老人ホーム「サニーライフ」重役が風俗嬢と妊娠トラブル 「着信拒否され堕胎」女性本人が告発

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「子供を産んでと言ったことはない」

 彼の態度の変化に戸惑う彼女は弁護士に相談。最終的には中絶を決意したという。

「手術の同意書に男性側のサインも必要で、弁護士さんが彼と会う約束を取り付けたのですが、当日にすっぽかされた。それで私はサインなしでも受けられる新宿のクリニックでの堕胎を余儀なくされました」

 出会いから1年が経った20年3月、彼女は手術費用と慰謝料、計約1千万円の請求を行った。かたや男性側から提示された額は、手術費用と雀の涙ほどの慰謝料のみ。両者の主張の隔たりは大きかった。

「私自身、ショックで心も病み、店で働けなくなりました。ようやく体調が元に戻りつつあったこともあり、昨年春から再び彼の弁護士と話し合いを続けましたが、何の謝罪もないどころか、“子供を産んでと言ったことはない”“受け取ったメッセージは人違い”などと主張する始末でした」

 その不誠実さに業を煮やし、告発を決意するに至ったのだ。改めて件の男性の携帯に架電すると、

「かけ直します」

 と回答を避けた挙句、代理人の弁護士を通じて、

「プライバシーにかかわる事項ですから、一切お答えいたしかねます」

 彼女はこう話す。

「彼はダイヤモンドがちりばめられたような時計や、上等なスーツを身にまとっていました。入居者や家族たちから搾取したお金で贅沢をし、人を欺く人物が経営に加わっていることを、世間に知ってもらいたい」

週刊新潮 2022年3月24日号掲載

ワイド特集「春の夜の闇」より

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