簡易水洗トイレの交換|DIYは可能?交換の目安は15年!
下水道の整備が不十分な地域にお住まいのご家庭で、多く使用されているのが”簡易水洗トイレ”です。
水道救急では、
『今使っている簡易水洗トイレを、新しく交換して欲しい。』
というご依頼を、数多くいただきます。
『この記事では、簡易水洗トイレ交換をご検討中の方へ、交換目安、取り扱いメーカー、DIY交換についてご紹介していきます。』
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簡易水洗トイレとは?
簡易水洗トイレ(簡易水洗式便所)は、先述した通り下水道などの整備が不十分な地域で使用されている、汲み取り式のトイレです。
見た目は一般的な本水洗トイレに近いですが、トイレから流した排泄物はタンク(便槽)に溜まる仕組みになっています。
メリット
下水道が整っていない地域で、昔から使用されているのが”ボットン便所”(ボットントイレ)です。
ボットン便所は便器側から便槽が丸見えで、それに伴い臭いが立ち上ってきてしまいます。
簡易水洗トイレは、便器と便槽の間をフラッパー弁などで遮断・密閉する事が可能。
そのため、便槽から立ち上ってくる臭いや、ハエなど虫の侵入を防ぐ事ができるため、衛生面でも大変優れています。
また、一般的な洋式便器と同じ形状(洋式の場合)をしていて、座って用を足せるので小さいお子様やお年寄りの使用も安心というメリットがあります。
デメリット
簡易水洗トイレは、定期的に業者に汲み取りに来てもらう必要があります。
そのため、トイレの使用頻度が高かったり、ご家族が多い場合は汲み取り費用がかさんでしまいます。
また、ボットン便所に比較すると臭いはマシですが、一般的な水洗トイレと比較すると臭いが気になってしまう場合があるという点がデメリットになります。
『排泄物が丸見えのボットン便所に比べると、見た目が水洗トイレと大差無い点が大きなメリットかと思います。』
簡易水洗トイレの洗浄方式は3種類
簡易水栓トイレには、以下の3種類の洗浄方法があります。
ペダルタイプ
便器の足元にあるペダルを踏むと、フラッパー弁がパカッと開き便器内の排泄物が便槽に落ちていく洗浄方式。
最近では、ペダルタイプは減ってきているようです。
レバータイプ
本水洗トイレを流す時と同じように、タンク横などに付いているレバーを回して流すタイプ。
レバーを回すと、便器内の排泄物が流れ落ちていきます。
ピストルタイプ
水鉄砲のような形をしている洗浄ガンで、便器内を洗浄して排泄物を落とす洗浄方式。
ペダルタイプやレバータイプのトイレにも取り付け可能。
流しきれなかったり便器内に付着した排泄物を、強い水圧で洗い落とす事ができます。
上記3種類の他にも、暖房便座やシャワートイレの取り付けが可能なタイプなどもあり、水洗トイレと使用感に大きな差が無い機種も増えてきているようです。
『最新の簡易水洗トイレでは、全自動で洗浄してくれる機種もあります。』
交換の目安は15年
使用頻度や使用環境によっても異なりますが、一般的には10年〜15年で不具合による交換を検討されるケースが多い傾向にあります。
お手入れの仕方によっては、20年以上でも問題なくご使用になっているご家庭も沢山あります。
便器が陶器製であれば、割れ、欠け、ヒビが生じていなければ、半永久的に使用可能。
しかし、トイレタンク内部品、止水栓、給水管、便器とトイレの接続部分、などは経年により様々な箇所にトラブルが発生しやすくなってきます。
