千葉県警「鉄道警察隊」に密着取材して分かった卑劣な盗撮犯の数々。巧妙化する手口から確保の瞬間まで、徹底取材しました。

■ホームをふらふら20分“うろちょろ男”の盗撮の瞬間!

休日の午後3時。千葉県内にある某駅。

捜査員
「最初外見てきます」

いつものように駅構内のパトロールへ向かう鉄道警察隊の捜査員たち。千葉県警は2021度の1年間だけで▼239件もの盗撮事件を摘発しています。

早速、不自然に駅をさまよう30代と思しき1人の男の姿が飛び込んできました。

5人の私服捜査員が、電車内や駅のホームで男を取り囲みます。

捜査員
「(女性を)かなり見てたね」

男はホームをふらふらした後、電車に乗ったかと思えば発車直前に突然降りる。不審な動きを繰り返すこと20分。すると・・・

捜査員
「(女性に)ついて行ってるんですかね。ついてますかね」

男の先にはミニスカート姿の女性が!しかし・・・

捜査員
「エスカレーター上るあたり。でも女の子は手すりに背中を向けて乗ったから。男はまた停車中の電車に乗った」

ADVERTISEMENT


女性がエスカレーターを横向きに乗ると、男はあきらめたのか、くるっとターンをして再びホームへ。

捜査員
「かなり警戒しているね」
「結構振り返ってますね。また後ろ振り返ってるホームに出て」

この、「うろちょろ男」怪しすぎる。

すると次の瞬間!その動きがついに止まります!


電車の座席に腰かけた男。その正面には・・・ ミニスカートの女性が!

捜査員
「ミニスカートの女の子の正面に乗ったよ」 

ガラガラの車内で、あえてミニスカートの女性の正面に陣取った男。隣の車両からその様子を伺う捜査員。そしてハリコミカメラは決定的な瞬間をとらえました!

Nスタ
「今スマホ出した。スマホ出した」

ポケットから取り出したスマホを、不自然な高さと角度で構えます。


   

捜査員
「あの角度ならズームすればいけそうだよね」

その直後、男は画面をタッチ。まさにこれが盗撮の瞬間だったのです。もう捕まえるしかありません!

捜査員
「警察です。確認したいことがあるからいいですか。なんか撮影してました?」

盗撮犯
「撮影はしてない」

ADVERTISEMENT



捜査員
「携帯の向きが気になったものだから、確認だけさせてください」


“撮影はしていない”と言い張る男。しかし、捜査員が男の同意を得て覗いたスマホには動かぬ証拠、ミニスカートの女性の動画が保存されていました。

捜査員
「見て見て見て見て。これは違う?」

盗撮犯
「これは違います」

捜査員
「何が違うの?何が違うか教えて」「お兄さん、(動画)あるんだから」

下着などを撮影する目的でカメラを向けることは、千葉県の迷惑防止条例違反です。

捜査員
「こういうの“盗撮”っていうんだよ。わかるでしょ?」

盗撮犯
「でもそういう目的じゃなくて・・・」

捜査員
「そういう目的じゃなかったら、どうやったらこれが写るのよ。シャッキッとしろよ!」


欲望を満たすための男の身勝手な行動。女性の心には深い傷が刻まれます。

被害に遭った女性
「実際撮られているの気づかなくてなんか怖い。今回スカートで座っていて撮られたので、座るの怖いなと思いました。立ってる方がいいのかなって」

警察に連行された男。千葉県の迷惑防止条例違反(盗撮)で1年以下の懲役、または100万円以下の罰金が科せられる可能性があります。

その後もハリコミカメラの前で、次々と確保される盗撮犯。千葉県内では、ここ3年で盗撮被害が▼約2.6倍にも増加しています。
その背景には、高機能なカメラが搭載されたスマホの普及などがあるとされていますが、優れた洞察力を持つ捜査員たちの目は決してごまかせません。

捜査員
「今日が(盗撮)初めてじゃないよね?調べればわかるんだぞ。消した記録とかも」

盗撮犯
「50回から100回(盗撮した)」

捜査員
「50回から100回!?」