weblio.jp/content/炎上)、ウィキペディアンがつい出典にしてまうのかもしれません。勿論、ウェブリオが著名な出版社と同等の執筆、編集陣を抱えていて、「新語時事用語辞典」と「実用日本語表現辞典」の内容をしっかりと査読しているなら話は別ですが・・・。ウィキペディアンに向けて一定の注意喚起が必要でしょうか。そうだとすれば、どうやればいいでしょうか。 --163.49.206.101 2017年9月29日 (金) 14:16 (UTC)
コメント 「辞典」という名前に惑わされないように言うしかないかと思われます。例に挙げられた二つのウェブサイトは個人のブログの範疇(Wikipedia:信頼できる情報源)に入るので出典として使えないというしかありません。ウェブリオが出典だだから問題ないと言われる場合は「ウェブリオが三次情報源」であるので、ヤフーニュースがダメである理由と一緒で「二次情報源または一次情報源を用意」するように説明してください。(ウェブリオが信頼できる情報だと思っているものでも、ウィキペディアの基準では信頼できる情報とはいえないケースもあるうえ、ウェブリオは基本的に「提供元を取り込んでそのまま表示する」ので、内容の精査は行っていないとみられるため)--アルトクール(会話) 2017年9月29日 (金) 14:30 (UTC)
ウェブリオ出典を安易に付ける前にウェブリオの元ソースを参照して下さい、そのソースが信頼できる情報源がどうかを確認して下さい、というような解説がどこかにあるといいかもしれませんね。実用日本語表現辞典はウェブリオでは「実用」を抜いて「日本語表現辞典」とも呼ばれているようです。この名前で検索すると出典として利用されている例が60件程見つかりました。パターンとしては、1文目の定義の出典として利用されている例[1]:

https://ja.wikipedia.org/w/index.php?title=外国人タレント&oldid=62988995

、外部リンク節にある例[2]:

https://ja.wikipedia.org/w/index.php?title=ケイパビリティ&oldid=65072290

、など。 --163.49.204.185 2017年9月30日 (土) 12:18 (UTC)

 

引用:https://ja.wikipedia.org/wiki/Wikipedia:%E4%BA%95%E6%88%B8%E7%AB%AF/subj/%E3%80%8C%E6%96%B0%E8%AA%9E%E6%99%82%E4%BA%8B%E7%94%A8%E8%AA%9E%E8%BE%9E%E5%85%B8%E3%80%8D%E3%81%A8%E3%80%8C%E5%AE%9F%E7%94%A8%E6%97%A5%E6%9C%AC%E8%AA%9E%E8%A1%A8%E7%8F%BE%E8%BE%9E%E5%85%B8%E3%80%8D

 

 

f:id:peaceheart:20200128233223j:plain

Wikipedia:井戸端の話題を要約

・”新語時事用語辞典 / 実用日本語表現辞典”=個人辞書

・名前は一見すると広く流通する紙の辞典(大手辞書)に見える

weblioという辞書内容を検索できるサービスが有る

weblioで検索すると大手辞書と同列に個人辞書が出てくる。

・それを個人辞書と認識せずに信頼できる出典としてる問題

 

 

大手辞書の例

広辞苑(岩波書店)

大辞泉(小学館)

日本国語大辞典〔精選版〕(小学館)

大辞林(三省堂)

など

 

個人辞書の例

・新語時事用語辞典

・実用日本語表現辞典

など

語源由来辞典も。

 

[辞典・辞書]という言葉に代わる言葉がない

f:id:peaceheart:20200129230106j:plain

個人辞書の中にも

「私の辞書は1個人のまとめであり、大手辞書のような正確性はない」

「この個人辞書は大手辞書に擬態する(勘違いさせる)つもりはない」

という辞書もあったかもしれない。

 

しかし、

辞書は「何かをマトメて文字で表したモノ」だが

「個人で作った[何かをマトメて文字で表したモノ]に固有の名称はない。」

 

その解決に 辞書の代わりにまとめという言葉を名前に使ったとしたら。

[〇〇辞典]という名前が[〇〇まとめ]になる

 

▼[〇〇辞典]→[〇〇まとめ]にしてしまうと

まとめサイトっぽく見える

権威性が落ちる

網羅ではなく一部をまとめたモノに見える

        ↑

上の3点は[信頼度が落ちる]ことに行き着く。

f:id:peaceheart:20200109014615j:plain

しかもこの信頼度は実際に中身をしっかり判断した上で信頼度ではなく、

 

[いかにソレっぽく見えるか]で判断した信頼度

 

▼ソレっぽく見える要素

・名前を[〇〇辞典]という名前にする(大手に擬態)

