初音島の悪虐皇帝   作:帰ってきた

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遅れてしまい申し訳ありません、リアルが忙しくなかなか時間が取れずにいました。長くなってしまったので二部に分ける事になりました。

最後の方にはお知らせがあります。


悪虐皇帝とエピローグ①

卒パが終わり数日後、渉からの電話で俺たちは商店街にある喫茶店に集まっていた。渉の呼びかけていつものメンバーが集まっていた。

 

 

しかし、ルルーシュだけが用事があると言って杏たちと途中で別れたそうだ。

 

 

杉並は当然の如く連絡がつかなかったにも関わらず集合場所に一番に到着していた。相変わらず謎が多いやつだ。

 

 

なので喫茶店にはルルーシュを除くメンバーが揃っていた。

 

 

「はぁ〜、しっかしよ。やっぱ卒パのあの結果はよ〜悔しいよな〜。」

 

 

「渉君まだ言ってるの?」

 

 

渉がポツリと言ったことに小恋が反応する、まだ渉の中では卒パのことが悔やまれているようだ。しかし。

 

 

「もう終わったことでしょ?いつまでもぐずってないでいい加減切り替えたらどうなの?」

 

 

「うむ!雪村の言う通りだぞ板橋、過去に縋っていては立派な男になれんぞ」

 

 

杉並と杏の言い分に渉も引き下がる。

 

 

まあ、渉が言いたいのも分かる。先日の卒パでの磯鷲生徒会長の売り上げ一位のクラスに豪華賞品を贈るというサプライズ。

 

 

俺たちはその豪華賞品を手に入れるためにあの手この手を使ってお客を呼び寄せたわけであるが色々あって失格となってしまった。

 

 

後から音姉に聞いたのだが豪華賞品の件に関しては生徒会主権だったらしく、俺たち付属二年は晴れて生徒会の定めていた失格ラインを越えてしまい失格となってしまった。

 

 

今思い返してみても、豪華賞品は生徒会長が生徒会の予算を無断で削減し。貯めていたお金で購入したとも言ってたし。

 

 

それに気付けず、豪華賞品に目が眩んでそのことを失念していた俺たちの落ち度だ。

 

 

「んっ?」

 

 

「どうしたの義之?」

 

 

「あっ、いや。なんでもない」

 

 

俺の小さな声に気づいたのか小恋が反応するが、俺は何でもないと返事すると再び茜や杏たちとの会話に戻った。

 

 

そして俺は考える、あのルルーシュがこの事に本当に気付いていなかったのか?音姉の言葉を聞いた所為かルルーシュに対して疑い深くなってる気がするな。

 

 

「あっ、ちょっとごめんね」

 

 

携帯の着信音が鳴り響く、音源は小恋の携帯からだったようで小恋が断りを入れてから携帯を開く。

 

 

「あっ、ななかからメールだ」

 

 

「ななか?ああ、白河か」

 

 

白河ななか、風見学園でその名前を知らない生徒はいないだろう。小恋とは幼少の頃からの付き合いらしくこうしてよくメールでやり取りしているそうだ。

 

 

学園にいるときも直接会って話などもしているそうだが俺はその現場に居合わせたことが何気になかった。

 

 

「あっ、写真が添付してある。なんだろう」

 

 

「なになに、どんな写真なの〜?」

 

 

小恋の言葉に興味を引かれたのか茜が小恋の携帯の画面を覗き込んでいた。

 

 

「あっ、このワンピース」

 

 

「あーっ!このワンピース雑誌にも載ってたワンピースだ。」

 

 

どうやら送られてきたメールに添付されていた写真にはワンピースを着ている白河の写真の様だ。

 

 

茜のリアクションを見る限りでは着ているであろうワンピースは有名な物みたいだ。

 

 

「これってイズアスのワンピースだよね、春限定の特別数量限定品の」

 

 

「うん、ななか。これ一目見て即購入予約したんだけどお金が足りなかったみたいでどうしようって言ってたんだけど。」

 

 

「ふーん、でも着てるてことは買えたってことだよね。もしかしたら卒パの売り上げ金で買えたのかもね」

 

 

「そうなのかな?」

 

 

小恋と茜の会話が耳に入る、特に何も感じるものはなかったのでスルーしていると茜の隣に座っていた杏が顎に手を当てながら何やら呟いていた。

 

 

「あのワンピースは・・・もしかしたら・・・それに・・・まさか」

 

 

「杏ちゃん?」

 

 

「どうしたの?」

 

 

小声であっても隣に座っている二人には聞こえたのか杏に声を掛ける、すると。

 

 

「うふふふ、成る程そういうことね。やってくれたわね、うふふふ。」

 

 

「あ、杏ちゃん?」

 

 

「はわわわ、杏がこ、怖い」

 

 

「こ、怖ぇ〜。」

 

 

「ふむ」

 

 

「あ、杏?ど、どうしたんだ?」

 

 

「なんでも無いわよ、うふふふそう。なんでも無いわ」

 

 

いや、なんでも無い風には全く見えないんだが。今も黒い笑みを浮かべている為周りの客や店員が軽く引いていた。

 

 

するとそこに。

 

 

「すまない、予定より時間がかかってしまった」

 

 

最後のメンバーであるルルーシュが現れた、ルルーシュの登場に周りの女性客はルルーシュに釘付けになっていた。

 

 

こいつの挙動一つ一つはなんか無駄がないというかいちいち絵になるというか改めて思うが同じ人間なんだろう疑問に思う事が多々ある。

 

 

「あら、随分遅かったわねルルーシュ?」

 

 

ルルーシュがやって来た途端杏の表情が何処か険しく?いや、これはもっと別の何かだろう。

 

 

「な、なぁ、月島。茜。義之。杏のやつなんかめっちゃ怖ぇ〜んだけど」

 

 

「そ、そうだね。いきなりどうしたんだろう杏ちゃん」

 

 

「は、はう〜。杏なんであんなに不機嫌なんだろう」

 

 

「杉並に至っては我関せずって感じで静観しているな、相変わらず図太い神経してやがるな」

 

 

この後、ルルーシュが合流してから杏とルルーシュは互いに黒い笑みを浮かべながら終始会話をしていた。そのまま解散となったが非常に居心地が悪かった。杏は一体何に気付いたのだろうか?白河がワンピースを着た写真を見た時から急に不機嫌になったんだが。

 

 

そういえば白河ってルルーシュと同じクラスだよな?それに関係あるのか?いや、まさかな。俺の考え過ぎか・・・。

 




この章が終わると次は本編をやります。残りのアルティメットはすっ飛ばします。

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