ずいぶんとごぶさたしています。
もう忘れてしまわれた方がほとんどでしょうか。

アラブです。元気です。
まだ走っています。

さびしくはありません。まだ競馬はありますから。
月に二回、お客さんの前に元気な姿を見せられますから。
生きている証を示せる舞台は、ぼくたちに残っていますから。

でも、そろそろお別れが近づいているようです。

福山、高知、荒尾・・・・・
今の今までアラブだけの番組を組んでいた競馬場でも、
今年はもう、新馬戦が組めるかどうか、わかりません。
馬産地では、新たに生まれる仲間ももういない。
あとはもう、サラブレッドと一緒に競馬をするしかありません。
そして、今いる仲間が順番になくなれば、
もうアラブの競走は日本の競馬から、永久に姿を消します。
そういう時期、そういう節目にぼくたちは生きているようです。

福山競馬場が、ぼくたちに最後の舞台を用意してくれました。
セイユウとタマツバキ、かつての中央競馬、今のJRA所属、アラブの、
伝説の大先輩の名前をふたつ借りて、
さあ、これが最後のアラブの全国交流競走です。

ちょうどダービーの季節、全国のあちこちでダービーが開かれます。、
でも、福山は、ぼくたちの最後の花道です。
よかったら、どうか見に来てください。

ご心配なく。
このレースの後も、それぞれの場所で、みんな最後の一頭まで走り続けるつもりです。
サラブレッドを負かすつもりで精一杯がんばります。穴もあけます。
ただ、アラブとして全国のみなさんにごあいさつできるのはこれが最後。
ほんとのフィナーレ、ということになります。

この国の競走馬として、アラブとして生まれて、
この国の競馬の歴史に足跡を残すことができて、とても幸せでした。
ありがとう。そして、さようなら。
どうかお元気で。


アラブです。これがフィナーレ、お別れです。


タマツバキ記念 第7回アラブ大賞典

平成19年6月10日(日)
第4回福山競馬4日目 広島県福山市福山競馬場
全国交流競走(アラブ4歳以上、1着賞金300万円、1800㍍、10頭)

出走予定馬
グリーンジャンボ(金沢)、モナクカバキチ(名古屋)、タッカーワシュウ(荒尾)、ファルコンパンチ(高知)、ホーエイスナイパー(高知)

バクシンオー(福山)、ヤスキノショウキ(福山)、ムサシボウダイヤ(福山)、フジノコウザン(福山)、ユノフォーティーン(福山)


主催 福山市

後援 全国公営競馬馬主連合会
   JBBA日本軽種牡馬協会
   広島県馬主会




*週刊ギャロップ掲載広告より抜粋。



アラブ大賞典
←場内等に貼られているポスターとはかけ離れている週刊ギャロップの広告。モノクロ1Pで、アラブからのメッセージ形式になっています。いつかは来ると分かっていましたが、このような広告で表現されると、何とも悲しいものです。岩手に行こうと決めている自分に出来ることは何か?!残り少ない時間で考えてみたいと思わされました。



たまつばき