【経歴】
2011年入社。第二営業部に配属。取次営業を担当。
2014年、第三営業部コミック課(現在の第一営業部)に異動。取次営業や専門店を担当。
2015年、第二コミック出版部に異動。WEB発のコミックスや小説の編集を担当。
2018年、現部署の月刊アクション編集部に異動。『カワセミさんの釣りごはん』、『青に、ふれる。』などの編集を担当。
――月刊アクション編集部の仕事について教えてください
主に青年向け月刊マンガ雑誌「月刊アクション」に掲載される作品を制作しています。雑誌だけではなく、単行本化に際しての仕事も業務に含まれます。『小林さんちのメイドラゴン』『つぐもも』などアニメ化された作品も多数あり、そういった場合にはグッズ化やゲーム化の監修など業務内容も多岐にわたります。
――ご自身の仕事について教えてください
「月刊アクション」だけではなく、「webアクション」や「comic marginal」にそれぞれ担当作品があり、その編集が主な仕事です。
また「月刊アクション」や担当している作品のSNSの運営もしています。最近では、ただ刊行するだけではなかなか読者の方に作品を知ってもらうことができないので、 “作品を目にする機会”を増やせるように試行錯誤しています。
――仕事をする上で大変なことと、必要とされる能力は?
どうしても「〆切」が存在するので、その中でいかに良い選択ができるかが勝負だと思っています。このセリフでいいのか、このイラストでいいのか、このキャッチコピーでいいのか。そのため決断する力は大事です。私自身、優柔不断な人間なので、いつも困っています(笑)
――新しい企画を立ち上げる際、意識している点はありますか?
まずは自分が「面白い」と思えるかどうかです。今はアプリなど、無料で作品を読む人も多いので、「自分がお金を出してでもこの本を買いたいという気持ちになれるか」は意識しています。
昔、先輩に第1話を読む際に気を付ける点として教えてもらったことで、心に残っていることがあります。「他の出版社に取られてしまった作家さんだとしても、お金を出して買いたいと思うかどうかまで練り上げる(取られてしまって悔しいので、本当は面白いと思いたくないけども、やっぱり面白いと感じてしまうレベル)」というものです。
また自分自身の面白いという気持ちが出発点にはなるのですが、そこにちゃんと他の読者がいるのかということも気にしています。
――作品を作るにあたり、他の部署とどのような関わりがありますか?
書店(電子書店も含む)とダイレクトにやり取りしている営業部とコンテンツ事業部には、「次にこういう作品が出るのだけれど、好きそうな書店はないか?」や「どういうプッシュの仕方をするのがいいのか?」という相談をしに行きます。
『青に、ふれる。』という作品は、今を生きる人たちにこそ読んでもらいたいと思い、1巻目から営業部、コンテンツ事業部ともに仕掛けに乗ってもらいました。すぐに良い数字が出たわけではなかったのですが、新刊が出るたびにコンテンツ事業部に電子施策をうってもらったり、宣伝部にも色々とお願いをしたおかげで、様々なメディアに取り上げられたり、「このマンガがすごい!」にランクインしたりと広がりをみせることができました。(もちろん作品の力がすごく大きいのですが)
――学生時代の経験で、社会人生活において役立ったことはありますか?
逆に、学生時代にあれをやっておけば、これをやっておけばということばかりです。作家さんとの話は多岐にわたるので、自分は知らないことが多いなと後悔することも多いです。なので、本でも、映画でも、旅行でも後回しにせずやりたいことに取り組んでほしいです。
学生時代の友人は、仕事関係の人とは別角度からの情報を教えてくれるので、「今みんなはこんなことに興味を持っているんだ」とか「自分が気づかなかった面白そうなこと」に気づくことができ、感謝しっぱなしです。
――未来の新入社員に一言
その時、その時の自分にしか持てない視点があるはずです! 若い皆さんが「面白い」と思うことを私も知りたいです! 説得力さえあれば、あなたの「面白い」という気持ちを優先してくれる会社です。実際に私もマンガの編集をしながら、ずっと好きだったYouTuberの方の本を刊行しました。
一緒に働ける日を楽しみにしています。