国鉄時代の色に塗り替えられたJR西日本の特急「やくも」が人気を集める中、沿線の住民からは「撮り鉄」のマナーを問題視する声が上がっています。
なかには、私有地の柿の木が無断で切られたという衝撃的な被害も出ていました。
ひまわり畑が見ごろを迎える田園風景の中を、国鉄色の特急やくもが走り抜けます。

鳥取県伯耆町。満開のひまわりと大山、そして、列車のコラボレーションをカメラに収めようと、連日たくさんの人が訪れています。
鉄道ファン(撮り鉄)
「やっぱり国鉄色やくもが、もうなくなると思って撮りに来ました」

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多くの撮り鉄たちがマナーを守って撮影に興じている一方、近隣住民の頭を悩ませているのが、一部の撮り鉄たちのマナー違反行為です。
土日や祝日になると、集落には道路脇に駐車する車が連なっているといいます。

近隣住民は
「道の片方だけで20台はある。そして道の両サイドに駐車してしまう。真ん中は1台は通れるけどね。だけどもすれ違いはできないです」
「そりゃもう問題だなという…大騒ぎになったこともありました」
さらに線路沿いでは、耳を疑うような被害も発生していました。
小林健和キャスター
「後ろに見えるひまわり畑、そして先の線路の途中に位置するこちらの木…明らかに人工的に切り取られているように見えます」
線路沿いに植えられていた3本の柿の木が、何者かに勝手に伐採されてしまったというのです。

土地の所有者は鳥取県米子市在住の男性。
事件が起きたのは2022年の春で、ちょうど菜の花が見頃の時期だったといいます。
木を勝手に切られた男性
「『うそでしょ、冗談でしょ』と。最初は状況が飲みこめませんでした」
男性は、線路沿いの柿の木2本が、幹から切られていることに気づきました。
そして、その日の夕方にもう一度通りかかったときには、さらにもう1本切られていたそうです。

小崎純佳キャスター
「こちらの木は、根元の方から伐採されています。10センチほどしか残っていません」
3本のうち1本は、ほぼ根元、地面からわずか10センチを残して切られてしまい、もはや木がなくなってしまっている状態です。

男性は切断面の状況から、木はチェーンソーなどで切断されたと見ています。