ミレイによるインタビューのあと、パレードまであと少し時間があったのでルルーシュ達は近くの公園のベンチに座っていた。
「私達が答えられないと言っていたのに、よくインタビューを受けたな」
「本当は断るつもりだったが、カレンの姿に気づかれたからな。変に断っていたら俺の正体がバレると思ったんだ」
「…そうね。でも会長とリヴァルには感謝だわ。気づかないフリをしてくれたおかげで、騒ぎにならなかったし」
ゼロとナナリー程ではないが、カレンも世間からの人気がかなりあるので、ミレイとリヴァルが気づかないフリをしてくれた事に感謝をしていた。
ちなみに、リーシャは泣き疲れたのか、ぐっすりとベビーカーの中で眠っている。
「まぁ、会長もリヴァルも元気そうで良かった」
「本当にね。それにしても、リヴァルの想いが報われる日は来るのかしら…」
「諦めなければそのうち来るだろ。…さて、そろそろ行くか」
そう言ってルルーシュが立ち上がったので、C.C.とカレンも立ち上がろうとした時、とある男にカレンが声をかけられた。
「お、もしかしてカレンか!?」
「ん?…げっ、ヤバッ…!」
「「(これは流石にまずいぞ…!)」」
声がした方を向いて、カレンはやばいと声を出し、ルルーシュとC.C.は、これは本気でまずいと心の中で思った。
カレンに声をかけた人物は、面白そうな場所を探して世界を旅しているジノ・ヴァインベルグだったので、ルルーシュの髪を染めてるだけの変装がいつバレてもおかしくなかった。
「久しぶりだなカレン!」
「(とりあえず様子を見るしかないか…)はぁ…。久しぶり、ジノ。よく私ってわかったわね」
カレンはジノに挨拶をして、様子を見る事にした。
「この私がカレンの事を見間違えるわけないからな!…で、何で髪を染めているんだ?」
「髪を染めてる理由は変装のためよ。それと、お願いだから私の名前を大声で呼ばないで。ここに来てる事がバレるから」
「変装?それに、どうしてバレたらダメなんだ?」
「私が今日おこなわれるパレードの参加を断ったからよ。だから、お忍びで来てるの」
「なるほど?…っお前は!!」
カレンはバレたくない理由を教えたが、ジノは何で断ったんだ?と疑問に思いながらも一応納得して、カレンの横にいたルルーシュとC.C.を見つけて驚きの声をあげた。
「カレ…っと、名前はまずいんだったな。何故"魔女"がここにいるんだ!」
"魔女"という言葉に思わず顔を顰めるC.C.。そして、それを見たカレンは、ジノに対しての心が冷めていくのを感じていた。
「それにその横にいる男はもしかして…!」
「(これは本当にまずいぞ…!ここにはリーシャもいるんだ!…考えてる時間はないっ!俺の存在がバレてしまったのなら、自分が囮になってC.C.とリーシャを逃し、カレンを2人の護衛にっ!……C.C.?)」
ルルーシュが自分を囮にしてC.C.とリーシャを逃がそうと考えていたら、C.C.がルルーシュの前に立った。
「…初めましてだな、元ナイトオブスリー。別に私がここに居てもおかしくないだろ?それと、この男は確かに似ているが、お前が考えてる者ではないぞ?名前も''アラン''というしな」
「その言い分が通じるわけがないだろ!髪色は違うが、この男は間違いなくルルー「…ジノ」…なんだ、カr……くっ!?」
名前を呼ばれてカレンの方を向こうと瞬間、そのカレンからの回し蹴りが飛んできたので、ジノは持ち前の身体能力で何とか防ぐ事には成功したが、少し後方へ飛ばされてしまった。
「な、何をするんだカレン!!……!?」
ジノはカレンに不満の声をあげるが、そこには回し蹴りをした片脚を上げた状態で表情を無くし、完全にキレてるカレンがいた為、思わず後ずさりをした。
「私、貴方に言ったわよね?お忍びで来てるって。なのに何で騒ぎを起こそうとするのかしら?」
「…すまない…」
自分を蹴り飛ばした脚をゆっくりと下ろしながら、そう聞いてくるカレンに、ジノは謝るしかなかった。
「だが、そこにルルーシュが…!」
「似てるけど彼は''ルルーシュ''じゃない。2年前にゼロに討たれて死んだところを貴方も見たでしょ?それに、この場にC.C.が居てもおかしくない。今日は''ルルーシュの命日''なんだから。…それと私は今、C.C.(それとルルーシュもだけど)の騎士をやっているの」
「!!」
カレンがC.C.の騎士をしている事に驚くジノ。
「なら黒の騎士団は辞めたのか?」
「辞めてないわよ?籍は残してあるし。まぁ、ほとんど休業状態だけど」
「そうなのか…」
「…2年前、貴方がコーネリアからなんて聞かされていたのかわからないけど、今のC.C.は''ある人''を心から愛してるただの女性で、この子のお母さんよ。貴方やコーネリアが言う''魔女''なんかじゃない。だから、C.C.の事を''魔女''呼ばわりした事は絶対に許さない。…ジノ、私は貴方の事を友達だと思っているわ。だけど、私の主を…大切な友達を傷つけるというのなら容赦はしない」
「カレン…」
「…あと、友達として忠告しておくわ。貴方、その考えを改めないとコーネリアと同じ道を辿るわよ。私はそうなってほしくないし、仮にそうなってしまった場合、貴方を殺す事になる。それを覚えておきなさい。…そろそろ行きましょ?C.C.、''アラン''」
そうしてカレン達は去っていったが、ジノはそれを追いかけようとはしなかった。
ジノはコーネリア化はしないはず…!