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(暢子)今日から ここが…。
(和彦)暢子の店。
どうするかね。ちむどんどんが止まらないさ!
(和彦)オーナー浮かれてる場合じゃありません。
何でしょう?
(和彦)お店の名前いつお決めになるんですか?
であるね。(和彦)うん。
どんなお店にしたいか何を伝えたいか…。
「ちむどんどん」。
ちむどんどん? お店の名前が?
うん。
うん いいと思う。
決まり! ちむどんどん!(笑い声)
♪~
♪「陽の光纏う朝」
♪「開く窓 願う姿」
♪「忘れない 机の前 あなたの場所」
♪「また会えたら話をしよう」
♪「あの日の続きを聴かせてよ」
♪「届いて この歌あなたへ」
♪「降り注ぐ順光線」
♪「照らす背には永久の願い」
♪「『大丈夫ほら 見ていて』」
(健男)はい じゃあ みんな お酒持った?
(平太)ちょっ…ちょっと待って ちょっと待って。
(三郎)それでは 若い2人の門出を祝って乾杯。
(一同)乾杯!
(拍手)
(智)ちむどんどんの開店はいつ?
内装工事が終わって厨房の設備が整ったら8月の初め頃には。
三郎さん 多江さん 皆さんも開店の日には是非 いらっしゃってくださいね。
(多江)たまには 鶴見にも顔出してね。
もちろんです。
(健男)やっぱりマーサンヤー!(栄吉)だからよ。
あ~ 暢子ちゃんがいなくなったらこのチャンプルー食べられなくなるんだね。
(平太)また 前のチャンプルーに逆戻り?
(栄吉)であるわけですよね。(順次)ちょっと待って。
俺のチャンプルーがおいしくないって言ってるわけ?
(トミ)お父ちゃん 今更?
(笑い声)
℡
もしもし。
あっ 田良島さん?
えっ!?どうした?
僕 東洋新聞 クビになるかもって。
えっ?
(笹森)うちの記者が悪徳商法に関わっていたとなると読者は もちろんのこと上層部も黙っちゃいない。
(田良島)殴っちまったのか?
突き飛ばしたのは 事実です。
暴力を認めるんだな?
はい…。責任を取って 退職届を書け!書きたくないというのなら懲戒解雇だ。
(田良島)俺が責任取ります。
(和彦)田良島さん。
俺が辞めるので青柳は 不問にしてください。
(和彦)待ってください。(田良島)黙ってろ。
処分は 追って伝える。
(田良島)局長!(和彦)田良島さん!何で…。考えろ!
お前は 今無職になるわけにはいかないだろ。
♪~
ただいま。
お帰り。
辞める?
うん。
そうしないと田良島さんに迷惑が。
ニーニーと うちのせいで大変なことに。
暢子も賢秀も 僕の大切な家族。
後悔はしてない。
♪~
(清恵)今度は何を たくらんでんの?
(賢秀)たくらむ?おかしいじゃん。
顔に あざ作って帰ってきてから休憩も取らずに 真面目にず~っと。
清恵さん。
何?
なっ 何なの?
僕は 生まれ変わる。
真面目に 地道に コツコツ生きてくと決めた。
もし ご迷惑でなければここで一生 一緒に働かせてください!
一生? 一緒に?
それは つまり…。
(寛大)あっちの豚舎ちょっと 修繕が必要だ。
あ~ 喉が渇いた…。
あっ…。
あっ いや あっ 豚舎が乾いて喉が修繕だった!
あっ そ… そうだ そうだ!忘れてた!あ~ そうだ そうだ。(賢秀)お手伝いします!
♪~
(晴海)お母さん。
(良子)晴海。
(優子)今日は 晴海ちゃんが野菜のお刺身をお母さんと一緒に食べるんだよね。
(晴海)うん!野菜のお刺身?
はい。 はい いくよ。せ~の…。
せ~の…。
頑張って…。
やった 取れた~!取れた。
ほら。
(晴海)はい。
はい。
うん。
頂きます。
頂きます。頂きます。
おいしい。 マーサン!お母さんも食べて。
うん。
うん おいしい!
やった やった やった!
このモーウイ うちが育てたんだよ。
(優子)頑張ったんだよね。うん!
モーウイはね 赤瓜とも言うわけ。
酢の物にしても煮物にしてもおいしいよ!
でも 畑で食べるのが一番だ。
フフフフ…。晴海 顔が泥だらけさ。
もっと食べて!うちが育てたんだのに。
うん。
う~ん! うん。
(優子)特別なものじゃなくていい。うちらの目の前はこんなにおいしいもので あふれている。
お母さんたちも この畑の野菜を食べて元気に 大きくなったんだよ。
♪~
これだ。
お母ちゃん ありがとう!
ヒントが見つかったさ。
和彦は 東洋新聞を退職することになりました。
この学芸部で学んだことを糧に新たな自分の道を探して頑張りたいと思います。
長い間 お世話になりました。
本当に ありがとうございました。
(拍手)
田良島さん お世話になりました。
ありがとうございました。
これ ささやかなものですけど。
置いておきます。
いずれ 新聞社は辞めるつもりでしたししばらく フリーの記者として自分の企画書を持って出版社を回ってみます。
小さくないぞ「東洋新聞」の看板をなくした代償は。
もちろん 分かってるつもりです。
ちょくちょく顔出せ。何でも相談に乗る。
辞めた人間が顔を出すのは迷惑でしょうし。
迷惑じゃない。お前が勝手に決めるな。
上層部は 田良島さんにも目をつけています。
僕と関わらない方が…。
僕は 東洋新聞社とも田良島さんとも関係ないですから。
関係ないなんて言うなよ。
二度と言うな。
はい…。
小林。(小林)はい!
お前… お前 この先生の中身の薄い話そのまま載せるつもりかよ。
(小林)すみません。(田良島)作戦会議!
(小林)はい!
開店まで あと2か月。
2人は 不安を抱えながらも新しい暮らしを始めました。
ごめんね うちのせいで…。
ううん。 もともと いつかは新聞社を飛び出して自由に仕事をしたいと思ってた。
きっと 神様がそのチャンスを与えてくれたんだ。
だけど…。
2人で力を合わせればきっと うまくいく。
そばに暢子がいてくれたら百人力だよ。
うち 和彦君と結婚してよかった。
あっ… 参ったな。また 先に言われちゃった。
あれ 文机は?
まだ 下じゃないかな。
取ってこようね。いいよ 後で持ってくる。
ううん 大丈夫。(和彦)ありがとう。
(和彦)どうした?
う~ん 何か おなかが…。
すいた?ううん ムカムカする。
ムカムカ?うん。
あっ…。えっ 暢子?
どうした? 暢子?
えっ どうした どうした?
(拍手)レコード歌手の卵?
俺は 歌子の唄が大好きさ。
言うだけなら 誰でもできるよぅ。
延期。 お店のオープンは 延期しなさい。
まさかやー!矢作さん!?
暢子さん 和彦と離婚してください。