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(三郎)まあ 警察には事情は分かってもらったし田良島さんも随分 口添えしてくれて賢秀が お縄になることはなさそうだ。
(順次)それで 賢秀は?警察署で別れた。
(トミ)暢子ちゃんのお金は?
(三郎)それは…戻ってくる可能性は 低いだろうって。
(トミ)そんな! だって何年もかけて ためたお金でしょ?
また ためるのに何年かかるのよ!
トミよ 分かってるんだから言うなよ。
ごめんなさい…。
(暢子)うちは 大丈夫です。
ニーニーが無事だったから いいんです。
お店は またいつか…。
♪~
♪「陽の光纏う朝」
♪「開く窓 願う姿」
♪「忘れない 机の前 あなたの場所」
♪「また会えたら話をしよう」
♪「あの日の続きを聴かせてよ」
♪「届いて この歌あなたへ」
♪「降り注ぐ順光線」
♪「照らす背には永久の願い」
♪「『大丈夫ほら 見ていて』」
(和彦)いってえ…。
(賢秀)あんな へなちょこパンチで勝てるわけないだろう。
(智)賢秀こそ 元ボクサーのくせに。
だからよ。素人相手に 本気出せないさ。
おっ…。
回想 (優子)どうしてそんなことしたわけ?
(善一)何人か仲間がいてみんな万引きしたんだが賢秀は 俺の目を盗んでレジの小銭を…。
(賢三)次に こいつがこんなことしたら俺が刑務所に入る。
すいませんでした。(善一)賢三さんそんな やめてちょうだい。
ありえん! 父ちゃんは関係ない!
関係ある。関係ない!
家族だのに 関係ある!
関係ないって言うな! 二度と言うな!
♪~
お前は悪くない。悪いことをしたけどお前は 悪い人間じゃない。
お前が悪いとしたらそれは 父ちゃんのせいヤサ。
賢秀…お母ちゃんとみんなを 頼むよ。
♪~
すまなかった!俺は 本当に情けない 大バカ者ヤサ。
(智)おいおい…。暢子に!
暢子に 幸せになってほしかった。
母ちゃんに 楽させてやりたかった。
でも… ただ それだけだのに。
俺は 今度こそ心を入れ替えて地道に働く!
何年かかっても 暢子の200万必ず… 必ず 倍にして返すから!
本当に…。
ニーニーは 無事。
今は 和彦君と智といるはず。
(良子)暢子の200万は?
戻ってこないさ。
だから お店は諦める。
そんな…。
(石川)暢子ちゃん お金を送ろうね。
お金を送る?
海外旅行に行こうと思って貯金してたから。
暢子ちゃんの開店資金にして。
まさかやー。
良子に代わるね。
本当に いいの?
あのニーニーがいたから俺たちは 結婚できたんだから。
(石川)ほら。
うん。
ニーニーを助けるためなら200万使おうって。
博夫さんと話してそう決めたわけ。
℡(良子)うちが暢子の立場でも迷わずお金を渡したと思う。
ニーニーが無事でよかった。
どうもありがとう。本当に 本当に ありがとう。
200万 送るからね。
でも… いつ返せるか分からんよ。
℡(良子)返さなくていい。もらってちょうだい。
復帰の年から 一人で東京で働いて何年 頑張った?
でも…。
暢子のお店 楽しみにしてるから。
ありがとう…。
ありがとう。
良子たちからの援助を受け暢子は 予定どおり開業に向けて準備を進めることができました。
・(拍手)
そして フォンターナ出勤 最後の夜。
本日をもって うちはこのフォンターナを卒業させてもらいます。
ここで 7年間 たくさんのお客様の笑顔を見ることができました。
うちの人生の宝物です。
皆さん 本当にありがとうございました。
(拍手)
(山辺)お疲れさま!お疲れ。
お疲れさまでした!お疲れさまでした!
頑張れよ。頑張れ。
泣かせるなよ。(拍手)
(房子)うん。
(房子)一つだけ教えて。
どうして 沖縄料理なの?
ずっと イタリアンを修業してきたのに。
いろんな人に それを聞かれてうまく言葉にできなくて考えていたんです。
小学生の時に 和彦君がやんばるに来たんです。
父が まだ生きていた頃です。
父と作った沖縄のそばを食べてもらいました。
回想 ん~ 難しい~。
ど~ん!
おいしくない?
今まで食べた そばの中で一番おいしい!
ねえ やった!
お父ちゃん やった~! やった!
やった! やった!
うちが料理をして誰かに食べてもらいたいのはあの日のうれしさが忘れられないから。
父と作った 家族と食べたおいしいものを食べてもらいたいからなんです。
うちにとっての足元の泉は家族と食べた ふるさとの料理です。
うちは ふるさとの味でたくさんの人を笑顔にしたい。
だから 沖縄料理のお店をやりたいんです。
大きな店で 高級な料理を作ることだけが料理人の幸せとは限らない。その人が 何をやりたいのかによりけり。ただ 何をやりたいのか分からないまま終わることが多い。
分かりました。
♪~
オーナー約束は 絶対に守ってくださいね。
約束?うちがお店を開いたら三郎さんと多江さんと泡盛で乾杯しに来てください。
始めるだけなら誰でもできる。
こうしましょう。
知らないお客様だけでお店が満席になったら私は あなたの店に行く。
分かりました! 約束ですよ。
♪~
この店から独立する人 みんなに言っていることを言います。
どんなに苦しくても資金援助はしない。
借金の保証人にもならない。
たとえ親戚だといってもそのルールは変わりません。
分かっています。
だけど ちょくちょくお店には顔を出させてもらいますね。
来なくていい。
あなたは もう このフォンターナとは関係なくなるし 私とも関係なくなる。
関係は なくなりません!
いつか あなたは私のことを忘れるし私も あなたのことを忘れる。
うちは 絶対にオーナーのこと忘れません。
オーナーうちのこと 忘れるんですか?
(二ツ橋)お別れのお食事にぴったりなメニューを用意しました。
ナポリタン!
うちが 一番最初に作ったイタリア料理です。
ナポリタンはイタリア料理ではありません。
はい。
覚えていますか?
回想 (房子)これは?
ナポリタンです!ナポリタン?
うちの得意な たった一つだけ作れるイタリア料理です!
♪~
忘れられるわけないじゃないの。
頂きましょう。
頂きます。
♪~