炎上したツイートには待遇面、特に報酬面に関する指摘が殺到した。同社の募集案件の給与水準は妥当なものなのだろうか。
パーソルは、同社が運営する転職サイト「doda」のエージェントサービスに登録中のユーザーデータから算出した、都道府県別の平均年収ランキングを公開している。
それによると、東京都の平均年収は438万円で全国1位。同社の募集案件の最低年収である360万円はこの数値よりも低水準だ。年収の数値だけ見れば、山梨県の平均年収(379万円)も下回っている。
ノースサンドは応募資格に関して「4年制大学または大学院を卒業し、社会人経験が2年以上ある方」などを必須条件としている。いわゆる「第二新卒」を対象にしており、応募者も20代が多いとみられる。
dodaの年齢別の平均年収のデータによると、20代は341万円だという。数値上はノースサンドの最低360万円の年収は妥当な額のようにも見える。
ただ、dodaのデータは都内全体の平均値であるとともに、年齢別の年収も全国平均の数値。東京都内は他の都道府県よりも家賃や物価が高い傾向にあるため、最低年収360万円が妥当なものかは判断が分かれそうだ。
待遇面に関しては、ブラック企業アナリストの新田龍さんも反応した。新田さんは自身の公式Twitterアカウントで同社社員が投稿した「給与や待遇にこだわりのある人とは働きたくない」という表現を引用。この表現を「当社は満足な給料が払えません」という意味であると推測した上で「この給料で『主体的に物事を考え、自ら率先して行動、提案でき、困難な問題が発生しても粘り強く解決に向けて努力ができる方』を求めるとはだいぶ図々しい」(原文ママ)と苦言を呈した。
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