・[〇〇]の部分に漢字を使う(日本人は漢語崇拝)

・サイトの作りを固いデザインにする

 

▼ネットが普及した現代だからこその悲劇

f:id:peaceheart:20200128134255j:plain

【昔】

・昔は個人が世界に向けて発信できない

・昔は個人辞書の内容が世間に広まらなかった

        ↓

【今】

・今は個人が世界に向けて発信できる

・今は個人辞書の内容が世間に広まる

 

 

 

▼言葉定義の扱いについて思うこと

 和語の里では、「言葉定義に関わる注意点」を広めていきたいと思っています。世の中には、自分勝手に言葉の意味を〝断定・定義・限定化〟しているネット記事・書籍があふれています。

 〝断定・定義・限定化〟については、ネット記事・書籍だけでなく、人づてでの「内輪の俗語」、「社内・業界においての特殊な意味」を公的なものかのように語る人も多いです

 こういった、日本語を取り巻く環境を変えていきたいと思っています。

 

 

 

関連記事


 

【オマケ】※202210726追記

https://www.asahi.com/articles/SDI201907112436.html

 

 「インターネットの健康情報は落とし穴がいっぱい」という記事タイトルで、ネット情報の危険性を語っています。記事の全体的な内容は、ちゃんとした注意喚起の記事なのですが…

 文中に出ている「バイアス」という言葉を、なにかから参考にしたという記述(※1)があり、どこの情報を参考にしたのか記事の下のほうを見てみると…

[参考資料]

1)出典:実用日本語表現辞典

🙄?

🤔・・?

😁・・・!

🤣「こんなタイトルの記事なのに、それを参考資料にしていいのか?」

 と思わず笑ってしまいました。

 

 「実用日本語表現辞典」は、この記事で語ったように出典にするには、問題視されているサイトです。その情報を使って「インターネットの健康情報は落とし穴がいっぱい」という記事タイトルは、ちょっと面白いです。

 

 

 

kw:しんごじじようごじてん、シンゴジじ用語辞典、シンゴジジヨウゴジテン、sinngojijiyougojitenn、singojijiyougojiten

じつようにほんごひょうげんじてん、じつようにほんごひようげんじてん、ジツヨウニホンゴヒョウゲンジテン、jituyounihonngohyougennjitenn、jituyouonihongohyougenjiten

新語時事用語辞典の危険性、実用日本語表現辞典の危険性 

  • ななし

    「愚息」という言葉が「愚かな息子」という意味ではなく、「愚かな自分の息子」だという事を知りました。そこで試しにその語を調べてみました。その結果Weblioでは「愚息」を「愚かな息子」「バカ息子」と間違った説明がされており、実用日本語表現辞典が出典として書かれておりました。そして実用日本語表現辞典とは何ぞやと調べ、このサイトに辿り着きました。
    Weblioを今まで何回も使っていましたが、出典として不適切な個人辞書から引用し、しかも意味の間違ったものも査読をせずに載せていることが分かりショックです。

  • ヤマコ (Yamako) (id:peaceheart)

    >>Weblioを今まで何回も使っていましたが、出典として不適切な個人辞書から引用し、しかも意味の間違ったものも査読をせずに載せていることが分かりショックです。

     今まで信頼して引用なりしていたものが、出典として不適切な個人辞書というのに気づいたとき私もショックでしたのでお気持ち察します。
     こういった個人辞書の厄介というか良くないところは、信頼できる大手辞書の言葉を少し変えて我が物顔で載せているところです。そして、「少し変えて」というのが問題で、日本語は少し言葉を省いただけで意味・使い所が大きくかわってしまうこともありますから、それによって誤った情報を載せることにもなります。
    ※今回の件で言うと「自分の」を省いたことで、意味・用法が変わるという形。

     「実用日本語表現辞典」だけでなく、「故事ことわざ辞典」なるサイトもあり、テレビ東京「よじごじDays」へ情報提供」したこともあるらしいです。会社としての運営はされてるものの、辞書としての責任の持ち合わせ・信頼性にかけるサイトと見られますが、テレビ局ですら、「いかにも世で信頼されてる重鎮の辞典」かのように勘違いしてしまったのかもしれないです。

     このように、大手辞書に擬態する個人辞書が多いのは、世の中の問題としてはかなり大きいことと思います。
    ※当ブログでもDatabaseとしての役割の記事に「私家版〇〇辞典」とタイトルに使ってますが、「信頼できる大手辞書に擬態」「勘違いさせる」ということを起こさないように事前に「私家版」という言葉を入れています。ただ、今回のように実際に場合に「実用日本語表現辞典」の被害の声を耳にすると、「〇〇一覧」「〇〇まとめ」に修正も検討中です。

コメントを書く