(株)本多（ほんだ）

当社は冷凍食品・乾物・調味料・油脂・缶詰など業務用食材を学校や病院、福祉施設、事業所などに提供する総合卸売事業者です。戦後間もない1953年、製油大手の油脂部門を引き継ぐ形で広島県尾道市に創業し、学校給食向け固形マーガリンや食用油の卸業をスタート。その後、徐々に商材を拡充しながら成長・発展を遂げ、福山市や岡山市、そして2019年度には広島市にも営業所を開設。現在もさらなる拠点拡大の準備を進めているところです。

食糧不足のさなかの創業から約70年が経ち、私たちの食生活は実に豊かなものとなりました。一方、先般のコロナウイルス拡大によって外食産業は大きな打撃を受け、世の中の「食」への向き合い方も大きく変わりつつあります。さいわい、日常にしっかりと組み込まれた「給食」を担う当社へのニーズは変わりませんが、それは “いかなる社会事情のもとでも、安心安全で魅力ある食品を提供し続ける責任”を負うということでもあります。たくさんの子どもたちや入居者の方たち、社員の方たちが、私たちが届けるおいしい食事を心待ちにしてくださっている。その期待に応え続けるためには、見かけでなくしっかりと“中身”を追求する「去華就実」の姿勢で地道に、誠実に成長の歩みを進めることが当社の使命であると考えています。

しかしその給食を担う社員たちがもし、ただ数字に追われるばかりで笑顔のない日々を送っていたら、決して真に“中身のある”提案はできません。そのため当社では、拠点の新設を通じて営業活動の時間的・肉体的負担を軽減し、年間休日を拡充してライフワークバランスの向上を推進。給与体系をオープンにすることでやりがい実感を高め、働きやすさと働き甲斐の両輪で、社員一人ひとりが日々前向きに仕事に臨める環境づくりに努めてきました。

また、当社は社内の雰囲気も大変よく、誰もが自由闊達に意見し合える風土が浸透しています。うれしいことに、私に対しても気さくに声をかけてくれる社員が多く、コロナ以前は、おいしい食事を囲みながら仕事のことや家族のことなどを笑顔で語り合う機会も多くありました。そんな風に、社員たちが明るくのびのびと働き、前向きに成長できる環境をつくることこそ、経営者である私の役目。会社に来ると自然と笑顔になれる、そんな組織づくりに今後も邁進していきたいと考えています。【代表取締役社長　中本靖司】