海自、存立危機シナリオで初訓練 米海軍主催の演習内
岸信夫防衛相は8日の記者会見で、集団的自衛権の行使が可能になる「存立危機事態」を認定したとのシナリオに基づく実動訓練を初めて開催したと発表した。海上自衛隊がハワイ沖などでの米海軍主催の多国間海上訓練「環太平洋合同演習(リムパック)」の一環で参加した。
実動訓練は7月29日から8月3日まで開いた。岸氏は「シナリオの設定など詳細は運用に関わるので(回答は)控える」と述べた。米海軍との連携などを確かめたものとみられる。
存立危機事態は密接な関係にある国への武力攻撃が発生して日本の存立が脅かされる明白な危険がある状態を指す。2015年成立の安全保障関連法で定めた。
岸氏は「安保法を効果的に運用し、あらゆる事態に対応できるよう万全を期していく」と述べた。