夏限定で発売している「甘酒レモンスカッシュ」。レモンシロップ、甘酒、炭酸水の3層でできている
夏限定で発売している「甘酒レモンスカッシュ」。レモンシロップ、甘酒、炭酸水の3層でできている
ミキサーを使ってレモンシロップのペーストを作る細谷貴之さん=柏崎市日吉町

 新潟県の柏崎、出雲崎、刈羽の3市町村の「食」を訪ねる企画「味自慢」。今回は暑い日が続くこの夏に、口にすれば涼しくなりそうな味、地域ならではの旬の食材を使った料理を紹介する。

 うだるような暑い日に恋しくなる爽やかな一杯だ。プラスチックのコップに入った「甘酒レモンスカッシュ」は、鮮やかな黄色、白、透明の3層に分かれている。飲む直前によく混ぜて味を調えると、甘酒の優しくまろやかな甘みと、レモンの酸っぱさ、ピリッとする炭酸が相まって口の中に広がっていく。

 柏崎市日吉町の「Cafe Fraise(カフェ フレーズ)」は夏限定の新商品として21日まで甘酒レモンスカッシュを販売している。甘酒とフルーツシロップを合わせた店の定番メニューに、炭酸水を加えて改良した。

 フレーズは弁当と飲み物のテイクアウト専門店で、2019年8月にオープン。オーナーの細谷貴之さん(27)とスタッフの村山友美さん(45)の2人で営業している。

 店のコンセプトは「健康」だ。弁当には地元の野菜をたっぷり入れるほか、甘酒や飲むヨーグルトを使ったドリンクを提供している。甘酒レモンスカッシュは、夏らしい商品を意識して考案し、7月末に販売を始めた。

 自家製の甘酒は柏崎産のコシヒカリをやわらかく炊き、柏崎市新道のみそ、しょうゆ製造「越後みそ西」の米こうじを入れて、60度になるまで混ぜて冷ます。食感を出すため、コメは粗めにつぶす。保温器で60度を9時間ほど保つと完成する。

 レモンシロップは皮ごとくし切りにしたレモンをハチミツと砂糖に漬け、ミキサーでペースト状にする。添加物は一切使わないこともこだわりの一つだ。

 甘酒レモンスカッシュはレモンシロップ20%、甘酒40%、炭酸水40%の割合で合わせて作る。すっきりした甘さとなり、夏のレジャーやドライブのお供にぴったりだ。

 細谷さんは「甘酒が苦手な人でも飲みやすい。レモンと炭酸水でさっぱりした甘みが感じられる」とアピールする。村山さんも「甘酒と炭酸水を合わせたらどうなるのか想像がつかなかったが、夏らしくておいしい飲み物ができた」と笑顔を見せた。

◇カフェ フレーズ 柏崎市日吉町9の20。甘酒レモンスカッシュは400円。平日は午前11時〜午後7時、土日祝日は午前10時〜午後6時。火曜定休。070(8513)8414。