ところが、オミクロンはmRNAワクチンの有効性を下げ減弱も早めたようだ。この論文(Andrews N et al. NEJM 2022)では、mRNAワクチン(ファイザー)の2回接種直後の有効性はオミクロンで低く、半年後にはほとんど効果がなくなっていた(図右)。3回接種で復活するが、それでもデルタ以前には及ばない。
ワクチン減弱とオミクロンについてまとめてみる。
この論文(Feikin DR et al. Lancet 2022)のmeta regression(複数研究の推計値を用いた回帰分析)では、mRNAワクチンはデルタ以前の変異株に重症化と入院(図左上)および発症(図中上)のそれぞれ非常に高く阻止し、半年後の減衰も大きくなかった。