また、簡易水洗トイレは”尿石が付着しやすい”という特徴があります。
使用年数が長くなり、尿石が大量に付着した状態になると、便槽と便器の間を密閉している”フラッパー弁”の密着が悪化。
その影響で溜り水が溜まりづらくなったり、便槽からの臭いが立ち上ってきたりする事も。
修理のみで済むケースも当然ありますが、長い目でみると便器本体を新しい物と交換するほうが、費用を安く抑えられるケースも多くあります。
『15年以上使用した簡易水洗トイレで、水漏れが発生したり悪臭を感じるようになったら交換時期のサインです。』
正しいお手入れ方法
簡易水洗トイレのフラッパー弁部分には、便槽に繋がっている穴を密閉するため、ゴム製パーツやパッキンなどが使われています。
誤った掃除をすると簡易水洗トイレの寿命を縮めてしまう恐れがあるため、ここでは掃除をする際に注意するポイントをご紹介していきます。
塩素系洗剤はNG
塩素系洗剤は汚れを落とす力が強いため、ピカピカに掃除をする事ができます。
しかし、パッキンなどが変形する恐れがあり、頻繁に使用すると劣化が進み水漏れに繋がる可能性も。
各洗浄剤も要注意
・スタンプ型便器洗浄剤
・タンクに入れるタイプの洗浄剤
・手洗い部分に置くタイプの香り付き洗浄剤
これらの洗浄剤も、成分によってはフラッパー弁を傷める原因になってしまいます。
そのため、簡易水洗トイレの各製造メーカーでも使用を控えるように記載されています。
使うなら中性洗剤
洗剤を使って掃除する際は、中性洗剤(食器用洗剤もOK)を使用するようにしておくと◎。
また、便器内に尿石が付着した場合、酸性洗剤を使わないと取り除くのが難しくなってしまいます。
大量の尿石が付着した状態になると、フラッパー弁が密閉できなくなり水漏れに繋がる恐れがあります。
こまめに掃除を行い、尿石が付着しにくい状態をキープしておく事が、簡易水洗トイレを長く使用する上でのポイントです。
『正しいお手入れをしておくと、簡易水洗トイレの寿命を延ばす事ができますよ。』
フラッパー弁が閉まらない時は?
簡易水洗トイレには、便槽から悪臭や害虫などが上がってくるのを塞ぐため”フラッパー弁”というフタが取り付けられています。
排泄物を流す時に、フラッパー弁がパカッと開き便槽に落ちていく仕組みになっています。
簡易水洗トイレで不具合が発生しやすいのが、このフラッパー便。
フラッパー便の不具合で最も多いのが、【フラッパー便が閉まらない】という症状です。
フラッパー便がしっかりと密閉できなくなると、溜り水が漏れてしまったり、便槽から臭いが立ち上ってきたりするため何かしらの対処が必要となります。
フラッパー弁を掃除してみる
フラッパー弁に、汚物や尿石が付着していると密閉できなくなってしまう事があります。
簡易水洗トイレは、便槽がすぐに満タンになってしまわないよう500ml以下の少ない水で流す造りになっています。
一般的な水洗トイレと比較すると、流す際の水が少ないため便器に尿の成分が残留。
そのため、どうしても便器やフラッパー弁などに尿石が付着しやすくなってしまいます。
フラッパー弁は専用ブラシと中世洗剤を使用し、週に1〜2回の頻度で掃除をするのが理想的。
それでも付着した尿石が取れない場合は、”尿石除去剤”を使用して掃除をしてみましょう。
こちらの動画のような手順で、尿石除去剤とブラシなどを使用し綺麗に尿石を取り除けば、フラッパー弁が密閉できるようになる可能性があります。
それでも改善されない場合は、一度業者にご相談ください。
フラッパー弁は自分で交換できる?
