お笑い芸人・長井秀和が西東京市議選に殴り込み!「宗教=票」からの脱却を目指す理由とは
長井秀和(お笑い芸人)
「間違いないっ!」の決めぜりふでおなじみの芸人が、年末の西東京市議選(12月25日投開票)への出馬を表明。SNSでは日々の活動報告のほか、安倍元首相銃撃事件で逮捕された山上徹也容疑者と統一教会(現・世界平和統一家庭連合)との関係で関心が高まる「宗教2世問題」についても、創価学会員だった自身の境遇や体験を踏まえた積極的な発言が目立つ。その真意は──。
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──なぜお笑いの世界から政治の世界を志したのですか。
私の場合は(参院選で初当選した)水道橋博士のように国政ではなくて、西東京市の市議選なんです。実際に住んでいて感じた問題も多くて、西東京市って田無市と保谷市が合併して出来た町で人口が20万人ちょっと。最近は転入者が増えていますが、例えばごみ袋が異常に高くて40リットルの袋が1枚60円もするんです。焼却場の問題なんですけど、でもこうした市民の声はなかなか届かなくて。それどころか、市議会の傍聴は出来てもインターネット配信は禁止だから何が行われているか普通の市民には分かりにくい。まったくのブラックボックス。それに、議員は議会内のことをSNSで発信が禁止とか、そんな言論封鎖みたいな事態がまかり通っているんです。市が統一教会の関連団体と組んでイベントを行っていたことも判明していますし、議会に不都合なことを挙げだしたらきりがない。だったら自分で議員になってみようと。もう1年ほど毎日、駅頭でつじ立ちしているので、さまざまな声が寄せられています。
──最近のSNSの投稿は政治活動もそうですが、統一教会に関係する宗教問題についての言及が多いですね。
山上容疑者と母親の関係のように「宗教2世問題」は本当に根が深いんですよ。イベントなどでいろいろな人から話を聞いていますが、親が新興宗教の信者の場合、教団の慣習とかしきたりとかから子供世代の2世が抜け出すことは未成年の時期はまず不可能でしょう。それぞれの家庭内で生き抜くために宗教を信じるか、信じたふりをしているんです。完全にマインドコントロールされているというよりは声を上げにくい環境下にある。世間からの誤解や偏見、レッテルもあります。これは一般にはかなり理解されにくい。
──銃撃事件がなければ親の信仰に苦しむ「宗教2世」の存在はこれほど可視化されることはなかったともいえます。
そこは新聞やテレビなどメディアの責任も重大だと思います。30年前に桜田淳子さんが合同結婚式に参加した時は大きく扱って社会問題化しましたが、その後はぱったりだったじゃないですか。自民党と統一教会の選挙協力って話はメディアの皆さんもある程度は知ってましたよね。それが政治の力なのか何かはわかりませんが、この間、メスを入れずに放置していたから今になって腐臭を放ったわけです。