フラッパー弁くらいなら、自分で変えられないかな?と考える方もいらっしゃるかもしれませんね。
DIYでフラッパー弁を交換する事は、不可能ではありません。
製造が終了していない物であれば、各メーカーの公式サイトなどで購入可能。
こちらの動画のような手順で交換していきます。
DIYに慣れている方であれば、短時間で交換する事も可能かと思います。
賃貸住宅にお住まいの方は、万が一の事を考えDIYでの交換は控えておきましょう。
DIYで交換作業を行う場合は全て自己責任となりますので、慎重に行うようにしてくださいね。
『閉じないだけでなく開閉ができなくなった場合は、ワイヤーが切れている可能性がありますので業者にご相談ください。』
簡易水洗トイレ取り扱いメーカー7社紹介
現在販売されいてる簡易水洗トイレと、取り扱いメーカーをご紹介していきます。
ちなみに、トイレといえば”TOTO”というイメージを持っている方もいらっしゃるかもしれませんが、TOTOは簡易水洗トイレの販売はしていません。
ダイワ化成
簡易水洗トイレ【ソフィアシリーズ】を販売。
レバーを手前に引くと排泄物が流される仕組みで、排泄物や水の重みでフラッパー弁が勝手に開く事がないため、健康状態のチェックも可能。
メンテナンス性も良く、もし途中で下水道を開通させ本水洗トイレに変更したくなった場合、対応機種であればオプションの切り替えパーツを取り付けるだけで、簡易水洗トイレを水洗トイレに変換する事ができます。
LIXIL
【トイレーナR】という、手洗栓付き簡易水洗トイレ。
傷や汚れに強く、フラッパー弁と溜水で立ち上ってくる嫌な臭いを遮断。
暖房便座や、シャワートイレの取り付けも可能です。
アサヒ衛陶株式会社
手洗栓有り無しが選べるタンク式と、限られたスペースにも適しているタンクレス式の、2種類を販売。
※簡易水洗小便器の取り扱いもあります。
水や排泄物の重みでフラッパー弁が開き、少量の水でしっかり流す事が可能。
シンプルな構造で、故障の少ない設計になっています。
ジャニス工業
簡易水洗便器【ジャレット】を販売。
白色とピンクの2色から選べます。※ピンクは受注生産
積水ホームテクノ
【セキスイリブレット】という商品名で販売。
便器は全機種陶器製で、オプションで暖房便座設置可能。
ネポン
【パールトイレ】と、【プリティーナ】【プリティーナシャワー】を販売中で、プリティーナシャワーは名前の通り温水洗浄便座となります。
パールトイレは、専用洗剤を使用すると、便器内を泡のパワーで洗浄し清潔な状態を保ってくれます。
ちなみに、プリティーナの一部商品は、アサヒ衛陶株式会社からのOEM供給で販売。
ロンシール機器株式会社
【ロンクリーン】という、簡易水洗トイレを販売。
簡易水洗トイレを設置後に、本水洗トイレに変更したくなった場合、専用パーツを取り付ければ水洗トイレに変換できます。
簡易水洗トイレはDIYで交換できる?費用は?
古くなった簡易水洗トイレを自分で交換する事は、結論から言うと【可能】です。
簡易水洗トイレ本体は、大きいホームセンターなどであれば販売されている事もあります。
配管などの知識がある程度あれば、自分で交換する事も不可能ではありません。
しかし、便器が陶器でできている場合40kg前後の重さがあるため、女性や力の弱い方が一人で作業を行う事は難しく、あまりオススメできません。
こちらの動画では、簡易水洗トイレを交換する時のポイントなどが紹介されています。
費用の目安
簡易水洗トイレ本体は、ピンキリではありますが55,000円前後〜販売されています。
ご自宅が『自己所有』の方は、自分で便器を購入しDIYチャレンジされるのも良いかもしれません。
しかし、水道屋としてはあまり推奨できません。
DIYでの交換が推奨できない理由としては、
・ノコギリ
・電動ドライバー
・モンキーレンチ
・コンクリート用ドリル(不要な場合もあり)
・コーキング材
など、専門工具や材料が別途必要になるという点と、「水」を扱う場所に関してのDIYは、商品の寿命や回りに接続する床や配管等、ついては建物の寿命すら変えてしまう可能性もあるからです。
また、簡易水洗トイレ各メーカーも専門業者による設置を推奨しており、ご自分で設置した場合「商品」と「工事」が別になるため「工事(施工)保証」が付きません。
『建物に付随する商品を設置の際には、「商品」と「施工(工事)」は同じ所で購入する事をおススメします。』
まとめ
簡易水洗トイレは日々進化していて、最近ではパッと見ただけでは水洗トイレと大差ない物も多く、暖房便座やシャワートイレの取り付けも可能になっています。
暖房便座は、寒冷地にお住まいの方に。
シャワートイレは、お尻がデリケートな方などにも最適です。
DIYで簡易水洗トイレを交換する場合は、ポイントをしっかり押さえればさほど難しくはありません。
しかし、交換に関しては全て自己責任となりますので、自信がない方は業者に一度ご相談してみてくださいね。